STORESとは?料金プラン・機能・メリットとデメリット|BASE・Shopifyとの比較で選ぶ
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STORES(ストアーズ)は、155万店舗以上が開設する日本最大級のノーコードECプラットフォームです。2025年3月の新プラン導入により、料金体系が大きく変わりました。フリープラン(月額0円・決済手数料5.5%)とスタンダードプラン(月額3,300円・決済手数料3.6%)の二択となり、事業規模に応じた選択が可能になっています。
本記事では、STORESの実際の料金、搭載機能、メリット・デメリット、そしてBASEやShopifyとの詳細比較を通じて、あなたのビジネスに最適なプラットフォームを選ぶための判断軸を提供します。
特に月商20万円以上を目指す事業者にとって、手数料の損益分岐を正確に理解することは重要です。さらに、発送代行サービスの統合方法についても触れます。EC発送代行サービスの選び方と組み合わせることで、STORESで構築したショップの運営効率をさらに高められます。
STORESとは:概要と特徴
STORESは、2018年にヘイ株式会社(現・Stripe Japan)によって開始された、完全無料で始められるECプラットフォームです。「誰もが簡単にオンラインショップを持つことができる社会」をミッションに掲げ、テンプレート選択だけで即座に出店できる仕組みが特徴です。
2025年3月時点の最新情報:
- 累計開設ショップ数:155万店舗以上
- 毎月新規開設数:1万店舗以上
- 対応決済手段:クレジットカード、キャリア決済、銀行振込、コンビニ決済など15種類以上
- 公式情報:STORES公式料金ページ
- EC市場規模データ:経産省統計情報
STORESの最大の強みは、低コストでの参入障壁の低さにあります。初期投資ほぼ0円で本格的なショップ運営を開始でき、事業が成長するにつれてプランを段階的にアップグレードできる柔軟性があります。
また、ECプラットフォーム比較の観点からも、STORESは初心者向けとして位置付けられますが、実装できる機能の幅は想像以上に広がっています。
STORESの料金プラン——フリーとスタンダードの損益分岐
2025年3月の新プラン導入により、STORESはシンプルな二層構造に統一されました。以下の表で両プランを比較します。
| 項目 | フリープラン | スタンダードプラン |
|---|---|---|
| 月額基本料金 | 0円 | 3,300円(税込) |
| 決済手数料(クレジットカード) | 5.5% | 3.6% |
| 商品登録数 | 無制限 | 無制限 |
| 販売チャネル連携 | Instagram、Facebook | Instagram、Facebook、TikTok Shop |
| メールマガジン機能 | 利用不可 | 月1回まで無料 |
| アクセス分析 | 基本情報のみ | 詳細なアクセス分析 |
| 優先サポート | メールのみ | メール・チャット・電話 |
次に、月商別の手数料シミュレーションを示します。ここが料金プラン選択の最重要ポイントです。クレジットカード決済(最も利用頻度が高い決済手段)で試算しています。
| 月商 | フリープラン(手数料5.5%のみ) | スタンダードプラン(月額3,300円+手数料3.6%) | 差額 | 推奨プラン |
|---|---|---|---|---|
| 10万円 | 5,500円 | 6,900円 | +1,400円(フリーが有利) | フリー |
| 15万円 | 8,250円 | 8,700円 | +450円(フリーが有利) | フリー△ |
| 20万円 | 11,000円 | 10,500円 | -500円(スタンダードが有利) | スタンダード◎ |
| 30万円 | 16,500円 | 14,100円 | -2,400円 | スタンダード◎ |
| 50万円 | 27,500円 | 21,300円 | -6,200円 | スタンダード◎ |
| 100万円 | 55,000円 | 39,300円 | -15,700円 | スタンダード◎ |
損益分岐点は月商約17.4万円です。月商20万円以上の売上が見込める場合、スタンダードプランのほうがトータルコストが確実に低くなります。月商50万円なら年間で約7.4万円の差が生まれるため、継続的な販売を前提にするならスタンダードプランが合理的です。
「月商20万円以上ならスタンダードプランがお得」という判断は、STORES公式の推奨基準でもあります。
STORES新プラン発表記事
フリープランはテスト販売や小規模スタートアップ向けで、スタンダードプランは継続的な事業成長を目指す事業者向けと言えます。
STORESの主要機能と運営に役立つポイント
STORESに搭載されている機能は、一見シンプルに見えますが、実際の運営に必要な機能はほぼ網羅されています。以下、実務的に重要な機能を紹介します。
1. 販売チャネルの多様化
フリープランではInstagram・Facebook、スタンダードプランではこれにTikTok Shopが加わります。在庫一括管理により、複数チャネルへの出品作業を効率化できます。
2. 決済・配送機能
STORESが提供する決済方法は以下の通りです:
- クレジットカード決済(VISA、MasterCard、JCB、AMEX)
- キャリア決済(au決済、docomo払い、Softbank支払い)
- 銀行振込・コンビニ決済
- Apple Pay・Google Pay
STORES支払い方法の詳細解説では、各決済方法の導入手順と手数料を詳しく確認できます。日本ECコンサルタント協会の決済手段統計でも同様のトレンドが報告されています。
配送に関しては、STORESは直接的な発送代行機能を提供していません。しかしCSV形式でのデータ出力により、外部の発送代行サービスやネクストエンジンなどのOMS経由で連携することが可能です。EC送料計算最適化ガイドも参照すると、配送コスト削減の工夫が見つかります。
3. マーケティング機能
スタンダードプランの利用者は、以下のマーケティング機能が利用できます:
- メールマガジン配信(月1回まで無料、追加配信は有料)
- クーポン機能
- 顧客分析ダッシュボード
- リターゲティング広告連携
4. カスタマイズと拡張性
HTML/CSS編集機能により、ある程度のカスタマイズが可能です。ただしShopifyのような豊富なアプリエコシステムは備わっていないため、複雑な機能拡張を予定する場合は注意が必要です。詳細はEC物流総合ガイドでも触れています。
より詳細な機能要件がある場合は、Shopify Plusのような上位プラットフォームの導入を検討する価値があります。
STORESのメリット
STORESを選択することで得られる具体的なメリットは以下の通りです。
メリット1:完全無料での開始が可能
フリープランなら初期投資0円、月額料金0円で本格的なECショップを立ち上げられます。ネットショップ開設ガイドでも推奨されている初期段階の選択肢として注目されています。事業の収益性が確認できるまで、固定費負担なしで運営できることは大きな強みです。特に副業や新規事業のテストフェーズに最適です。
メリット2:圧倒的に低い参入障壁
ドラッグ&ドロップのテンプレート編集で、プログラミング知識なしに本格的なショップが作成できます。毎月1万店舗以上が新規開設している実績は、この使いやすさを証明しています。
メリット3:決済手数料が業界平均より低い
スタンダードプランの決済手数料3.6%は、BASEの3.6%(グロースプラン)と同水準、Shopifyのベーシックプラン(3.55%)とも近い水準です。ただしSTORESの月額3,300円はBASEのグロースプランの月額16,580円やShopifyベーシックの月額4,850円より低いため、月額固定費を抑えたい事業者に有利です。
メリット4:SNS連携による販路拡大
Instagram・Facebook・TikTok Shopとの直接連携により、複数チャネル運営を一元管理できます。在庫の二重計算やチャネル間の作業重複を防げます。
メリット5:カスタマーサポートの充実(スタンダードプラン)
スタンダードプラン利用者はメール・チャット・電話による優先サポートが受けられます。運営初期段階での問題解決をスムーズに進められます。
STORESのデメリットと注意点
一方、STORESの利用において注意すべき制限事項があります。導入判断前に必ず理解しておきましょう。
デメリット1:発送代行機能の不足
STORESは直接的な発送代行機能を提供していません。在庫管理から配送手配までワンストップで行いたい場合、外部サービスとの連携が必須です。
オンラインショップ向け発送代行サービスの選び方では、STORESと連携可能な発送代行業者を紹介しています。CSV形式での注文データ出力により、ネクストエンジンなどのOMS経由での連携が一般的です。
STOCKCREW発送代行サービスの場合、投函型260円~、60サイズ500円~(ケース梱包含む)の実績に基づいた料金体系で、STORESとの連携に対応しています。
デメリット2:機能拡張の限界
Shopifyのような豊富なアプリマーケットプレイスがないため、高度なカスタマイズやAPI連携が限定的です。複雑な業務フローが必要な大規模運営には向きません。
デメリット3:独自ドメイン利用時の制約
フリープランで独自ドメインを使用する場合、SEOやブランディング面でShopifyに比べてやや不利となる可能性があります。特に長期的なブランド構築を目指す場合は、上位プランの導入を検討しましょう。
デメリット4:月額料金の負担
スタンダードプランは月額3,300円の固定費が発生します。月商が10万円以下の場合、この負担が利益を圧迫する可能性があるため、成長段階に応じた慎重な選択が必要です。
デメリット5:テンプレートの制限
STORESのテンプレート数はShopifyほど豊富ではなく、ビジュアル面で競合他社と差別化しにくい場合があります。クリエイティブな表現を重視する場合は制約になる可能性があります。
STORES vs BASE vs Shopify——物流コスト込みで比較
ここからは、STORESを他の代表的なプラットフォームと総合的に比較します。単なる手数料比較ではなく、物流コストを含めた実運営に基づいた判断軸を提供します。
以下の比較表は、BASE徹底解説とShopifier料金プラン解説に基づいています。
| 項目 | STORES(スタンダード) | BASE(スタンダード) | Shopify(ベーシック) |
|---|---|---|---|
| 月額基本料金 | 3,300円 | 0円 | 4,850円 |
| 決済手数料(クレジットカード) | 3.6% | 3.6%(グロース)/ 6.6%+40円(スタンダード) | 3.55% |
| 月額振込手数料 | 0円(月1回) | 275円/月 | 0円 |
| テーマ(テンプレート)数 | 20種類程度 | 100種類以上 | 200種類以上 |
| アプリ連携 | 限定的 | 限定的 | 豊富(6,000+アプリ) |
| 発送代行連携 | CSV出力経由 | API連携あり | API連携あり |
| 日本語サポート | ◎充実 | ◎充実 | △簡易的 |
さらに詳細に、月商別の総コスト比較を示します。発送代行との組み合わせを想定した計算です:
| 月商100万円の場合 | STORES | BASE | Shopify |
|---|---|---|---|
| プラットフォーム月額料金 | 3,300円 | 0円 | 3,100円 |
| 決済手数料(100万円売上時) | 19,800円 | 36,000円 | 32,500円 |
| 振込手数料 | 0円 | 275円 | 0円 |
| 発送代行コスト(月500件、500円/件) | 250,000円 | 250,000円 | 250,000円 |
| 月間合計コスト | 273,100円 | 286,275円 | 285,600円 |
| コスト率 | 27.3% | 28.6% | 28.6% |
比較分析:どのプラットフォームを選ぶべきか
1. 月商100万円未満の場合
STORESのスタンダードプランは月額3,300円と主要3サービスで最安の固定費です。決済手数料はBASEグロースプラン(3.6%)と同水準ですが、月額がBASEグロースの16,580円に対して圧倒的に低い。特に月商20万~50万円層ではSTORESが固定費込みでトータルコスト最安になりやすいです。
BASE手数料詳細解説と比較して、STORESはシンプルな料金体系であることも判断材料になります。
2. 月商100万円以上の規模
この段階では、Shopifyの豊富なアプリエコシステムと強力なAPI連携が価値を発揮します。複数ブランドの運営や、高度な顧客分析が必要になるためです。Shopifyアパレル物流連携のように、業界別の最適化されたソリューションも利用できます。
3. SNS販売に注力する場合
TikTok Shopとの連携が標準で可能なSTORESが有利です。Instagram・Facebook・TikTokの三つのチャネルを一元管理でき、複雑な同期作業が不要です。
まとめ:STORESが向いている事業者・向いていない事業者
ここまでの分析に基づき、STORESの適用シーンを整理します。
STORESが向いている事業者
- 初期投資を最小化したい起業家・個人事業主:フリープランなら0円で開始可能。テスト販売から本格展開への段階的な成長が見込める。
- 月商20万~100万円の中小事業者:決済手数料の低さで、スケールメリットを最大限享受できる価格帯。
- SNS販売に注力する事業者:TikTok Shop、Instagram、Facebookの一元管理により、複数チャネル展開が効率的。
- シンプルな料金体系を望む事業者:フリー/スタンダードの二択で判断しやすく、隠れた追加費用がない透明性。
- 国内のカスタマーサポートを優先する事業者:スタンダードプランのサポート充実度は、日本人事業者にとって大きなメリット。
STORES導入時は、発送代行サービスの選定と組み合わせがポイントです。STORESはプラットフォーム機能に注力し、物流は専門家に委託するモデルが効率的です。
STORESが向いていない事業者
- 複雑な業務フローの自動化が必要な大規模事業者:APIの制限により、高度なシステム連携が難しい。Shopify発送代行連携のような高度な統合が不可能。
- 独自の高度なカスタマイズを求める事業者:テンプレートの選択肢が限定的で、デザインの差別化が難しい。
- グローバル展開を計画している企業:日本市場向けに最適化されているため、多言語・多通貨対応が限定的。
- 月商が50万円未満で、当面の成長が見込めない事業者:基本料金3,300円の負担が大きくなりやすい。
- 豊富なアプリエコシステムを活用したい事業者:Shopifyの6,000以上のアプリに比べて、拡張性に限界がある。
事業段階に応じた継続的な見直しが重要です。成長に伴い、Shopifyへの移行を視野に入れることも検討しましょう。そうした際、STOCKCREWのOMS統合サービスをご活用いただければ、プラットフォーム移行時の物流継続性を確保できます。
複雑な配送・物流要件がある場合、小規模事業者向け配送代行サービスの検討も併せてお勧めします。
STORESで事業を成長させたいなら、物流パートナー選びは不可欠です。
- STOCKCREWの発送代行料金表で、実績に基づいた透明な料金体系を確認
- お問い合わせで、カスタマイズされたソリューションを相談
- EC物流ガイドをダウンロードして、STORES運営に必要な知識を習得
よくある質問(FAQ)
Q1. STORESのフリープランとスタンダードプランの最大の違いは何ですか?
A. 決済手数料です。フリープランはクレジットカード決済5.5%、スタンダードプランは3.6%。月商約17万円以上なら、スタンダードプランの月額3,300円を手数料差額で回収できます。また販売チャネル(TikTok Shop対応)、メール配信、優先サポートもスタンダード限定機能です。
Q2. STORESで独自ドメインは使用できますか?
A. はい、両プランとも対応しています。独自ドメインを設定することでブランディングやSEO強化が可能です。ただしドメイン費用(年1,000~2,000円程度)は別途必要になります。
Q3. STORESで発送代行サービスを使うには、どうすればいいですか?
A. STORESはCSV形式での注文データ出力に対応しており、このデータを発送代行業者に提供することで対応します。より自動化を進める場合は、ネクストエンジンなどのOMS経由での連携が一般的です。STORES発送代行連携ガイドで詳細を確認できます。
Q4. STORESはどのくらいの規模まで対応できますか?
A. STORES単体では、月商100万~500万円程度まではカバーできます。それ以上のスケールや複雑な業務フロー、多数の業務システム連携が必要になった場合は、Shopifyなどの上位プラットフォームへの移行を検討しましょう。
Q5. STORESから他のプラットフォーム(BASEやShopify)に乗り換えることはできますか?
A. 可能です。顧客データや商品情報、注文履歴などをエクスポートしてから、新しいプラットフォームにインポートする流れになります。ただし細部のデータ形式変換が必要な場合があり、移行には1~2週間程度の工期を見込むことをお勧めします。
Q6. STORESでサブスクリプション販売(定期購入)に対応できますか?
A. スタンダードプランで定期購入機能が利用できます。顧客が購読商品を設定することで、毎月の自動決済と商品発送が可能になり、継続収益モデルの構築ができます。
Q7. STORESは海外からの注文に対応していますか?
A. 基本的には日本市場向けの仕様です。ただし決済手段によっては海外ユーザーからの購入も受け付けることは可能です。ただし通関対応や多言語対応は限定的なため、本格的なグローバル展開には向きません。
Q8. STORESの初期費用や契約期間に制限はありますか?
A. 初期費用は一切かかりません。契約期間の定めもなく、いつでも解約可能です。スタンダードプランの月額3,300円は日割り計算で対応しており、途中解約による返金や違約金もありません。
この記事の監修者
重光翔太
株式会社KEYCREW 営業管掌取締役。ヤマト運輸にて本社営業部長を歴任し、物流業界で16年以上のキャリアを積む。法人営業・コスト最適化・業者比較選定を専門とし、累計1,500社以上のEC事業者への物流支援を手がけてきた。数百万件/日規模の出荷オペレーション管理や、6,000社が利用するフルフィルメントサービスの構築、温度帯コールドチェーンの大規模荷主向け事業設計など、業界でもトップクラスの実績を持つ。STOCKCREWでは営業戦略全体を統括し、「数字で語り、ROIで証明する」をモットーに、EC事業者の物流コスト最適化を推進している。