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流通と物流の違いとは?両者の違いについて徹底解説

流通と物流の違いとは?両者の違いについて徹底解説

物流と流通といった、運搬業では似たような言葉がたくさん出てくるため、困惑してしまいませんか?そこで、本記事では、物流と流通の違いを詳しく紹介します。

結論から言うと、物流と流通の違いは、運搬している物の所有権が変わって消費者に届けられるか、所有権が変わらず目的の場所に届けられるかです。それでは、詳しく物流と流通の違いを見ていきましょう。

目次

流通物流の違い

流通と物流の違いは、物の所有権が変わるかどうかです。

「流通」は生産元から物の所有権が変わり商品者に届くまでの流れを指し、「物流」は生産元から販売店などへの運搬や倉庫保管作業などを意味します。そのため、大きなカテゴリーとして流通があり、その一部の運搬作業で物流がある、と言えます。

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流通とは?おもに5つの「流」から成り立つ

流通とは、生産元から消費者まで物の所有権が変わる流れを意味します。流通には、「商流」「金流」「情報流」「物流」などさまざまな種類があります。

こちらでは、物流以外の流通例を紹介します。物流に関しては後ほど詳しく紹介しますので、そちらでご確認ください。流通の例は、以下の通りです。

  1. 商流
  2. 金流
  3. 情報流
  4. 物流

商流

商流とは、流通の中でも所有権が生産者から消費者に移る流れのことです。例えば、販売者が生産元から商品を仕入れ、消費者に商品を売るとします。この際に消費者が商品を購入した時点で、商品の所有権は消費者に移ります。ここで、注意するポイントは、「物と所有権は必ず同時に移るわけではない」ことです。

例えば、販売店で車をローン購入した際に、物は販売店から消費者に移ります。しかし、車の所有権は消費者に移るわけではなく、実際はローン会社が所有しています。つまり、ローンで購入した車は、借入金額の返済が完了するまでローン会社から借りている車だということです。このように、車という物が販売店から消費者に移ったとしても、必ず所有権も同時に移らない、となります。

商流については「物流と商流の違いは?フロー図を使って解説」でより詳しく紹介しています。

 

金流

金流とは、生産元が消費者に商品を渡した際に発生するお金の流れです。例えば、消費者が通販で商品を購入する際、その金額を通販会社に渡し、商品を購入します。そして、通販会社は消費者から受け取った商品代金を、生産元や販売者に後日振り込みます。こうした商品の流通によって発生したお金の流れが金流です。

 

情報流

情報流とは、生産元から消費者に商品が移る際に提供される情報のことです。例えば、野菜を購入する際の生産元の情報であったり、育成方法だったりを情報として消費者に提供することが挙げられます。情報流は、主に商品の「安全性」や「信頼性」を消費者に認識させるためのアピールポイントとして使われます。

また、情報流は消費者情報を販売元が確認する場合もあります。例えば、クレジットカードや車のローンを組む際に販売元に信用情報が開示され、消費者が信用できる人物であるか確かめます。これらの商品(サービス)のやり取りをする際の情報のやりとりが情報流です。

 

物流とは?商品を運ぶ過程

物流は流通カテゴリーの中に属している言葉で、「商流」「金流」「情報流」「物流」の一つです。商品を必要な場所に運ぶ過程を意味します。例えば、工場から倉庫に商品を移したり、倉庫から店舗に商品を移したりすることを物流と呼びます。

物流の特徴は、運搬した商品の所有権は変わらないことです。物流はあくまで商品の所有権はそのままで、目的の場所まで届けることです。また、物流業務の中には商品の運搬だけでなく、商品の梱包など倉庫仕事も含まれます。

物流については『「倉庫」と「物流センター」の違い 〜物流機能と産業構造の変化〜』で物流の機能をより詳細に説明しています。

さらに、ネットショップ運営に欠かせない発送業務などの「物流」については、以下の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひご一読ください。

 

物流の5つの代表例

物流にはどのような領域があるのか確認していきましょう。物流例は、以下の通りです。

  1. 調達物流
  2. 生産物流
  3. 販売物流
  4. 回収物流
  5. リサイクル物流


調達物流

調達物流とは、原材料や部品を調達する際の物流のことです。現在では、有限資源を大切にするため、必要な原材料を必要な分だけ調達すること(ジャストインタイム)を意識した生産スタイルが増えました。また、調達物流は国内だけではなく、海外から材料を調達するケースもあります。

 

生産物流

生産物流は、資材の管理や工場内の製品管理、倉庫への発送などの作業です。また、調達物流と販売物流の中間に位置する役割であるため、それぞれの工程との連携が大切です。生産物流には、資材管理・工場内物流・包装作業・製品管理・発送管理などといった業務内容が含まれます。

 

販売物流

販売物流は、倉庫から販売者や消費者に商品を届ける物流工程です。調達物流同様、必要な分を必要なだけ届けることが意識されるケースが増えています。販売物流で発送される商品は幅広く、重量製品・家電製品や、医薬品、衣料品などがあります。販売物流は最適化することによってお客様や取引先の満足度につながるため、大切な物流工程と言えます。

 

回収物流

回収物流は、消費者が使用した製品の容器や包装を回収することを意味します。物流用語では、先ほど紹介した「調達物流」「生産物流」「販売物流」を「動脈物流」と呼び、消費者から資源やゴミなどを回収することを「静脈物流」と言います。

これまでの物流は生産元から消費者に届けるまでの流れでした。しかし、回収物流や次で紹介する「リサイクル物流」は逆に消費者から生産元に届けられる流れだとご理解ください。

 

リサイクル物流

リサイクル物流は、リサイクル可能な製品や資源を消費者から回収する物流のことです。「回収物流」同様に「静脈物流」と呼ばれます。リサイクル物流で回収する資源には、汚泥や鉄スクラップ、廃プラスチックなどが挙げられます。これらをリサイクル資源として回収し、セメントの原料化や鉄鋼原料、燃料化などに使用します。

 

まとめ

今回は、物流と流通の違いと、それぞれの作業内容について紹介しました。結論としては、物流は流通の作業工程の一つで、所有権が移らない物の移動を意味します。

一方で、流通は生産元から消費者に商品の所有権が移る一連の流れのことです。流通と物流には、それぞれに細かな作業工程がある点にご留意ください。

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