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マテハンと物流現場についての解説!【前編】

マテハンと物流現場についての解説!【前編】

配送代行サービスを検討しはじめて調べていく中で、「物流」に興味をもつ方もいらっしゃるのではないでしょうか?

あまり世間では知られていない「物流の世界」について、物流会社目線でコアな内容をお届けできればと思います!

今回の物流の世界のテーマは「マテハン」!物流業界のKey Wordと言っても過言ではないこのマテハンについて前編後編でご紹介します。

目次

物流業務改善に欠かせないマテハン

そもそもマテハンとは何でしょうか?

物流作業の大半は人手を必要とし、多くの工数を使用します。安定した品質で正確であることを条件に高い生産能力も求められます。物流会社が最も苦戦するポイントと言って過言ではないこの課題を解決するために登場するのが「マテハン」です。

 

実はマテリアルハンドリングの略

マテハンとは、業務効率化や自動化協働を目的とした機械やロボットのことを指す「マテリアルハンドリング」が省略された言葉です。

様々な物流業務で活躍し多くの工程が自動化されます。例えば、倉庫内の荷物の運搬、梱包作業、仕分け作業、保管作業や検品作業が人手に代わりマテハンが行う、あるいは人と協働し作業負担を軽減します。

 

マテハンってどんな物があるの?ー運搬ならお任せあれ!ー

マテハンの中でも古くから存在する機器です。人の「運ぶ」を代替わりしてくれたり、運ぶ作業を「楽」にしたりしてくれます。実は台車もその中のひとつですが、今回は人の力を使わない機器「コンベア」をご紹介いたします。

コンベアは大きく分けて「ローラーコンベア」と「ベルトコンベア」の2種類です。いずれも荷物を載せてコンベアが設置された同線を目的地まで運んでくれる機器です。

ローラーコンベアはダンボールや大き目な荷物に向いており、ローラーがいくつも連なり、そのローラーをモーターで動かし搬送します。1本程度ローラーが欠損しても動き、ローラー交換や修理は簡単。そして、ローラーに隙間があるため、その幅より小さな商品や荷物、軽すぎるものを運べないという特徴があります。

続いてのベルトコンベアは、小さい商品や荷物を運ぶのに適しています。構造としては、ローラーに大きなベルトが巻き付いており、これもモーターで動かし搬送するようになっています。ベルトそのものは丈夫ですが、一度破損すると使えなくなり修理も大掛かりですが、隙間がないため、小さな商品でも運べるのが特徴です。


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人が運ぶ時代は終わった!?ーロボットの活躍ー

コンベアのほかに用いられている搬送ロボットは、商品そのものだけでなく、それを載せたパレットや棚なども自動的に目的地まで運搬してくれるマテハンです。

コンベアとは異なり固定する必要もなく、地面に磁気テープを貼りその導線に沿うタイプや、最近では倉庫内のマッピング情報をもとにプログラミングされた導線に沿って動くことのできるものもあります。他には床に貼ったQRコードで位置情報を把握したり、作業者や特定のものを追いかけ牽引する「追尾型」タイプ、受注のついた商品が格納された棚ごと作業者のもとへ運ぶタイプなど多くのバリエーションに富んでいます。

無人搬送ロボットとは?

無人搬送ロボットには「AGV」と「AMR」という2種類に分類されます。

まずAGVですが、誘導走行するタイプで、何かしら誘導体を必要とする搬送ロボットのことを指します。一定ルート・一定領域を自動走行できる車両で、障害物があると停止し、原則、人との協働はできません。作業エリアを固定する必要があり、変更するために時間と費用を要するのが特徴となっています。

一方のAMRですが、こちらは自動走行可能であり、ガイドレスであること。自動算出した走行ルートを持つことが可能で障害物は回避し再ルーティングできる。そして、人との協働ができ、大きく拡張性を持たせているのが特徴です。作業エリアの拡大も容易でAIが搭載されていることから、搬送のみならずピッキング作業が最適化され、省人化に期待が持てます。

この2つはそもそも設計思想(AGV=運ぶ、AMR=協働)が異なり、比較するものではありませんが、双方に言えるのは、作業品質や作業効率を向上できること。AMRは固定物の設置が不要なことから昨今で特に注目を集めています。

 

荷降ろしや積込み作業も自動化

トラックやコンテナの積み降ろし作業の自動化を図るべく導入されるマテハン。画像認識により開いた隙間に入る箱の選定や、均等に積みあがるようにしてくれます。省人化はもちろんのこと、重量物を持つ必要がなくなり、ありがちな腰痛や膝痛の軽減にも期待できる。「パレタイザ」という機器もこの仲間で、パレットに積む作業(パレタイズ)やカゴ車に積む作業を代わりに行ってくれるマテハンです。アーム型や吸盤型、コンベア型などの種類があります。

 

どの倉庫にもある?定番中の定番的マテハン機器

定番中の定番ともいえるマテハン機器が「フォークリフト」です。逆になくてはならない存在とも言えるでしょう。2本のツメを荷物の下やパレットに差し込むことで、重量物も軽々運ぶことができます。高所への荷物の上げ下げに重宝します。無人タイプもありますが、大抵は有人で、有資格者が運転する必要あります。

仕分け作業にも機械を導入できる

店別仕分け・返品仕分けなど物流現場では切り離せない「仕分け作業」。多品種少ロットになればなるほど場所と手間が掛かる作業でありながら、品質・精度・生産能力を同時に求められます。この仕分け作業を代替わりしてくれるマテハンをご紹介します。

 

ソーター(自動仕分機)

ソーターは商品や荷物を行先(店・方面・品番・SKU)別に仕分けることを目的とした、搬送経路に多数の分岐機能を備え、高い仕分け能力を有した仕分け搬送機です。スライドシュー式、パン式、クロスベルト式、ポップアップ式など様々な機種があります。

仕分け作業の自動化を実現する上で重要なハードウェアであり、集約物流センターに求められる瞬発力(処理スピード)およびキャパシティ(量的処理能力)といったセンター能力を大幅に向上されるために不可欠な仕組みです。

 

ゲートアソートシステム(GAS)

通販のオーダー仕分けに活用されることが多い機器で、各間口にゲートを設け、商品のバーコードをスキャンすると、該当する間口のゲートだけが開く仕組みになっています。開いたゲートにしか商品を投入できないので、入れ間違いは物理的に起こらず、仕分け後に従来行っていた検品をする必要もなく、仕分けのスピードも大幅に向上します。

 

デジタルピッキングシステム(DPS)

商品のピッキング指示システムに利用される意味の和製英語になります。デジタルピッキングとは、表示器を利用した作業支援システム。工場や物流センターの作業者は、表示器のランプが光った場所に足を運び、表示された数だけ商品を取り出します。このように表示器の指示に従って行うピッキング作業は、正確かつスピーディーなピッキング作業に貢献します。

まとめ

ほんの一部ではありますが、マテハン機器をご紹介しました。聞いたことのあるものから、はじめて耳にするものもあったのではないでしょうか?物流業務の効率化には欠かせないのが各種マテハン機器、となります。

STOCKCREWではマテハンの導入も積極的に行い業務効率化を進めています。私たちは自社で実作業も行っているからこそ安心して配送代行サービスをご依頼いただけます。配送代行サービスをご検討の際はお気軽にお問い合わせください。

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