STOCKCREW JOURNAL

ECサイトを立ち上げる方法!手順や必要な機能を詳しく解説

作成者: STOCKCREW(公式)|2023年06月27日

今や企業やショップの認知度を高め、集客と販売に欠かせない「ECサイト」。その機能性や見やすさは、自社の価値や収益を大きく左右するといっても過言ではありません。とはいえ、経験がなければ立ち上げたくても何から始めてよいか分からないのではないでしょうか。そこで今回は、ECサイトを構築するプロセスやプラットフォームについて詳しく解説します。

ECサイトに必要な機能を知ろう

まず、そもそもECサイトにはどのような機能が必要なのか、おもに必要な2つの機能を具体的に解説します。

 

フロントエンド機能

ECサイトの機能は、「フロントエンド」と「バックエンド」の2つに大別できます。フロントエンドは、パソコンやスマホの画面を通してユーザーの目に触れる、いわば表の機能を意味します。具体的には、

  1. 商品ページ
  2. 注文・決済画面
  3. レコメンド
  4. マイページ
  5. FAQページ

などがあります。ECサイトを訪れたユーザーには、フロントエンドしか見えないため、限られたスペースの中で、最適な情報の提供やデザイン、操作性の良さなどを徹底追求する必要があります。

 

バックエンド機能

一方のバックエンドは、フロントエンドからの指示に答えたり、商品管理やマーケティングに必要なデータを提供したりする役割があり、ユーザーからは見えない裏方の機能にあたります。具体的には、

  1. 在庫管理ページ
  2. 受注・配送管理ページ
  3. 売上管理ページ
  4. 顧客管理ページ
  5. コンテンツ管理
  6. システム管理

などがあります。フロントエンドは、ECサイトの看板ともいえる大事な機能ですが、それを支えるバックエンドがなければ、そもそもECサイトは存在することも、そして満足に機能を果たすこともできません。その意味で、機能性に優れたECサイトは、クオリティの高いバックエンドによって支えられていると考えてよいでしょう。

ECサイトのバックエンド機能については、「もっと重要視すべき!ネットショップの在庫管理」でより詳細を解説しています。

ECサイト立ち上げのプロセス

では、ECサイトを立ち上げるには、どのようなステップを踏む必要があるのかを7つに分け、順を追って説明しましょう。

 

コンセプト定義

ECサイト立ち上げの第一歩は、何のために、どのようなサイトにしたいのか、を定義づけることから始まります。ECサイトの青写真と言ってよいでしょう。自社の商品やサービスを、理念に沿った形で忠実にユーザーに伝え、最大限の需要を喚起するには、何が必要なのか、また不要なのかを、社内やスタッフとの間で徹底的に議論します。

 

要件定義

上記のコンセプトを実装するには、具体的にどのような機能をECサイトに持たせる必要があるのかを明確にするのが、要件定義です。この段階では、ECサイト開発に必要なプログラミングやコーディング、リリースまでの工程をよく理解した人材が必要になります。でなければ、いくら話し合っても単なる絵に描いた餅で終始してしまうからです。構想が可能なのか、不可能なのか、現場サイドからある程度判断できる人物がいてこそ、要件定義が成立するのです。

よって、もし開発業務を外注するなら、ここから専門業者に参加してもらう必要があるでしょう。その場合は、業者を選定する作業を要件定義までに行う必要があります。

 

プラットフォーム決定

ECサイト立ち上げまでのもっとも重要なステップのひとつが、プラットフォームを決めることです。後に詳述しますが、ECサイトは、ASPやクラウド型、パッケージ型など、フロントエンドとバックエンドを備えたプラットフォームがなければ開発できません。もっとも高額で手の込んだものは、フルスクラッチといってすべて一から構築することになりますが、これもプラットフォームの一種です。

どの方法を採るかで、開発期間や工程、必要人材や予算は大きく異なるので、自社にとって最適なものを間違いなく選出する必要があるでしょう。

 

デザイン設計・開発

プラットフォームが決まれば、いよいよサイトのデザイン設計を行い、それをコーディングする開発フェーズに入ります。要件定義で具体化した機能をもたせるのはもちろん、決済手段やセキュリティ対策も含めたシステム作りが求められます。

 

商品登録を含む諸設定

ECサイトが完成したら、商品登録を行います。CSVファイルを使って一括登録すると便利でしょう。それ以外にも利用規約設定や配送設定、ログイン履歴や権限管理などのシステム設定といった諸設定をくまなく行います。

 

テスト

すべての商品が登録され、フロントエンドとバックエンドとの連携、必要な場合はSNSとの連携や動画コンテンツの挿入などを経て、リリースの準備が整ったら実際に注文をし、本番さながらのテストを行います。注文以外にも想定されるすべての操作を行ない、もし不具合があれば完璧に修正しなければなりません。

 

リリース

テストをパスしたら、いよいよECサイトを公開し、サービスを開始します。

ECサイトを立ち上げる方法

それではここから、ECサイトを立ち上げるためのプラットフォームを具体的に紹介していきます。

 

ECサイトを立ち上げる方法1. ASP

まず「ASP」についてですが、こちらは年商1億円に満たない中小規模のショップや企業におすすめの方法です。

ベンダーが提供するプラットフォームを、インターネットを経由し、場合によっては無料で利用できます。カスタム性は低いですが、システム内で自動アップデートされるうえ、最低限の機能は使えるので、低コスト、低リスク、短期で立ち上げたい場合にうってつけです。

ちなみに同じく中小規模の会社向けなのが、モール型プラットフォームです。Amazonや楽天が典型例で、アカウント作成をし、商品登録などを行うだけですぐに業務が開始できます。独自性が出せず、同サイト内で競合が多く、ルールに強く縛られるのが難点です。

 

ECサイトを立ち上げる方法2. クラウド型

年商1億円超えで、将来的にECビジネスを積極展開したいと考えているならクラウド型がおすすめです。カスタム性があり、自社サーバーがなくともベンダーのサーバーですべてのデータが管理されるので手間がかからず、システムも自動アップデートされるため大変使い勝手が良いのがメリットです。一方、初期費用が300万円以上は必要になる点、自社にサーバーを持つオンプレミスでは使えないというデメリットがあります。

 

ECサイトを立ち上げる方法3. パッケージ型

クラウド型と同じく、年商1億円を超えている場合、すべての機能が自社サーバーにインストールするだけで利用できるパッケージ型もおすすめです。カスタム性があり、独自性を強調できる反面、初期費用が500万円以上かかり、数年でシステムが古くなるため、時期を見て改修しなければならない点がデメリットです。

 

ECサイトを立ち上げる方法4. オープンソース

ソースコードが無料公開されているため、プログラミングの知識があれば、誰でも導入できるのが、オープンソースです。年商が1億円を超え、数億円くらいまでなら検討してみてもよいでしょう。初期費用がかからず、カスタム性にも富んでいますが、サーバーを自前で用意し、コーディングできる人材の確保が必要なのと、トラブルが発生してもすべて自己責任という点がデメリットです。

 

ECサイトを立ち上げる方法5. フルスクラッチ

すべてをいちから開発するのが、フルスクラッチです。初期費用が数千万円規模でかかり、ランニングコストも月額数十万円にのぼるため、売上高が数十億~数百億円以上の大規模な企業向けになります。フルカスタムできるうえ、状況に応じて柔軟なシステム変更も可能ですが、開発期間が長期におよぶのと、とにかく経費が莫大にかかるため、潤沢な資金力を必要とする点が、デメリットと言えます。

ECサイトの立上げ方は、こちらでより詳細を解説しています。

プラットフォーム選定のポイント

プラットフォームの選定は、迷い出すときりがありません。立ち上げにあたっての選定基準として「予算」「機能性」「開発期間」「セキュリティの高さ」そして「サポート体制」の5点から条件にもっとも見合ったものを探っていくのがよいでしょう。

ちなみに高品質で安価なECサイト作りを望むなら、東アジアを中心としたオフショア開発企業への依頼を検討するのもひとつの方法です。国内に比べると、エンジニアが優秀な割に人件コストが半分以下になるケースもあるので、参考までに見積もりを依頼してみるとよいかもしれません。

まとめ

ECサイトはどのようなプラットフォームを使って立ち上げるかで、コスト、開発期間、さらに機能にもずい分と開きが出てきます。いったんリリースしたらそれで安泰というわけではありません。改修やアップデートといったサポートやフォローも不可欠です。その意味では、目先だけでなく、中長期的な視点からECサイトの構築・運営を見据える姿勢も大切でしょう。

ECサイトを構築し、ある程度の売上が立ってきたら発送代行を利用し、発送のアウトソーシングをおすすめします。発送代行を提供しているSTOCKCREWでは、さまざまなプラットフォームとAPI連携を行っており、発送の自動化が可能です。興味を持たれましたらお気軽にお問い合わせください。