STOCKCREWをご利用いただいている合同会社ことばのとり様。同社は「コトリドリル」というかわいいネーミングのECショップを展開していますが、じつはこちら、少々聞き慣れない「言語聴覚士による言語聴覚療法教材」のお店です。
今回は言語聴覚士で合同会社ことばのとりの代表を務められている寺田様に、コトリドリル販売のための広告宣伝活動、とりわけSNSを利用した商品PRについて話をうかがいました。
SNSで販促活動をされたい方、必見です。
ーまずはコトリドリルの概要についてお教えください
寺田様:コトリドリルのコンセプトは『療育や言語聴覚士とつながるのを待たず、ご家庭でことばの練習をはじめられる』です。私は言語聴覚士という仕事をしており、言葉や滑舌発音にお悩みを持つ方、言葉の発達が気になるお子さんに向けた支援や指導を行っています。そこから得た気づきをもとに教材や商品を作り、コトリドリルというECショップで『ことばドリル』などの教材を販売しています。
ちなみに、お子さんの言葉の悩みを持つご家庭は現在とても多く、全国の相談窓口は常にパンク状況です。公的支援に頼ろうとすると1年待ちも当たり前という状況なので、家庭で取り組める教材を作ろうと思い立ちました。
ー合同会社はコトリドリルの運営と同時に立ち上げられたのですか?
寺田様:はい。もともとは医療機関などに勤務しており、副業には制限がありました。教材を販売すると副業になってしまうので、勤め先を辞め独立することにしました。独立にあたって、教材の販売だけではなく言語相談室も開業し、教材販売と相談室の二本柱で会社を作ることにしました。言語相談室、いわゆるお教室が、自社で開発した教材やツールを生徒さんではない一般の方向けにも販売している、とイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
ー寺田様が運営されているInstagramアカウント「コトリドリル(@stkotori)」、大変失礼ですがジャンル的にはメジャーとは呼べないにもかかわらず、フォロワー3万人以上というのはすごいです。ちなみに、こちらのアカウントは教材販売前から展開されていたのですか?
寺田様:いいえ、このInstagramアカウントは教材や商品の販売、言語相談室のPRのために立ち上げたものです。
ーちなみにアカウントを開設されてからどれぐらいの期間が経過していますか?
寺田様:2020年の年明けに本格的に投稿を開始し、3年ほどになります(原稿執筆時点)。
ーかなりの勢いでフォロワーを獲得されていますが、Instagramの投稿で気を配っている点を教えていただけますか?
寺田様:アカウント運用の目的は教材販売ですが、商材のジャンル的に求めていない人に無理やり押し売りすることはできません。あくまで、必要な人に届けることが重要だと考えています。ただ、まったく販売チャネルが無いところからのスタートでしたので、販売の入口となるSNSでは、興味がある人がふと立ち止まっていただける雰囲気づくりを目指しています。
具体的には、お子さんのことばの発達で気になるトピックス、ことばを育てるためによいこと、などを発信し、商品を買わない人もお役に立てていただける質の情報を公開しています。フォロワーのみなさんとは、"ことばの先生"として親しみやすさも保ちつつ、お店でもあるんだな、という距離感でいたいと思っています。そうした、個人と企業や団体の中間くらいのバランス感を目指しています。
ーInstagramでのPRは販売につながっていますか?
寺田様:ECショップのアンケートを見ると、Instagramでコトリドリルの商品を知っていただき、ご購入いただくケースが多く、購買につながっていると感じます。私がInstagramアカウントを開設した当時から、ECショップとアカウントの連携機能などもあり、Instagramから買い物をする人がたくさん居る印象だったので、Instagramに力を入れようと決めました。最近ではTwitterから購入いただけることも増えましたが、本業と兼業しながら少ないリソースを集中させる意味で、当時の発信はInstagramに絞っていました。
Instagramのコアユーザーは女性で、特に小さいお子さんをお持ちのお母さん世代が多くいらっしゃいます。育児の合間の息抜きにスマホ片手に情報を探している方が多く、ユーザー層との相性もよいようです。ことばの発達に関心がある・発達に不安を抱えている方のほかに、お子さんに早期教育、いわゆる『知育』に興味を持たれている方もいらっしゃいます。
知育と療育や言語聴覚療法はまったく同じではありませんが、Instagramでは一大知育ブームが起こっていましたので、知育の文脈に投稿内容を寄せてみたりもしています。他にはお子さんの英語教育や海外在住の日本人家庭での日本語教育などに言語発達の知識を活かすためにコトリドリルの発信に関心を寄せてくださる方も居ます。このように、「療育」と「言語聴覚療法」だけでは関心を寄せてくれる方の母数がどうしても限られてしまうので、親和性の高い周辺のジャンルに寄せたり関連付けることで、たくさんの方にフォローしていただいているのかなと感じます。
ーさきほど投稿内容についてのお話をうかがいました。コトリドリルアカウントの投稿は、教材同様にすごくポップな印象なのですが、タイトルなどはちょっとインパクトがあるというか、特徴的に感じます。投稿に関して気をつけている点などありましたらお聞かせください
寺田様:情報を探している人の多くは不安を抱えているので、「安心・信頼できる情報である」ことがあります。しかし、残念ながら安心できる情報は"地味"になりがちなため、普通に出してもそれほど注目されない、つまりはバズりにくくなります。そこで、投稿の1枚目のタイトルには、いわゆる"刺さる"ワードを入れています。
不安を抱えた方がなにかを調べるとき、ポジティブな言葉ではなくネガティブなワードで検索することが多いのではないでしょうか。たとえば「2歳 言葉が出ない」など。発信者側がよかれと思ってポジティブな表現を使うと、インターネットでは仕組み上、上位に表示されにくくなります。
少々表現はよくないのですが、不安な気持ちに刺さるような表現をあえて狙って使うことがあります。たとえば、「テレビはなるべく見せないほうがいいの?」「ことばのシャワーが大事なの?」など。不安を煽るものは良くないと批判を受けそうですが、そもそも世の中はすでに不安を煽る商材や広告で溢れています。SNSの世界で安心な内容を届けるためには、まずは埋もれないことが求められるのが現実です。
したがって、テーマ選びとタイトル付けは大切にしています。とても気になるけれど、周囲の人に聞きづらかったり、納得のいく答えが得られなかったりする“キラー・テーマ”を探します。そして、タイトルにそれを盛り込みつつ、内容は全体としておだやかなトーンになるよう心掛けています。シェアされやすいキラー・テーマでありつつも、行政や民間の相談施設など公式な場で紹介できるぐらい“やんわり”した言い回しに努めています。その結果、実際に公式の場で用いられたという報告も多数いただいております。
ーデザイン的にもすごく凝っていらっしゃるのですが、これに関しても寺田さんが手掛けていらっしゃるのですか?
寺田様:Instagramは私が作成しています。当初はiPadの純正アプリのKeynoteで、現在はCanvaで作っています。コトリドリルも初めはひとりで作っていましたが、最近はデザイナーさんやイラストレーターさんと制作しています。私自身はデザインの知識・経験は一切無かったので、独学で勉強しながら作り始めました。
ー発送代行としてSTOCKCREWをお選びいただいた理由をお教えください
寺田様:いくつかの会社に見積りを取ったなかで、STOCKCREWさんの料金体系が一番シンプルでわかりやすかった、というのが決め手になりました。他社の見積りでは、そもそも見積書の見方が分からなかったり、計算方法を自社の規模に当てはめるとどのくらいの料金幅になるのかイメージがつきづらかったりと苦労しました。さらに、物流に関する専門用語も頻出し、門外漢には理解が難しかったです。注文がどんどん増え、月に100件を超えてきたタイミングだったので、自社で手作業で荷物を捌きながらそれらを読み解くのは大変でした。
STOCKCREWは料金体系がシンプルだったので、料金の最大と最少がこのくらい、というイメージが事前にしっかりと付きました。また、今後、売上が大きくなっていったときに自社でも件数や注文単価等の数字を把握しやすそうだなと思ったのが、STOCKCREWを選んだ理由になります。
ほかにも、契約前の事前説明の際、「他社さんは倉庫への搬入作業を開始してからどのぐらいの日数で配送代行をスタートできていますか?」と質問しまして、「商品数が多い場合、導入時の倉庫搬入の作業は大変ですが、皆さん頑張って数日〜2週間程度で完了されて倉庫からの発送を開始されていますよ」など開始までの流れを具体的に教えてもらい、必要な日数や工程などを逆算して確保すべき自身のスケジュールの空きをイメージできたのもありがたかったです。
寺田様、今回はお忙しい中ありがとうございました!
さらにネットショップを効率化、売上向上を目指すなら、ぜひ発送代行サービスのSTOCKCREWへお問い合わせください。