STOCKCREW JOURNAL

AIで物流は変わる?AI技術のメリット・デメリットを紹介

作成者: STOCKCREW(公式)|2023年05月21日

2022年現在、さまざまな場面に人工知能であるAIが活用されています。

自動で掃除してくれる「お掃除ロボット」や「自動運転搭載の自動車」そしてSoftbankが研究開発している、人間の感情を認識できるロボット「pepper(ペッパー)」。これらのAI技術は、物流業界にも大きな影響を与えていることをご存じでしょうか。

本記事ではさまざまな場面で活用されているAI技術が、物流業界にどのような影響を与えているのか、また、AI技術の導入事例なども併せて紹介します。

AIは物流業界を変える

AIは、検品作業の自動化やドライバーの安全運転促進など、物流業界のシステムを劇的に変化させています。具体例としてAIで物流の流れを予測し、積載率を効率化したり、燃料代や人件費の削減につなげるといったケースがあります。

また、長距離ドライバーの居眠り事故防止策として、AI機能をトラックの車内カメラに搭載するケースもあります。居眠りの前兆をAIがカメラで判断し、ドライバーに音声で「休憩してください」と伝えます。

このように物流へのAI導入は、業務の効率化や物流に携わっている従業員の安全性確保にもつなげられます。

物流にAI技術を取り入れる必要性

物流にAIを取り入れる必要性は、以下の通りです。

  1. EC市場の拡大
  2. 運送ドライバーの事故防止
  3. 物流業界の労働環境の改善
  4. 倉庫管理業務のコスト削減
  5. 配送ルートの最適化

上記以外にもAIを導入して改善する項目は、たくさんあります。それほど物流業界においてAIは必要な存在であると言えます。

物流をAIで最適化するメリット

物流をAIで最適化するメリットは3つです。

  1. 検品作業を自動化できる
  2. 物流の現場環境を改善できる
  3. 物流のオペレーション改善に期待できる

STOCKCREWで活用しているロボットについては「STOCKCREWとは?我々の内側全部見せます!倉庫編」で実用性を紹介しています。

 

検品作業の自動化

検品作業の自動化もAIで行えます。製品・商品に不備がないか確認する際に、精度の高い検品作業を期待できます。その理由として、検品作業の多くは人の手で行われます。

そのため、経験豊富な従業員だとしても不備を見落としてしまうケースもあります。不備のある商品を送ってしまうと、取引先企業や顧客からの信頼を損ねてしまいます。そうした不備を減らすのがAIで、精度の高い検品作業を短時間で効率良く行います。

 

物流の現場環境の改善

AIは物流現場の危険な作業を代わりにしてくれるため、従業員の安全確保にもつなげられます。AIカメラを物流現場内に設置することで、不審者の侵入時やフォークリフトと従業員が接触しそうな時に、アラートで知らせてくれる役割も果たします。

したがって、AIを物流に導入すると、従業員の安全や工場内のセキュリティ確保といった現場環境の改善に役立ってくれるでしょう。

 

物流オペレーション改善への期待

AIを物流に導入することで、倉庫内の資材や従業員の動きなどを随時チェックしてくれます。AIが倉庫内の資材をカウントしてくれるため、最低限の資材で作業ができます。また、従業員の動向も同時に把握してくれるので、業務の効率改善を期待できます。

このように、AIは倉庫内のオペレーション管理に役立つ機能を備えているため、より効率的な物流作業が実現します。

物流をAIで最適化するデメリット

一方で、物流をAIで最適化するデメリットは、以下の通りです。

  1. 従業員にマニュアルを覚えてもらう必要がある
  2. 導入費用がかかる

従業員にマニュアルを覚えてもらう必要がある

AIを導入する際は、従業員にAIのマニュアルを覚えてもらわなければなりません。AIは長期的な業務の効率化に期待できるメリットもありますが、短期的には従業員の負担が増えてしまうデメリットがあります。

 

導入費用がかかる

当然のことですが、AIには導入費用がかかります。「AIを導入しても思うような成果を挙げられないのでは?」と悩む場合は導入費用がデメリットになり得ます。その場合、AI導入後のサポートが充実している会社を選ぶようにするのがベストです。AIは長期的に見れば導入費用以上の効果を期待できるため、将来を見据えて導入することが大切です。

物流業界のAI提供事例

物流業界でAIを提供している株式会社NTTロジスコとラピュタロボティクス株式会社、そしてシリウスジャパン株式会社を紹介します。

 

株式会社NTTロジスコの「自動検品システム」

株式会社NTTロジスコの「自動検品システム」は、撮影された画像からレンタル機器の製造番号と電源アダプターの物品コードをテキストに変えます。そして、システム上で自動的に検品します。AIを導入することで、ミスの少ない検品作業を実現できます。

 

ラピュタロボティクス株式会社の「ピッキングロボット」

ラピュタロボティクス株式会社の「AMR」は、AIで倉庫内の人員削減に取り組んでいます。倉庫内のAIがピッキング作業を終えた商品を指定の場所まで運ぶ役割を担っています。

これによって人件費を削減でき、なおかつピッキング作業の効率化や生産性の工場に期待できるため、長期的な経費削減が見込めるでしょう。また、倉庫内で「AMR」が移動する際は、人を感知するセンサーが搭載されているため、従業員に道を譲るなど安全性にも優れています。

 

 シリウスジャパン株式会社の自律移動型ロボット

中国・深センに本部を置くSyrius Roboticsの日本子会社であるシリウスジャパン株式会社では、最先端のロボット技術とAIを組み合わせた自律移動型ロボット(AMR)を提供しています。

シリウスジャパンの自律移動型ロボットの特徴は、倉庫内のレイアウト変更などを行わずに現状のままで導入できる点です。また、ロボット以外のインフラへの投資も不要で、最短2時間ほどで設置が完了するという点も大きな特徴として挙げられます。

そのほかにもこのロボットを扱う人員に対するトレーニング時間が短く済むなど、ロボットが納品されたらすぐに稼働できるのがメリットです。そして、繁閑に応じて台数を調整できるなど、現場のニーズに応える点を多く持っているのがセールスポイントとなっています。

物流業界のAI導入事例

最後に、物流業界におけるAI導入事例を紹介します。

 

ヤマト運輸

ヤマト運輸株式会社では、全国にある配送センターの人員やトラックの管理・手配にAIを活用しています。効率の良い人員配置や限られたトラックの手配は、配送業において大切な要素となります。

 

ファミリーマート

株式会社ファミリーマートは、全国の配送ルートに対してAIを活用して最適化しています。ファミリーマートは全国に1万6,000店舗以上あります。そのため、膨大な量の商品を決まった時間に各店舗に仕入れなければなりません。そこで、AIを物流部門に導入し、自動で最適なルートを導きだしてトラック数を減らし、かつドライバーの負担を減らすことを目標にしています。

まとめ

現在もAIは物流においても大きな変化をもたらしていますが、今後ますますAIによって、コストの削減や精度の高い仕分け作業などが期待されています。

ちなみに、STOCKCREWでは先ほど紹介した「シリウスジャパン株式会社」の自律移動型ロボットを導入し、人件費のコストダウンに成功しています。コストダウンした分はネットショップ様に提供する発送代行料金の抑制につなげています。

ロボットの導入事例をもっと知りたい、ネットショップの料金を聞いてみたいなど、わからないことがありましたらお気軽にお問い合わせください。