BASEの料金プランと実質コスト計算【2026年版】|スタンダード・グロースの損益分岐点
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BASEでネットショップを開設する際に最初に直面するのが料金プランの選択です。スタンダードプランとグロースプランの2種類があり、どちらが有利かは月商によって変わります。単純に「グロースプランの方が高額だから機能が多い」というわけでもなく、プランによって使える機能は変わりません。ネットショップ運営の全体像を踏まえ、BASEの料金体系・手数料計算・月商別の損益分岐・Appsの活用方法を解説します。
BASEの2つの料金プランの概要
BASEでのネットショップ開業と料金の基礎知識でも確認できます。
スタンダードプランの特徴
売上がゼロの月は一切費用が発生しません。手数料は1注文ごとに加算される「40円」が含まれるため、注文件数が多いほど手数料が上がる構造です。副業スタートや売上が安定していない段階ではリスクゼロで始められます。BASEの手数料体系とコスト管理の実務でも確認できます。
経済産業省の調査によると、2024年度のBtoC-EC市場規模は前年度比8.7%増で推移しており、EC化率も上昇を続けている。特に個人事業主や副業層による小規模ECの成長が顕著である。
グロースプランの特徴
月額5,980円の固定費がかかりますが、決済手数料率が2.9%と低くなり、注文件数にかかわらず追加の40円が発生しません。売上がゼロの月でも5,980円は必ず発生するため、月商が安定している段階から移行することが前提です。
スタンダード vs グロースプラン料金比較
| 項目 | スタンダードプラン | グロースプラン |
|---|---|---|
| 月額固定費 | 0円 | 5,980円 |
| 決済手数料率 | 3.6% | 2.9% |
| サービス利用料 | 3.0% | 0円 |
| 1注文あたり追加料金 | 40円 | 0円 |
| 振込手数料 | 250円(全プラン共通) | 250円(全プラン共通) |
| 事務手数料(2万円未満) | 500円(全プラン共通) | 500円(全プラン共通) |
| 推奨月商 | 0〜17万円 | 17万円以上 |
BASE公式ヘルプ - 料金プランで詳細を確認できます。
スタンダードとグロース:料金以外の違いはない
BASEのスタンダードプランとグロースプランで使える機能・サービスはまったく同じです。プランが違うと高額プランの方が機能が多いというのが一般的ですが、BASEはどちらも同じAppsや機能を利用できます。約80種類のAppsも両プランで同様に利用可能(ほぼ無料)です。つまりプランの選択は純粋に費用対効果の問題です。BASEのAppsの機能と活用方法でも確認できます。
損益分岐点:月商17万円がプラン変更のサイン
BASEの手数料はいくら?損益分岐点の計算方法でも確認できます。
なぜ月商17万円が損益分岐点なのか
月商(商品代金+送料)が17万円の場合、スタンダードプランの手数料は6.6%+40円×注文件数です。グロースプランは2.9%+5,980円です。17万円付近で両プランの総費用がほぼ一致し、それを超えるとグロースプランの方が安くなります。ただし、注文件数が多いほどスタンダードの40円/注文が増加するため、同じ月商でも注文件数が多い場合はより早くグロースプランが有利になります。プラン変更はいつでもBASEの管理画面から自分で行えます。BASE料金シミュレーションと最適プラン選択でも確認てください。
手数料の実際の計算例
BASEの総コスト計算と利益率の管理でも確認できます。
月商170,000円(送料込み)・10件注文の場合
スタンダードプラン:170,000×0.036+40円×10件+170,000×0.03=6,120+400+5,100=11,620円。グロースプラン:170,000×0.029+5,980=4,930+5,980=10,910円。この条件ではグロースプランが710円安い結果です。
注文件数が増えるほどスタンダードは高くなる
同じ月商170,000円で注文件数が20件になった場合のスタンダードプランは11,620+40×10=12,020円になり、グロースプランとの差が広がります。100件注文の場合はスタンダードが40×100円=4,000円の追加となり、グロースプランとの差は大きくなります。単価の低い商品を多数販売するビジネスモデルは特にグロースプランへの早期移行が有利です。BASE副業の確定申告と手数料の経費処理でも確認てください。
月商別の手数料実額比較(注文件数別)
| 月商 | 注文件数 | スタンダード手数料 | グロース手数料 | 差額(グロース有利) |
|---|---|---|---|---|
| 50,000円 | 5件 | 4,150円 | 5,980円 | グロース高い |
| 100,000円 | 10件 | 7,900円 | 5,980円 | グロース700円有利 |
| 170,000円 | 15件 | 11,320円 | 10,910円 | グロース410円有利 |
| 300,000円 | 25件 | 21,920円 | 14,680円 | グロース7,240円有利 |
| 500,000円 | 40件 | 36,100円 | 20,480円 | グロース15,620円有利 |
振込手数料・事務手数料:忘れがちな追加コスト
BASEの振込手数料と収益管理の実務でも確認できます。
振込手数料と事務手数料の仕組み
BASEでの売上金は一旦BASE側に預けられる形になります。売上金の引き出しを申請する際に振込手数料250円(金額に関わらず一律)がかかります。さらに申請金額が2万円未満の場合は事務手数料500円が加算されます。2万円以上では事務手数料ゼロです。最大の場合、売上金と送料に対する決済手数料に加えて750円(振込250円+事務500円)が追加でかかります。月1回・2万円以上まとめて振込申請することで事務手数料をゼロにできます。
売上金の失効に注意
売上金が支払われてから180日間(約6ヶ月)一度も振込申請を行わない場合、売上金を受け取る権利が失われます。少なくとも半年以内に1回は振込申請することを忘れないようにしてください。BASEの収益管理と振込設定の実務でも確認てください。
BASEかんたん決済:7種類の決済手段が無料で使える
BASE決済の多様化とCVR改善の効果でも確認できます。BASE公式ヘルプ - 決済についても参照してください。
BASEかんたん決済の7つの決済手段
BASEかんたん決済で対応している決済手段を以下に示します。通常はこれらを個別に契約・導入する必要がありますが、BASEがすべてを無料で仲介しています。対応決済手段が多いほど購入者の離脱率が下がり、CVR(購買率)が向上します。BASEの決済設定とCVR最大化の方法でも確認てください。
- クレジットカード(主要ブランド対応)
- キャリア決済(ドコモ・au・ソフトバンク)
- 銀行振込
- コンビニ決済・Pay-easy
- PayPal
- 後払い
- Amazon Pay
BASE公式では、「BASEかんたん決済により、店舗運営者は複雑な決済契約を個別に結ぶ必要がなく、一括で7種類の決済方法を提供できる。これにより購入完了率が平均で約5〜8%向上する。」と報告している。
BASE APPsの活用でコスパを最大化
BASEの無料Appsと活用方法の全体ガイドでも確認できます。BASE公式ヘルプ - Apps活用ガイドも参照してください。
APPsは10カテゴリ・約80種類すべてほぼ無料
BASEには約80種類のAppsが以下の10カテゴリに分かれています。これらの多くの機能がほぼ無料で利用できます。手数料が高いと感じても、これらのAppsを活用することで同じ費用でより多くの機能を得られます。BASEのApps活用と手数料対効果の最大化でも確認てください。
- ショップルール
- 商品ルール
- ショップデザイン
- 商品準備
- 集客
- 売上アップ
- アクセス分析
- 業務効率化
- 資金管理
- その他
SEOと集客Appsで無料集客を強化
独自のネットショップはAmazon・楽天のような既存ユーザー基盤がなく、集客を自力で行う必要があります。BASEのSEO設定Apps・Instagram連携Apps・ブログAppsを組み合わせることで、広告費ゼロでも検索エンジンとSNSからの流入を積み上げられます。BASEのショップ運営効率化Appsの選び方でも確認てください。
BASEと他プラットフォームのコスト比較
Shopifyの料金とBASEとのコスト比較でも確認できます。
月商30万円の場合の比較
BASEスタンダードプランの場合(20件注文と仮定):300,000×6.6%+40×20=20,600円。グロースプランは300,000×2.9%+5,980=14,680円。Shopifyベーシックプランは300,000×3.25%+4,400円(月$29換算)≒14,125円。月商30万円の規模では3者のコスト差は小さく、機能・越境EC対応・API連携の充実度で比較することを推奨します。ECプラットフォームの総コストと機能比較でも確認てください。
BASE vs Shopify vs STORESのコスト比較表
| 項目 | BASE | Shopify | STORES |
|---|---|---|---|
| 基本プラン月額 | グロース5,980円 | ベーシック4,400円(月$29) | ビジネス21,980円 |
| 決済手数料率 | 2.9% | 3.25% | 2.8% |
| 月商30万円の総手数料 | 14,680円 | 14,125円 | 21,980円 |
| 越境EC対応 | 弱い | 強い | 中程度 |
| API連携 | 可能 | 可能 | 可能 |
| 推奨利用シーン | 日本国内・スタートアップ | 越境EC・成長段階 | 個人〜小規模 |
BASEが軌道に乗ったら:発送代行との連携
BASEとSTOCKCREWのAPI連携による発送自動化でも確認できます。
BASEショップで月50件以上の出荷が発生し始めたら、STOCKCREWとのAPI連携を設定することで発送業務を完全自動化できます。BASEで受注が入るとSTOCKCREWのWMSに自動で受注データが取込まれ、ピッキング・梱包・出荷・追跡番号返送まで自動化されます。API連携の初期設定費用はゼロで、STOCKCREWのサポートチームが設定を代行します。BASEショップの発送代行移行タイミングと費用でも確認てください。STOCKCREWの発送代行費用とBASEとの費用比較も参照してください。BASEショップのSTOCKCREW移行ガイドも確認してください。
参考となる外部リンク
よくある質問
Q. BASEを無料で始めて、費用がかかるのはいつからですか?
スタンダードプランを選んだ場合、実際に商品が売れるまで一切費用は発生しません。売れた時点で手数料(6.6%相当)と振込手数料が初めて発生します。ショップ開設・商品登録・Apps設定の段階では費用ゼロです。BASEでのEC運営と物流コスト設計で確認してください。
Q. スタンダードプランとグロースプランはいつでも変更できますか?
はい。BASEの管理画面「設定→有料プラン」からいつでも自分で変更できます。変更は翌月から適用されることが多いため、月初に変更することを推奨します。グロースからスタンダードへの戻りも可能です。
Q. 月商17万円がちょうどの場合どちらを選ぶべきですか?
月商17万円は損益分岐点であり、その月の注文件数によって最適なプランが変わります。注文件数が少ない(10件未満)ならスタンダード、多い(15件以上)ならグロースを検討してください。3ヶ月継続して17万円を超えたらグロースへの移行を推奨します。
Q. 売上金が失効することがあるそうですが、どうしたらよいですか?
BASEの売上金は支払いから180日間引き出さないと失効します。対策は簡単で、少なくとも半年に1回は2万円以上にまとめて振込申請することです。これで事務手数料(500円)も0円になり効率的です。
Q. BASEから他のプラットフォーム(ShopifyやSTORES)に移行できますか?
可能です。BASEの商品データはCSVでエクスポートでき、ShopifyやSTORESへのインポートも対応しています。顧客データの移行は制限がある場合があるため、移行前に各プラットフォームの仕様を確認してください。
Q. BASEかんたん決済を使わずに別の決済サービスを使用できますか?
BASEかんたん決済の利用は任意です。ただし7種類の決済手段が無料で使える点は大きなメリットです。特殊な決済方法が必要な場合以外は、BASEかんたん決済の利用を推奨します。
この記事の監修者
重光翔太
株式会社KEYCREW 営業管掌取締役。ヤマト運輸にて本社営業部長を歴任し、物流業界で16年以上のキャリアを積む。法人営業・コスト最適化・業者比較選定を専門とし、累計1,500社以上のEC事業者への物流支援を手がけてきた。数百万件/日規模の出荷オペレーション管理や、6,000社が利用するフルフィルメントサービスの構築、温度帯コールドチェーンの大規模荷主向け事業設計など、業界でもトップクラスの実績を持つ。STOCKCREWでは営業戦略全体を統括し、「数字で語り、ROIで証明する」をモットーに、EC事業者の物流コスト最適化を推進している。