STOCKCREW JOURNAL

BASEの手数料を解説!ネットショップを開設するならどこが安い?

作成者: STOCKCREW(公式)|2023年06月11日

大々的な宣伝効果もあって、ネットショップ開設プラットフォームとして高い知名度を誇る「BASE」。無料でネットショップを開設できることもあり、非常に人気があります。ただし運営するには、手数料がかかるので事前に料金体系についての理解を深めておく必要があります。そこで今回は、BASEの料金プランについて解説し、他のネットショップ開設サービスの「STORES」や「Shopify」とも手数料を比較します。

BASEでネットショップを運営する際の手数料

BASEの月額料金は「決済手数料」と「サービス利用料」「月額費用」から成り立っています。料金プランには「スタンダードプラン」と「グロースプラン」の2種類があります。それぞれの料金について詳しく見ていきましょう。

 

スタンダードプラン

スタンダードプランの料金の内訳は以下のとおりです。

決済手数料【(商品代金+送料)×3.6%+40円】+サービス利用料【(商品代金+送料)×3.0%】

上記は、1回の注文に対する計算式です。よって決済手数料の「40円」は注文が1件増えるごとに加算される仕組みになっているので、注意が必要です。

 

グロースプラン

グロースプランの料金の内訳は以下のとおりです。

決済手数料【(商品代金+送料)×2.9%】+月額料金5,980円

グロースプランには「サービス利用料」がない代わりに月額料金として5,980円がかかる仕組みになっています。

スタンダードとグローズ、どちらの料金プランがお得?

サービス利用料や月額料金があったりなかったり、はたして「スタンダードプラン」と「グロースプラン」はどちらがおトクなのか?いくつかのケースをもとに解説します。

まずスタンダードプランは、売り上げがなければ、費用は1円も発生しません。一方、グロースプランは売り上げが0円でも、必ず毎月5,980円が請求されます。そのため、ネットショップ初心者で、どれくらいの売り上げが獲得できるかが未知数の場合は、スタンダードプランから始める方がコストの面では安心でしょう。

ただし、売り上げが増加してくると、必ずしもスタンダードプランのほうがおトクというわけではありません。そこで参考になるのが、BASEが推奨している「月商17万円」という基準です。

月商が17万円くらいまでは、スタンダードプランの方が割安なのですが、それを超えるとグロースプランの方がお得になってきます。実際に例を挙げて説明しましょう。

売上高が17万円で送料の平均を600円とし、10件の注文があったとします。するとスタンダードプランの料金は以下のようになります。

(17万円+6千円)×3.6%+40円×10回+(17万円+6千円)×3.0%=12,016円

一方、グロースプランの場合は、どうなるか?

(17万円+6千円)×2.9%+5,980円=11,084円

となり、一見するとグロースプランのほうが手数料は安く見えます。ここで売上高を15万円で、送料も注文件数も同じ条件で試算すると、

  1. スタンダードプラン:10,696円
  2. グロースプラン:11,084円

となり、スタンダードプランのほうがわずかに安いのがわかります。

さらに売上高を40万円にしてみましょう。送料と注文件数が上記と同じだとすると、

  1. スタンダードプラン:27,196円
  2. グロースプラン:17,754円

となり、あきらかにグロースプランが割安になるのが見てとれます。

以上の結果から、送料と注文件数によって料金の総額に違いが出ますが、おおむね月商が17万円以下ならスタンダードプランが、月商が17万円を超えるようならグロースプランが割安と考えてよいでしょう。

プラン変更はいつでも何度でも可能なため、月商や送料、注文件数を総合的に勘案して、割安になる方に切り替えるのがおすすめです。デフォルトのままならスタンダードプランになるので、最初はそこから始めて、売上が増えるようならグロースプランへの変更を検討してみてください。

他の手数料について

BASEではサービス手数料や決済手数料、月額費用以外に、毎月とは限りませんが「振込手数料」と「事務手数料」が請求されることがあります。それぞれについて説明しましょう。

 

振込手数料

BASEでの売上代金は、いったんBASEを経由してショップオーナーに支払われる仕組みになっています。つまりショップオーナーは、都度BASEに振込申請をしなければ自身の口座に売上代金が入金されないということです。

この振込申請にともなって発生するのが振込手数料で、一律250円です。月額とは限らないため、ひと月に2度振込申請をすれば、500円の振込手数料が必要になります。

 

事務手数料

さらにこの振込に際して、「事務手数料」が必要になります。

  1. 振込申請金額が2万円未満→500円
  2. 振込申請金額が2万円以上→0円

となります。

 

商品代金が2万円以上貯まってから振込申請をした方が事務手数料は無料となるので、急ぐ必要がないなら2万円以上貯まってから振込申請するのがよいでしょう。

ちなみに、売り上げが計上されてから180日以内に振込申請をしなければ、商品代金そのものが失効となるので注意してください。ただし、2019年12月1日からは、振込申請をして1回でも商品代金を受け取った経験がある場合、BASEから失効金額が自動振り込みされることになりました。よって、100%没収されるというわけではなくなりました。それでも振込申請の経験がない場合は、完全に失効となるのでくれぐれも注意してください。

BASE以外のサービスの料金プラン

さてここまでは、BASEの手数料についてみてきましたが、参考までに他のネットショップ開設サービスの料金プランも紹介しましょう。

BASEに並んで国内で利用者が多い人気サービスといえば、「STORES」と「Shopify」があります。まずは、STORESの料金プランから説明しましょう。

 

STORES

STORESでは、ネットショップ開設自体にお金はかからず、運営がスタートしてから利用料金が請求されます。具体的には、「フリープラン」と「スタンダードプラン」の2つの料金プランが用意されています。

  1. フリープラン:月額料金→0円。決済手数料→売上代金の5%
  2. スタンダードプラン:月額料金→2,178円(税込)(クレジット払いなら初月のみ0円)。決済手数料→売上代金の3.6%

ただしスタンダードプランに限り、以下の割引が適用されます。

  1. 6ヶ月まとめ払い→月額料金1,960円
  2. 12ヶ月まとめ払い→月額料金1,742円

shopifyの料金プラン

shopifyは2004年創業のカナダの企業で、世界175カ国でネットショップ開設サービスを展開しており、国内での利用者も多数存在します。shopifyもネットショップ開設は無料です。

料金プランは「ベーシック」「スタンダード」「プレミアム」さらに大企業向けに「Shopify Plus」があります。

  1. ベーシック:月額25ドル(約3,300円:1ドル=132円で換算)(※3ヶ月間は1ドル)
  2. スタンダード:月額69ドル(約9,100円)
  3. プレムアム:月額299ドル(約39,400円)
  4. Shopify Plus:月額2,000ドル(規模により増減あり)

ShopifyやSTORESと比較したらどこが安い?

BASE、shopify、STORESを比較すると、まず目につくのが、STORESの「フリープラン」です。売り上げがなければ0円という意味では、BASEの「スタンダードプラン」と同じですが、売上代金の5%しか請求されないというのは魅力です。ただ、売上が一定以上に増加した場合、STORESの「スタンダードプラン」の3.6%より、BASEの「グロースプラン」の2.9%に軍配が上がります(それぞれの月額料金は無視して考えた場合)。

shopifyの利点は、どのプランでも、売上や送料に関係なくつねに金額が一定の部分です。とくに「ベーシック」は最初の3ヶ月がわずか1ドルなので、初心者や売上の目処が立つか自信がない方には安心かもしれません。ただし、管理画面などへのアクセス権がもてるスタッフのアカウント数に制限があり、「ベーシック」は2名、「スタンダード」も5名までというのがネックになるかもしれません。

ネットショプ開設時の初期費用が無料という点は、3サービスすべてに共通しています。サービス内容には細かな違いがあるので、ショップオーナーからすればそれぞれに一長一短があると感じるでしょう。そのため料金の高低だけで良し悪しを判断するのは、やや無理があるかもしれません。

しかし、あえて料金に焦点をあてて考えると、サービスを選択する基準は、まず定額制か従量制かとなります。定額が良いならshopify一択になります。従量制が良いなら、売上高と送料の合計がものを言うでしょう。注文件数や送料の総額が多い傾向が強いならSTORES、逆に少ないならBASEを選択した方が良いかもしれません。

まとめ

BASEをはじめとするネットショップ構築サービス(=ECカートシステム)は、一旦ある料金プランでスタートしたら、ずっとそのままで良いわけではありません。売上高や送料によって損失が大きくなることもありえるので、各料金プランのメリットとデメリットをよく把握して、つねに最適なものを選ぶことが重要です。

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