ネットショップを個人で経営していて負担になる業務のひとつに「発送作業」が挙げられます。一ヶ月に数点程度であればそれほど負荷はかかりませんが、数十点以上にもなると相当の作業量になってしまいます。作業量の増加は発送ミスにつながり、ショップの信用問題、サービスの品質低下を招きます。こうした事態を防ぐためには?結論から先に紹介しますと、個人でも発送代行サービスを利用しても大丈夫。むしろそれを強くおすすめします。本記事ではその理由を解説します。
まずは発送代行の基本について解説します。発送代行とは、ネットショップ・ECの商品を倉庫で保管、注文が入ったらその商品を発送、というのが基本的な流れです。これに加えて倉庫での保管や発送という一連の流れで在庫管理も行ったり、発送時にプレゼント包装などを請け負う場合もあります。
発送代行の詳細は「発送代行完全ガイド」でより詳細を紹介しています。
発送代行サービスはEC、いわゆるネット通販の広がりとともに増加し、ネットショップ向けの発送代行サービスは「3PL(サードパーティー・ロジスティクス)」とも呼ばれています。3PLの詳細はこちらの記事で詳しく解説していますのでご参照ください。
アパレルや食品業界では、発送代行サービスの利用が一般的になってきています。これは、業界の特性上、商品のロットが小さく、頻繁に発送が必要となるためです。また、検品や在庫管理などの業務を専門の業者に委託することで、品質の向上やコストの削減が期待できます。さらに、業界内での競争が激しくなる中で、効率的な業務遂行が求められるようになってきました。このため、多くの企業が発送代行サービスを利用して、業務の効率化を図っています。
発送代行の利用は物流費が発生するためメリットがないと利用の検討ができないかと思います。ここでは、個人・自社で対応せず、発送業務をアウトソーシングする=発送代行を利用するメリットをご紹介します。
商品を棚から取り出して梱包。それを配送業者に渡す、という発送作業は思いのほか時間がかかるもの。1日に1件程度であれば個人でも問題なくこなせるでしょうが、数が多くなると1日の大半を発送業務に費やしてしまう、という事態に陥ってしまいます。
また注文が入れば土日祝日関係なく発送作業を行う必要があります。昨今のネットショップ販売戦略には「配送が早い」「注文後すぐに届いた」というように、発送までのリードタイムが消費者の購入決定ポイントになります。
日々迅速に発送業務を行う事に注力すると、ネットショップの中心となる業務、主に商品の仕入れや売上向上のための施策などに割ける時間が減ってしまいます。個人でネットショップを運営しているのであれば、なおさら発送代行サービスに依頼し、自分の時間を他のタスクに割り振ることが肝心です。
発送代行サービスは、物流・発送に関連するトラブルを解決するためのノウハウと経験があります。個人での発送量が増えてしまうと、どうしてもミスが出てしまいがち。ミスが出ると顧客からの信用を失ってしまい、売上低下の原因にもなりかねません。
それを防ぐため、さらに顧客の満足度を高められる発送を担うのが、発送代行サービスを利用する強みとも言えるでしょう。
発送代行サービスは自社で大量の発送を行うため、配送会社と契約している場合が大半です。したがって、個人で配送するよりも荷物(商品)の単価は割安になっています。
そのため、ネットショップにおいて顧客が重視する点のひとつ「送料」を低く設定できるので、競合店との差別化につなげられます。
個人や自社で商品を抱え発送業務を行っていると、あると思っていた商品の在庫がなくお客様に発送ができないといったトラブルが発生することがあります。
1つのネットショップ運営でしたらまだ在庫管理は簡単ですが、モールや自社EC、卸先への出荷やプレゼント発送など、複数の販売チャンネルから発送している場合在庫管理が不可欠になります。
発送代行サービスを提供する物流会社では、倉庫内の在庫を管理する専用システム(WMS-Warehouse Management System)を利用しています。このシステムより入荷と出荷の動きを正しく管理し、実在庫とシステム上の在庫を常に正しくすることが可能になります。
個人で運営しているネットショップで依頼する発送代行サービスの料金体系は提供会社によって異なりますが、おおよその目安として以下のような料金項目があります。それぞれの項目内容を把握して必要な費用なのか精査する必要があります。
商品を入庫(倉庫内の所定の位置に移動し保管)する作業や、そこから注文通りの商品を取り出す作業などを指し、商品1つ(1点)あたりの単位で算出されるケースが多くなっています。
またこの金額の中には、商品を梱包する作業費や納品書同梱を同梱する作業費も含まれていることがあります。各項目の作業範囲を確認することがポイントになります。
ネットショップの商品を保管する料金です。保管料の算出方法は、保管場所の広さ(坪単位での算出)や商品1個あたりの体積で算出するケースがあります。保管料に関しては、発送代行サービスによってまちまちです。
自社の商品のサイズや在庫の流動性によって保管料の算出方法もメリットがあるものや、反対にコストアップになるパターンもあります。保管料の算出方法についてはこちらの記事も是非参考にしてください。
発送代行サービスの倉庫から顧客までの送料です。発送代行サービス会社の多くが配送会社(クロネコヤマト、佐川急便、日本郵便など)と大口の契約を結んでおり、個人が依頼するよりも格安になります。
送料設定はネットショップの運営戦略でも重要な要素です。発送代行サービスの配送料がそのまま自社のネットショップの送料設定に影響します。送料設定についてはこちらの記事で配送方法の種類や商品との関係性を紹介しています。
システム利用料や管理手数料などの名目で定額、従量制で手数料が発生するケースがあります。
発送代行サービスの中には初期費用・固定費無料のサービスもあるため、固定費や手数料項目は見積もり取得時にチェックしてみるといいかもしれません。
発送代行サービスに依頼するタイミングはショップの運営状況、方針によって異なりますが、発送料金のコストダウンが見込めるため、運営当初から検討することをおすすめします。
発送代行サービスをスムーズに活用するためには、システムの使い方の習得などにある程度の時間がかかります。したがって、発送作業に追われるようになってから頼むとなると、発送代行サービスを提供する物流会社と十分なコミュニケーションが取れず、発送開始後に品質が低下してしまう恐れがあります。
個人でネットショップを運営されているのであれば、時間的にゆとりのある段階での気軽な見積もりや問い合わせをおすすめします。
発送代行を利用するにあたって、複数の物流会社への相談や見積もり、さらにできるだけ実績豊富な事業者を選ぶのがポイントです。こうした点から自身のショップに合った会社を選ぶために抑えておくべき重要なポイントを紹介します。
発送代行にかかるコストでも紹介していますが、発送代行サービスの料金項目は複数あり、見慣れない単位や用語が多いためわかりづらく見えてしまいます。
そのためしっかりと料金体系を踏まえて自社のネットショップの規模と合致しているかを比較検討することが重要です。大切なのは全体の見積もりではなく、取扱商品に適用される料金をしっかりと吟味しましょう。
商談時には見えない部分ですが、実際に運用が始まった後の運用サポート体制を確認することも重要です。例えば以下のような内容を質問してみましょう。
運用開始前はどのような流れで日々の業務が流れていくのかわからないことも多く不安になります。こうした不明点の確認方法や問合せ方法を確認して、安心してはじめられる体制かを確認することがポイントになります。
サービス内容の充実も重要な確認ポイントです。サービス内容のチェックポイントは以下の通りです。
API連携の充実
ShopifyやBASEなどのカートトサービスや、楽天やYahoo!ショッピングなどのモールにはAPI連携という機能があります。各カートやモールで作成したショップと発送代行サービスのシステムが自動連携することにより、注文情報が自動で連携され発送まですべて自動化することが可能です。
CSVのデータ抜き取りなどの手間もなくなるため、発送代行サービスを利用するメリットとなる時間削減を更に加速することが可能です。
API連携の仕組みや注意点はこちらの記事で是非チェックしてください。
リピート通販の対応
もし自社のサービスがリピート通販の場合、購入者の購入回数を管理していることが多数でしょう。この購入回数を発送代行サービスのシステムと連携することにより、商品と同梱するチラシを自動で細かに設定することが可能です。
購入回数や購入商品を組み合わせて、ノベルティ同梱の指示も自動生成も可能になります。こうしたシステム上の制御が発送代行サービスのシステムにあるか、確認項目として重要なポイントになります。
ギフトラッピングなど付帯作業の対応
ギフトラッピングの対応や割物商品の梱包など、商品を購入者へ発送するための商品の保護や見た目のこだわりが実現可能かも確認のポイントになります。
自社で対応していた内容と発送代行へアウトソーシングする場合では、対応可能な範囲も限られるため、より希望に近い対応を提案してくれる物流会社に決めることが重要なります。
発送代行業者を選ぶ際の最重要ポイントは、その業者が持つ「実績」です。具体的には、どれだけの期間でどれだけの業務量を遂行してきたか、そしてその結果がどの程度の品質であったかを確認することが重要です。
まず、業者が運営している期間を調べましょう。長く運営している業者は経験と知識が豊富で、予期せぬトラブルにも迅速に対応できる可能性が高いと言えます。次に、取り扱った商品の種類や量も確認します。多種多様な商品を扱っている業者は、商品の性質に応じた適切な発送方法を選ぶことができるでしょう。
さらに、業者の評判やフィードバックも重要です。実際に業者と取引した他のネットショップの口コミも探してみましょう。これは、業者が自分の需要に対してどの程度対応できるかの良い指標となります。
また、業者が持っている設備やシステムも確認すべきポイントとなります。最新の物流システムを導入し、商品追跡や在庫管理ができる業者を選ぶと、効率的に業務を進めることができます。
こうしたポイントを押さえ、実績豊富な発送代行業者を選ぶことで、業務の効率化と安心感を手に入れることが可能となります。
個人で運営しているネットショップやクラウドファンディングでの単発利用など、小規模の発送代行に対応しているのがSTOCKCREWの発送代行サービスです。
STOCKCREWはサービス開始から4年が経過しており、400社を超えるネットショップ、企業との委託取引実績があります。実績面でもうひとつ追加するならば、コンスタントに年間50万を超える荷物を手掛けています。
こうした実績以外にも、自社開発の管理システムを導入しており、ECモールやカートサービスとAPI連携という仕組みによって発送の自動化や在庫管理をオンタイムで実現できるのも注目していただきたいポイントです。
そして、もっともSTOCKCREWの推しとなるポイントは料金面です。大手と比較すると、とても分かりやすい料金システムとサービス内容を実現しています。具体的なサービスのポイントをご紹介します。
初期費用や契約金も無いため、個人のお客様でも安心してご契約いただけます。料金は発生した作業料・保管料金のお支払のため、クラウドファンディングやイベントなどのスポット出荷にもご利用いただきやすい料金・サービスの内容になっております!
個人経営の小規模なネットショップでも発送代行を利用するのは問題ない、むしろ小さなショップだからこそ、この後の展開をどうするかなどの時間を確保するためにお金や時間といったコストがかかる発送代行の利用をおすすめします。
発送業務が面倒になってきた、負担になりつつあると感じられましたら、お気軽にSTOCKCREWにご相談ください!