楽天グループといえば、世界に羽ばたくグローバル企業として有名です。知らない人はいないとまでいわれるぐらいの規模に成長していますが、その根幹にあるのは楽天市場をはじめとするインターネットショッピングビジネスです。楽天市場はそれだけの知名度を持ち、国内外で幅広い販路を確保できるようになりました。
その中で発送自動化が大きな役割を担うようになってきています。ビジネスとしての効率化を目指すためにも、どのようなポイントがあるか理解する必要があるでしょう。
目次
だれもが知ってる?楽天とは?
楽天グループといえば、知名度が高い企業。日本の誇る巨大企業であり、さまざまな分野に進出しています。あまりに巨大企業となり、広告も多岐にわたることから楽天とはどんな企業なのか一口で言い表しにくくなりました。
楽天のスタートはMDMという会社でした。1997年に設立した株式会社エム・ディー・エムがスタートであり、1999年に安土桃山時代の楽市楽座から名前を取って現在の楽天株式会社に変更しています。
MDMはECサイトを運営していた企業で、楽天に社名変更後の2000年あたりからM&Aを繰り返し、巨大企業へと成長を見せたのです。現在では70以上のサービスを提供する企業であり、コングロマリットとして名をはせるようになりました。
楽天市場とは?
楽天市場とは、楽天グループが運営しているECモールのことです。国内最大規模を誇るインターネットショッピングモールであり、物品以外にも旅行や保険、不動産などまで扱っています。そのジャンル数は11にも広がり、2020年12月期には流通総額3兆円を突破するなど多種多彩な物品を扱っていることで知られるようになりました。単にECサイトというだけではなく、楽天市場名義でのスポンサーも知られており、知名度の高さを生み出しています。それだけ広告宣伝にもうまさを発揮しているといえるでしょう。
楽天市場の巨大なメリット
巨大市場を形成している楽天市場は、圧倒的な利用者数を誇ります。つまり、それだけ集客できるベースを持っていることになるのです。会員数は1億人を突破し、日本の人口に対する比率は90%を超えます。流通金額は大手百貨店の約10倍にも成長しているところも特徴です。
大事なポイントとして、インターネット通販市場のシェア率があります。楽天市場は25%ものシェアを獲得しているところもECサイトとして利用するメリットになるでしょう。それだけの信頼性を獲得してきた経緯があり、広告としてアフィリエイトも拡大させ、ECサイトとしてのサポート体制も充実しています。
楽天市場のデメリット
メリットの裏返しで、楽天のデメリットもはっきりしています。
その中でも大きな影響を与えるのが出店料です。集客量は圧倒的でも、高いイニシャルコストは大きな負担になるでしょう。人が集まっても、売り上げに直結できなければ意味がありません。特に立ち上げ時の負担は、必ず経営に影響を与えるからです。初期投資の費用確保は、楽天市場を利用する場合の重要ポイントになります。
セールスプロモーションの問題も抱えています。これは楽天グループの社風などに表れていますが、独自の縛りを掛ける傾向があるからです。楽天市場では顧客のメールアドレスなどはダウンロードもできない仕組みをとっています。信頼性を高めるための個人情報漏洩防止という観点ですが、セールスプロモーションとしてはマイナスです。
このような仕様が顧客に浸透し、信頼関係を得られる形があれば違います。しかし、現状はこうした取り組みが顧客側に伝わるケースは多くありません。したがって信頼性確保に直接影響していないことがわかります。その点を踏まえてもデメリットだといえるでしょう。
楽天をはじめとするモール型とカート型の違い
楽天市場を理解するうえで重要なポイントがモール型とカート型です。この違いは非常に大きな意味が出てきます。
楽天やAmazonはモール型と呼ばれています。市場という名称からもわかるように、多くの店舗が出店する形で、集客やシナジー効果を期待できる仕組みです。
独自のネットショップはカート型と呼ばれます。ひとつの店舗を作り上げる形で集客も独自に行わなければいけませんが、他店と比較されにくく、ファン獲得という面で強みがある方法です。
どちらも一長一短があります。大事なことは、自社の商品を販売するにあたり、どちらの方法が効率的になるかでしょう。楽天市場のような巨大モールを生かせる商品なら、強力な力になるのです。
モール型である楽天の活かし方
楽天市場はモール型です。この特徴と楽天の活かし方を組み合わせて考えなければいけません。どのポイントを活かしていくのか、大まかに分けて5つに集約できます。
尚、カート型の違いは是非「【2023年度版】ネットショップ運営完全ガイド〜個人で開業できる?おすすめのサービスは?ネットショップを始める方法を解説」もご参照ください。
- 集客力
- 複数の店舗によるシナジー
- 専門アドバイザー
- 無料製作ツール
- これまでの実績
以降、楽天市場というモール型の特徴を踏まえ分析していきます。
集客力
圧倒的な力を持つのが集客力です。現在の日本のECモールとしてみると、Amazonと楽天市場は2大市場を形成してきました。この知名度の高さと店舗数による集客力、アフェリエイトなどの広告力を利用できることは、楽天に出店する大きな意味になります。
複数の店舗によるシナジー
複数店舗があると、まとめ買いなどがしやすくなります。一般の店舗なら、多数の商品を置かなければいけません。ロングテールとして100円均一などが代表的です。
楽天などモール型は、顧客側にまとめ買いの意識を促しながら、別店舗として展開できます。商品数も数多く並べる必要はありません。それは楽天市場というモールが自然に作り出すロングテールだからです。このシナジー効果の高さも楽天市場の利用ポイントになります。
専門アドバイザー
専門のアドバイザーがサポートでつくところも重要です。巨大モールを利用できても、その中で目立たずに埋もれるかもしれません。これではスケールメリットを利用できていない状態です。このようなときにでも専門アドバイザーが付いていてくれるので、販売展開を広げやすくなっています。
無料製作ツール
楽天グループはさまざまな企業が集まったコングロマリットです。その中で蓄積されたノウハウを生かし、無料製作ツールも展開されています。生産性向上を目指し考えられたものが多く、使い方次第で展開を大きく変えられる仕組みです。
これまでの実績
なによりも大きな影響を与えるのは楽天のこれまで作り上げた実績です。実績の高さは顧客の安心感にもつながり、各店舗へと波及しています。新規店舗でも楽天市場としての実績を利用できるのは大きなメリットです。
発送自動化とAPIの重要性
楽天を利用し発送自動化するにあたり、API連携が大きな役割を果たします。発送代行を利用する際にもAPI連携が利用するからです。
APIとはアプリケーション・プログラム・インターフェイスのことです。ソフトウェアの機能を共有するという意味があります。ECサイトの場合、楽天であればショップの情報を発送代行と共有させるなどの方法で活用するのがAPI連携です。
楽天とAPI連携させることで、発送自動化を目指しコストの削減や作業効率を向上させられます。API連携により人間の手が入る場面を減少させてヒューマンエラーを減らせるため、効率化と精度の向上につながるのがメリットです。セキュリティの向上もプラスに働きます。紙媒体を使うリスクがなくなり、データの消失の面でもメリットがあるからです。半面、ウイルス感染や不正アクセスには注意しなければいけません。
発送自動化のカギを握る楽天受注APIでできること
楽天にはWeb APIとして楽天受注APIがあります。発送代行と組み合わせたときに発送自動化につながる大事な仕組みです。大きく分けて4点に集約できるでしょう。
- 受注の自動取込
- 受注情報の更新
- 発送後の荷物番号の反映
- 楽天RMS(楽天専用の店舗運営システム)上のステータス更新
この4点から楽天受注APIと発送自動化を見ていきます。
受注の自動取込
受注の自動取込は、発送代行を活用する大きなポイントです。受注した情報を自動的に取り込めるため、手間を掛けずに発送につなげられます。発送自動化の肝といえる部分になるでしょう。
受注情報の更新
情報の更新も自動的に行われ送信されます。自分で倉庫に連絡するなどの手間がかかりません。ヒューマンエラーが発生する要因を削減できるポイントです。
発送後荷物番号の更新
伝票管理などにもつながりますが、荷物番号の反映も自動的に行われます。ここもヒューマンエラーが発生する可能性が高いポイントです。自動化できることで余計な工程を挟まないため、ヒューマンエラーを抑制できます。
楽天RMS上のステータス更新
受注APIにより、楽天RMSのデータの更新も可能です。自動反映させる仕組みになるので、工数が発生しません。
非常に便利なAPI連携ですが、サービスを活用するためには別途契約が必要になるので、事前に計画しておくことが大切です。
まとめ
STOCKCREWの業務管理システムも楽天API連携は可能です。API連携の初期設定費用やSTOCKCREWの業務管理システムの利用料は一切かかりません。
楽天を利用すれば、日本最大クラスのスケールメリットを生かせます。ほかにはないメリットですが、大事なことは効率化させることです。発送代行を利用するのも、人件費などの経費削減を目指すとともに、高精度で効率的な運用をするためにあります。ポイントはAPI連携です。API連携によって人間の手が入らなくなり、自動化に大きな影響を与え、精度の向上が目指せます。ヒューマンエラーも減らせ、楽天のスケールメリットを生かした効率的な経営を目指せるのです。
STOCKCREWのサービスにご興味がある場合は、お気軽にお問い合わせください。