物流は消費者に商品を届けるための大切な業務です。そして、インターネットが発達した現代では、EC(インターネットで商品を購入すること)が増えています。それによって、配送スピードやコスト、梱包方法などで消費者の満足度が変わるため、以前よりも物流業界の重要性は高まっています。そこで、本記事では物流で役立つ物流システムについて解説します。
物流システムとは、物流での工程をまとめて管理し、効率良く商品を配送するためのシステムのことです。物流には、以下の工程があります。
これら物流工程をシステムで管理することで、物流全体の効率化や経費削減に期待できます。また、物流システムにはさまざまな種類があるため、物流システムの種類を確認しておきましょう。
物流システムには、以下の6つがあります。
以下、それぞれについて解説します。
WMSは「Warehouse Management System」の略で、倉庫内の在庫を管理するシステムです。おもに、倉庫内の貨物・資材・商品を管理する際に役立ちます。WMSには、大きく分けると3つのタイプがあります。
STOCKCREWではWMSを提供しています。こちらに関しては「STOCKCREWとは?我々の内側全部見せます!ITシステム編」で詳細を紹介しています。
TSMは「Transport Management System」の略で、倉庫から出荷された商品を目的地に届けるまでを管理するシステムです。例えば、配車の手配をしたり、GPSで配送車の現在地を確認できたりします。TSMの導入によって、配送状況を消費者に正確に伝えられ、顧客満足度の向上につながります。
EDIは、「Electronic Data Interchange」の略で、インターネットを通じてのデータやりとりを指します。具体的には、電子化した契約書や発注書、納品書などさまざまな帳票のやりとりです。EDIは業務の効率化に加え、紙などの経費削減にも期待できる物流システムです。
貨物追跡システムとは、集荷から目的地までの商品の動きを追跡するシステムです。商品に付けられているバーコードを読み取ることで、商品の場所を正確に追跡できます。貨物追跡システムは、事業者・消費者どちらからでも商品の現在状況を追跡できるため、多くの企業が導入しています。
運送管理システムとは、配送車両に専用機器を取り付け、安全運転の管理指導をしたり、運転状況の日報管理を簡略化します。運送管理システムの種類は以下のとおりです。
ピッキングシステムとは、出庫作業を簡略化するシステムのことです。例えば、ハンディーターミナルを使用して商品を管理します。また、ピッキングシステムには、さまざまな方法が用いられています。
これらピッキングシステムを導入すると倉庫内の人員を削減できたり、業務効率化を図れます。
物流システムを導入するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
物流システムを導入すると、物流全体をデータで可視化できます。そのため、業務の進捗状況などデータを確認しながら客観的に改善点を探せるでしょう。前述した通り、物流にはさまざまな工程があります。目に見える情報がないと、どの工程を改善すべきなのか判断が難しくなってしまいます。しかし、物流システムを導入することで、必要な業務と不必要な業務の区別を明確に判断できます。
物流システムを導入する大きなメリットは、物流業務の効率化です。物流業務のほとんどは人の手で作業を進めるため、人員確保は必要不可欠です。しかし、物流システムを導入し業務を簡略化することで、配属スタッフを削減できたり、人手不足の部署に人員を配置できたりと、これまで以上に業務の幅を広げられます。つまり、物流システムの導入は、物流部門に限らず、会社全体の業務効率化を期待できるようになるのです。
物流システムのの導入は、経費削減にもつながります。たとえば、人件費の削減、紙などの備品の削減を実現できます。また、商品の入荷数や出荷数を正確に判断でき、廃棄商品などを減らせる効果も期待できます。
一方で、物流システムを導入するデメリットとして、以下の2つが挙げられます。
物流システムを導入するには、当然ですがコストがかかります。物流システムには3パターンの導入方法があります。
物流システムは、導入パターンによってコストに大きな違いがあります。そのため、予算を考えながら、導入方法を決める必要があります。
物流システムを導入する際は、物流で働いているスタッフに使い方や不具合時の対応を覚えてもらう必要があります。システム導入後の数カ月間は、物流スタッフへの負担増加が予測されます。物流システムを導入する際は、どのようなメリットがあるのかしっかりと物流スタッフに伝えてから導入しましょう。
本記事では、物流システムについてまとめました。物流システムの種類は大きく分けると6つです。
物流にはいくつもの工程があり、それぞれの工程に特化したシステムがあります。物流システムの導入を検討しているのであれば、自社物流の中でも特に改善が必要な工程に物流システムを導入してみるのがベストです。
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