楽天市場のAPI連携が止まる前に確認すること|ライセンスキー90日・認証エラー・取込対象外の受注
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楽天市場の受注を発送代行に自動で渡していると、ある日突然、「新しい注文が倉庫に届かない」「在庫数を反映するとエラーが出る」という場面に出会います。原因の多くは、楽天のAPIに特有の期限と認証の仕組みにあります。特に、楽天のライセンスキーは90日で切れ、切れると連携が解除されます。本記事では、楽天市場の出店者が発送代行とAPI連携するときの運用を、連携の設定、ライセンスキーの更新、認証エラーの切り分け、取込の対象外になる受注、自動で処理されない作業の順に整理します。楽天市場で売る商材別の出荷の考え方は楽天市場で健康食品・サプリを売る事業者の発送代行ガイド、発送代行を選ぶ視点は発送代行おすすめ25選で扱っているため、ここでは連携の運用に絞ります。
楽天のAPI連携が止まる原因は、期限・認証・取込対象の3つに集まる
楽天市場は、国内ECの中心的なモールです。楽天グループの決算では、国内ECの流通総額について、次のように発表されています。
2026年度第2四半期の国内ECにおける流通総額(注4)は、1兆5,322億円(前年同期比5.3%増)に
出典:楽天グループ株式会社「2026年度第2四半期 決算ハイライトに関するお知らせ」(2026年8月10日)
モール全体の取引が伸びるなかで、店舗の受注は増えていきます。国土交通省の取扱実績でも、荷物の数は高い水準です。
令和6年度の宅配便取扱個数は、50億3147万個で、前年度と比較して2414万個・約0.5%の増加となった。
受注が増えるほど、API連携が止まったときの影響も大きくなります。楽天の連携が止まる原因は、STOCKCREWのヘルプを読むと、次の3つに整理できます。
止まる原因の3分類
| 分類 | 具体的な原因 | 第何章で扱うか |
|---|---|---|
| 期限 | ライセンスキーの有効期限(90日)が切れた | 第3章 |
| 認証 | serviceSecretやlicenseKeyの設定違い、RMS側のAPI利用設定が無効 | 第4章 |
| 取込対象 | 頒布会・予約注文など、API取込の対象外の受注がある | 第5章 |
どの原因も、あらかじめ運用のルールを決めておくと防げます。ほかのモール・カートの連携の例は、Qoo10のAPI連携で押さえる仕様、ショップサーブのAPI連携で押さえる仕様、ECカート別の発送代行連携を比較でも整理しています。API連携の全体像はECカートと発送代行のAPI連携とはで確認できます。
なお、楽天のAPI連携は、STOCKCREWの「連携できる外部サービス一覧」でも、楽天APIは定期的にlicenseKeyの更新を実施する必要があると注記されています。導入前の段階から、更新の運用を想定しておくと安心です。
連携の設定は「RMS」と「SCシステム」の2段階
楽天とのAPI連携を設定すると、受注情報と在庫情報をSCシステムと自動で連携できます。設定は、楽天RMSでWEB APIサービスを申し込み、必要なAPI機能を有効にして、3つの情報を取得し、SCシステムに登録するという流れです。
設定の前に確認する2つの前提
- SCシステムにEC店舗が登録されていること——未登録の場合は、先に店舗設定から登録します。
- 楽天のSKUプロジェクトに対応していること——未対応の場合は、API連携が正常に行えない可能性があるため、SKUプロジェクトへの移行対応が必要です。
API連携を始める前に、商品マスタの登録も済ませておきます。ヘルプでは、商品の登録をする前にAPI連携をすると、受注は取り込まれても引当がされず、発送処理もされないと案内されています。
楽天RMSで必要な3つのAPI機能を有効にする
RMSの「アプリ一覧」から利用機能を編集し、次の3つの機能が、すべて「利用する」に設定されていることを確認します。ここが一部でも無効だと、後述の認証エラーの原因になります。
- 在庫API
- 商品API
- 楽天ペイ受注API
RMSで控える3つの情報
WEB APIの設定画面で、次の3つを確認して控えます。これをSCシステムの連携設定画面に入力します。
| 控える情報 | 入手のしかた | 備考 |
|---|---|---|
| serviceSecret | WEB APIの設定画面の「利用方法」に表示 | 連携の認証に使う |
| licenseKey | 「ライセンスキーの確認・変更」から確認 | 更新するときは「新しいライセンスキーを発行」 |
| 店舗URL | WEB APIの設定画面の「利用方法」に表示 | 連携設定画面に入力 |
SCシステムの店舗設定で、対象店舗の「楽天」ボタンを押し、3つの情報を入力します。そして「楽天SKUプロジェクト適用済み」にチェックを入れて「登録」を押します。出店プランごとの費用の違いは、楽天市場の出店プランと費用・料金体系|楽天市場出店で確認できます。
ライセンスキーは90日で切れる:更新の流れ
楽天のAPI連携で、最も忘れやすいのがライセンスキーの更新です。楽天市場のWEB APIサービスでは、ライセンスキーの更新が定期的に必要で、有効期限は90日です。有効期限が過ぎると、API連携が解除されます。
期限が近づくと、楽天からメールが届く
有効期限が近づくと、楽天から「【楽天市場】licenseKeyの有効期限のお知らせ」というメールが送られてきます。このメールを受け取ったら、SCシステムの画面で更新の操作を行います。メールの宛先が、普段あまり見ない共有のアドレスになっていると、気づかずに期限が切れかねません。RMSに登録しているメールを、担当者が確認できる状態にしておきます。
更新するときは、新しいライセンスキーを発行する
ライセンスキーを更新する場合は、RMSで「新しいライセンスキーを発行」します。発行したキーを、SCシステムの店舗設定の楽天の連携設定画面に入力し直します。更新の具体的な画面操作は、STOCKCREWのヘルプ「API連携を行うための設定(楽天)」の手順に沿って進めます。期限が切れてから気づくと、その間の注文は連携されないため、メールが届いた時点ですぐ更新する運用をおすすめします。
Un-Authorisedエラーが出たときの3つの確認
連携中に、次のようなエラーメッセージが表示されることがあります。これは、APIの認証に失敗していることを示します。
楽天:在庫数の変更v2 APIエラー:{ "errors": [ { "code": "GA0001", "message": "Un-Authorised" } ] }
このエラーが出たら、次の3つを順に確認します。
確認1:serviceSecretとlicenseKeyが正しいか
SCシステムの連携設定に入力したserviceSecretとlicenseKeyが、RMSで確認できる値と同じかを見ます。ライセンスキーを更新したのに、SCシステム側の入力が古いままだと、この確認に引っかかります。
確認2:RMSのAPI利用設定が有効か
RMSで、次のAPI利用設定が有効になっているかを確認します。楽天ペイ受注API、在庫API、商品APIの3つです。設定時に有効にしたものが、あとから変わっていないかを見直します。
確認3:licenseKeyの期限が切れていないか
最後に、licenseKeyの有効期限が切れていないかを確認します。期限が切れていた場合の更新の流れは、第3章のとおりです。3つのうち、期限切れは「気づかないうちに起きる」ため、最も見落としやすい原因です。
受注取込の対象と、API連携で自動にならない作業
楽天RMS上の注文情報は、ステータスに応じて、自動でSCシステムに取り込まれます。ただし、取込の対象外の受注と、APIでは連携されない作業があります。ここを知らないと、「注文が入っているのに倉庫に届かない」「お客さまにメールが届いていない」という問い合わせの原因になります。
取り込まれる受注のステータス
API連携で取り込まれるのは、次の3つのステータスの受注です。
- 注文確認待ち
- 楽天処理中
- 発送待ち
「注文確認待ち」「楽天処理中」で入金が未完了の場合、受注データは「入金待ち」ステータスで取り込まれます。楽天側で入金が完了すると、SC側のステータスも「入金済み」に更新され、自動的にSCシステム上で出荷待ちになります。入金の確認を、人が手で取り次ぐ必要はありません。
頒布会と予約注文は、CSVで手動取込になる
次の2つの受注は、API取込の対象外です。CSVでの手動取込が必要になります。
- 頒布会注文
- 予約注文
定期的に商品を届ける頒布会や、発売前に受け付ける予約注文を扱う店舗は、API連携を入れても、これらの注文だけは別の手順で倉庫に渡す必要があります。予約販売や定期販売を行う場合の出荷の考え方は、Shopifyでサプリを売る事業者の発送代行ガイドのような商材別の記事でも触れています。
サンクスメールとステータス変更は、RMSでの手動操作が必要
次の2つの処理は、APIでは連携されていません。楽天RMS上での手動操作が必要です。
| 自動にならない処理 | 内容 | 運用上の注意 |
|---|---|---|
| サンクスメールの送信 | 注文確認メールなどの送信 | RMSで送信する担当者と、送る時刻を決めておく |
| ステータス変更処理 | RMS上の注文ステータスの変更 | 出荷後の変更作業を、担当者の業務に入れておく |
楽天で連携を続けるための運用チェックリスト
ここまでの内容を、運用のチェックリストにまとめます。連携を始める前と、始めたあとの両方で使えます。
連携を始める前の確認
- SCシステムにEC店舗を登録したか——未登録なら、先に店舗設定から登録します。
- 楽天のSKUプロジェクトに対応しているか——未対応のままだと、連携が正常に行えない可能性があります。
- 商品マスタの登録が済んでいるか——登録前の連携では、受注は入っても引当・発送がされません。
- RMSで3つのAPI機能が「利用する」になっているか——在庫API、商品API、楽天ペイ受注APIです。
連携を始めたあとの運用
- ライセンスキーの更新日を決める——有効期限は90日です。メールを見る担当者も決めておきます。
- 頒布会・予約注文の取込手順を決める——CSVでの手動取込を、誰がいつ行うかを決めます。
- サンクスメールとステータス変更の担当を決める——API連携では自動にならない作業です。
- エラーが出たら、3つの確認の順で見る——入力情報、RMSのAPI設定、期限の順です。
楽天のほかに、複数のモールやカートで販売している事業者は、受注の経路を整理しておくと、問い合わせの原因を絞りやすくなります。複数モールで在庫を共有する場合は、複数ECモール同時出店の物流一元管理と在庫配分設計も確認します。楽天市場の出荷を自社と外部のどちらで運用するかは楽天倉庫(RSL)とSTOCKCREWの比較で整理しています。導入時の費用や条件は、STOCKCREW完全ガイドで確認できます。
まとめ:楽天の連携は「90日の更新」と「対象外の受注」を押さえる
楽天市場のAPI連携で押さえておきたいのは、ライセンスキーの有効期限は90日で、切れるとAPI連携が解除されること、Un-Authorisedエラーは、入力情報・RMSのAPI利用設定・期限の3つで切り分けられること、頒布会と予約注文はCSVでの手動取込になり、サンクスメールとステータス変更はRMSで手動操作が必要なことの3点です。連携の設定では、RMSで在庫API・商品API・楽天ペイ受注APIを有効にし、serviceSecret、licenseKey、店舗URLをSCシステムに登録します。
発送代行の仕組みや業者の比べ方は発送代行おすすめ25選、物流全体の設計はEC物流完全ガイド、モール運営はネットショップの始め方、サービス内容はSTOCKCREW完全ガイドにまとめています。自社の商品数や出荷件数で費用を確かめたい場合はお問い合わせから、まずは情報を集めたい段階であれば資料ダウンロードをご利用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 楽天のライセンスキーの有効期限は、どのくらいですか?
A. 有効期限は90日です。期限が近づくと、楽天から「【楽天市場】licenseKeyの有効期限のお知らせ」というメールが届きます。期限が過ぎると、API連携が解除されるため、期限内に更新する必要があります。
Q. 「Un-Authorised」というエラーが出たときは、何を確認しますか?
A. APIの認証に失敗していることを示します。serviceSecretまたはlicenseKeyが正しく設定されているか、RMSで楽天ペイ受注API・在庫API・商品APIの利用設定が有効か、licenseKeyの有効期限が切れていないかの3つを確認します。
Q. 楽天のどの受注が、SCシステムに自動で取り込まれますか?
A. 注文確認待ち、楽天処理中、発送待ちのステータスの受注が、自動で取り込まれます。入金が未完了の場合は「入金待ち」で取り込まれ、楽天側で入金が完了すると、SC側が「入金済み」に更新され、出荷待ちになります。
Q. 頒布会や予約注文は、API連携で取り込めますか?
A. 取り込めません。頒布会注文と予約注文は、API取込の対象外です。CSVでの手動取込が必要になります。
Q. サンクスメールは、API連携で自動送信されますか?
A. 自動送信されません。注文確認メールなどのサンクスメールの送信と、ステータス変更の処理は、APIでは連携されていないため、楽天RMS上での手動操作が必要です。
この記事の監修者
金子将大
株式会社KEYCREW ソリューション部門の責任者。大手ECプラットフォーム会社にてEC構築に関する開発・PM業務を7年間担当し、EC業界での豊富な技術知見を持つ。応用情報技術者・証券外務員2種の資格を保有。UIリニューアルやサービスリニューアルのプロジェクトマネジメント、Temu・ShopifyなどのEC外部API連携の新規開発・リプレイスを手がけてきた。クラウド環境のアプリログコストを60%程度削減するなどの技術的成果も上げている。KEYCREWではソリューション部門全体を統括し、技術で組織の仕組みを改善し、安定した運営と今後の成長につながる基盤づくりに注力。API連携・システム統合・EC自動化・DX推進に関する実践的な知見を記事に反映している。