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ベトナム・フィリピン越境EC2026年版|急成長する東南アジア2市場と日本EC事業者の参入戦略

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2026年06月15日 更新 2026年4月18日 公開

この記事は約13分で読めます

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「ASEAN越境ECはシンガポール・タイだけ」——そう思っているEC事業者は、すでに出遅れているかもしれません。2024〜2025年にかけてベトナムとフィリピンのデジタル経済が急加速し、日本製品の越境需要が静かに、しかし確実に膨らんでいます。ベトナムではTikTok Shopが既存プラットフォームのシェアを切り崩し、フィリピンではSNS購買が完全に定着しました。人口・成長率・親日感情の三拍子が揃った両市場は、2026年の越境ECにおいて最も費用対効果の高い選択肢の一つです。本記事では最新動向・物流課題・参入アクションプランを実務レベルで解説します。発送代行完全ガイド|仕組み・費用・業者選び・導入手順をすべて解説もあわせて確認してほしい。

この記事の内容

  1. なぜ今ベトナム・フィリピンか——2026年に注目すべき理由
  2. ベトナムEC市場の最新動向2026
  3. フィリピンEC市場の最新動向2026
  4. 両市場の比較と日本商品が強いカテゴリ
  5. 越境物流の実務課題と発送代行の活用
  6. まとめ:東南アジア越境ECは「スピードとモバイル対応」が鍵
  7. よくある質問(FAQ)

なぜ今ベトナム・フィリピンか——2026年に注目すべき理由

ASEAN越境ECの構造変化:「量より質」から「量も質も」へ

2025年8月に米国がデミニミス制度を全世界対象に撤廃したことで、中国発越境ECへの国際的な規制圧力が高まった。その反動として、「品質・安全性・ブランド信頼度」を訴求できる日本製品が再評価されています。この流れを最も強く受けているのが、若年人口が多く日本ブランドへの親和性が高いベトナムとフィリピンです。デミニミス制度撤廃の詳細は米国デミニミス制度撤廃後の越境EC物流が詳しいです。また、トランプ相互関税とデミニミス廃止の影響とあわせて読むと越境EC全体の構造変化が把握できます。

日本EC事業者に両市場が刺さる3つの理由

第一は市場規模の急拡大です。ベトナムのEC市場規模は年率25〜30%のペースで成長を続けており、フィリピンも年率15〜20%と高い伸びを維持しています。第二は日本ブランドへの高い信頼です。美容・ヘルスケア・ベビー用品・食品の4カテゴリで日本製品は「高品質・安全」のイメージが定着しており、プレミアム価格帯でも受容されます。第三は物流インフラの整備進展です。日本国内の発送代行業者が国際配送に対応しているケースが増え、EMS・DHLなどを使えば両国の主要都市へ5〜7営業日で到達できるようになりました。越境EC市場規模と商材別需要構造でASEAN全体の市場動向も確認できます。

ベトナムEC市場の最新動向2026

TikTok Shopが既存モールを揺るがす「動画コマース革命」

2024〜2025年にかけてベトナムで最も注目すべき変化が、TikTok Shopの急成長だ。若年層(18〜34歳)を中心に「ライブコマース→即決購入」の購買行動が急速に定着し、ShopeeやLazadaが長年築いてきた顧客基盤を侵食し始めています。ライブ配信中に商品の使い方・成分・効果を実演できる日本製コスメ・スキンケアは、このフォーマットとの相性が抜群です。動画で「見せて売る」EC体験への対応が、ベトナム市場参入の鍵になっています。

一方、EC市場全体のインフラを支えるShopeeは依然として最大シェアを持ち、越境販売向けの「Shopee Mall」「Shopee International」を通じた日本EC事業者の参入ルートとして機能しています。Shopee経由の発送代行活用についてはShopee出店×発送代行の実務ガイドが参考になります。

ベトナムは若年層比率が高くスマートフォン普及率が急速に向上している。電子商取引の市場規模は持続的な拡大が続いており、消費者の購買チャネルとしてオンラインモールおよびSNSコマースの比重が増している。

出典:JETRO「ベトナム基本情報・投資環境」

関税・通関ルールと日本EC事業者が知るべき注意点

ベトナムへの輸入は基本的に輸入関税+VAT(10%)が課されます。日本-ベトナム間にはJAPAN-ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)および日本-ベトナム経済連携協定(JVEPA)があり、原産地証明書(Form AJ等)を取得すれば対象品目の関税率を引き下げられる。ただし、BtoCの越境ECで個人が輸入する場合、小額貨物は一定額以下の税免除(デミニミス)が適用されるが、その閾値はベトナム当局の判断により変化することがあるため最新情報の確認が必要です。越境ECの関税の仕組みと税率を国別に解説では国別の税務処理フローを詳しく解説しています。

フィリピンEC市場の最新動向2026

モバイルファースト×SNS購買が完全定着——世界屈指のソーシャルコマース市場

フィリピンは人口約1億1,700万人(2025年時点)を抱え、スマートフォン保有率・SNS利用時間がアジアトップクラスの国です。Facebook、Instagram、TikTokを介した商品発見→購入のサイクルが日常化しており、EC市場の成長をSNSコマースが牽引しています。日本製品にとって強みになるのは、フィリピン人の「J-beauty(日本製美容品)」への信仰ともいえる根強い支持です。SPF・保湿・美白訴求の日本製コスメは現地では「luxury but accessible(高品質だが手が届く)」というポジションを確立しており、プレミアム価格でも需要が安定しています。

プラットフォームはShopeeとLazadaが二強を形成し、TikTok Shopが追い上げる構図はベトナムと共通しています。英語が公用語であることから、日本語のみの商品ページでは購買機会を逃しやすいです。英語の商品説明・カスタマーサポート対応を意識した出品設計が求められます。

島嶼国ならではの物流課題と越境ECへの影響

フィリピンは7,000以上の島々から構成されます。首都マニラ(メトロマニラ)やセブ・ダバオといった主要都市向けの配送は比較的スムーズだが、地方・離島向けは配送リードタイムの延長・不達リスクの上昇が起きやすいです。越境ECで日本から発送する場合、ターゲットエリアをまずメトロマニラ・セブ周辺に絞り込む戦略が現実的です。また、代金引換(COD)の利用率が依然高いため、クレジットカード決済・電子マネー決済への誘導も課題の一つになります。

フィリピンのインターネット普及率は近年急速に向上し、電子商取引の利用者数も増加傾向にある。日本からの消費財・加工食品・化粧品への需要は底堅く、日本ブランドへの信頼度は引き続き高い水準を維持している。

出典:JETRO「フィリピン基本情報・投資環境」

両市場の比較と日本商品が強いカテゴリ

越境EC参入2市場比較 🇻🇳 ベトナム 人口 約9,800万人 EC成長率 年率 25〜30% 主要プラットフォーム Shopee / TikTok Shop / Tiki 日本商品需要TOP コスメ・ベビー・サプリ 特徴 動画コマース急成長中 配送目安 EMS 5〜8営業日 決済 COD+電子マネー普及 🇵🇭 フィリピン 人口 約1億1,700万人 EC成長率 年率 15〜20% 主要プラットフォーム Shopee / Lazada / TikTok Shop 日本商品需要TOP J-beauty・食品・電子機器 特徴 SNS購買×英語対応が必須 配送目安 EMS 6〜10営業日 決済 COD比率が高い・GCash普及

市場別基本指標と参入難易度

比較軸ベトナムフィリピン
言語ベトナム語(英語は限定的)英語・タガログ語(英語が通じやすい)
関税スキームJVEPA・AJCEP活用可AJCEP・JAPEPAで一部軽減
物流インフラ都市部は整備進む島嶼地形で離島は複雑
競合環境中国・韓国EC強し韓国コスメとの競合が激化
参入コスト感中程度(動画制作コスト増)中程度(英語LP対応コスト)
おすすめ商材スキンケア・ベビー・機能食品美容品・日用品・食品・電子機器

両市場に共通して言えるのは、「なんとなく越境EC」では費用対効果が出にくいということです。商材の現地適合度・配送コスト・関税負担を事前に試算したうえで、参入市場を絞り込むことが成功の前提条件になります。越境ECの関税・商材選定の総合的な判断基準は海外発送代行とは?越境ECの配送手段と業者選定でもカバーしています。

越境物流の実務課題と発送代行の活用

国際配送コストの試算と発送代行選定のポイント

越境ECで最初に壁になるのが国際配送コストです。日本からベトナム・フィリピンへの配送は、EMS・DHLエクスプレス・国際eパケット等の選択肢があり、重量・サイズ・リードタイム要件によって最適な手段が変わります。コスト面では国際eパケット(郵便局)が最も安価で、追跡付きで800〜1,500円程度(500g以下・非航空危険物)から利用できます。一方、リードタイムを重視するならDHLやFedExの航空便が5営業日以内で届くが、コストは数千円規模になります。

発送代行業者が国際配送に対応しているか事前に確認することが重要です。STOCKCREWでは海外発送代行に対応しており、アジア向けの料金・配送条件は料金ページで確認できます。越境EC向けの発送代行業者選定の全体像は海外発送代行サービスの選び方と越境EC業者比較にまとめています。

複数キャリアを使い分けて配送コストとリードタイムを最適化する戦略については越境EC×発送代行の始め方と業者選定の実務ガイドが参考になります。国際物流全体の俯瞰はEC物流の仕組みと全工程をわかりやすく解説【2026年版】もあわせて参照してほしい。

不着・返品リスクの管理と補償設計

越境ECでは不着・配送遅延・関税未払いによる返送が国内ECより高い頻度で発生します。ベトナム・フィリピン向けでは特に、通関書類の不備による差し戻しに注意が必要です。インボイス(商業送り状)・パッキングリストの正確な記載と、HS コード(関税番号)の事前確認がトラブル防止の基本になります。

物流起因の返送品(不在・住所不明等)への対応は発送代行業者に委託できるが、購入者側の事情による返送への対応は発送代行の範囲外となる点に留意が必要です。返品ポリシーは「現地着後の交換・返金は対応しない」と購入前に明示したうえで、不良品・誤発送への対応フローだけを整備するアプローチが現実的です。3PLとは?EC物流外注の全体像では物流委託の役割範囲を整理しています。発送代行の選び方を体系的に知りたい場合は発送代行完全ガイドを参照してほしい。

まとめ:東南アジア越境ECは「スピードとモバイル対応」が鍵

ベトナム・フィリピンの越境EC市場は2026年においても高成長が続き、日本製品への需要は底堅いです。中国発ECへの規制強化を背景に、品質・安全性・ブランド力で優位性を持つ日本EC事業者には追い風が吹いています。

  • ベトナムはTikTok Shop主導の動画コマースが急拡大。コスメ・ベビー・機能食品が強い
  • フィリピンはSNS購買×英語対応がポイント。J-beautyへの需要は安定的
  • 物流は発送代行+EMS/国際eパケットの組み合わせが現実的なスタート地点
  • 関税・HS コード・インボイスの事前整備が不着リスクを減らす
  • まず都市部(ハノイ・ホーチミン/マニラ・セブ)に絞って参入テストをするのが低コストで効果的

越境EC全体の戦略設計は物流完全ガイド2026年版で俯瞰してほしい。東南アジア向けの発送代行選定・物流コスト相談はお問い合わせページ、料金・サービス詳細は資料ダウンロードからご確認いただけます。発送代行完全ガイドでは業者選定の全判断軸を整理しているので、越境EC対応可否をチェックする際の基準としても活用してほしい。

よくある質問(FAQ)

Q. ベトナム・フィリピン向けの越境ECで日本から発送する場合、どの配送方法がおすすめですか?

A. コスト重視なら国際eパケット(追跡付き・比較的安価)、リードタイム重視ならEMSまたはDHLエクスプレスがおすすめです。ベトナム向けはEMSで5〜8営業日、フィリピン向けは6〜10営業日が目安です。商品単価が高い場合は追跡・補償が充実したEMSまたは民間クーリエを選ぶことをおすすめします。発送代行を利用する場合は、業者が国際配送に対応しているかをあらかじめ確認してください。

Q. ベトナムとフィリピンへの越境ECで関税はどのくらいかかりますか?

A. ベトナムへの輸入は品目別の関税率+VAT10%が基本です。JVEPA(日本・ベトナムEPA)の原産地証明書を取得することで対象品目の関税率を引き下げられます。フィリピンへはJAPEPA(日本・フィリピンEPA)が活用でき、一部品目でゼロ関税になります。いずれも個人輸入扱いになるBtoC越境ECでは、申告方法や少額免税の扱いが変わることがあるため、外務省「日ASEAN包括的経済連携協定(AJCEP)」やJETROへの事前確認を推奨します。

Q. TikTok ShopでベトナムEC参入する場合、日本から出品できますか?

A. TikTok Shopはクロスボーダー出品(海外ショップとして現地市場に出品する)機能を段階的に拡大しています。2026年時点でベトナム向けのクロスボーダー出品の対応状況はTikTok Shopのビジネスサイトで最新情報を確認してください。現地法人・パートナー経由での出品を求めるケースもあります。Shopee経由での越境販売(Shopee International)も有力な選択肢です。

Q. フィリピンは島が多くて配送が難しいと聞きますが、どう対処すればいいですか?

A. まずターゲットエリアをメトロマニラ・セブ・ダバオなどの主要都市に絞って参入するのが現実的です。EMS・DHLはこれらの主要都市への配送精度が高く、不達リスクを抑えられます。配送先を主要都市に限定するポリシーを購入ページに明記する方法も有効です。離島・地方への配送は現地物流パートナーとの連携が必要になるため、売上規模が拡大してから対応エリアを広げるアプローチが安全です。

Q. 日本の発送代行業者を使って越境ECを運用する場合の具体的な流れを教えてください。

A. ①商品を発送代行業者の国内倉庫に預ける → ②注文が入ったら発送代行業者が梱包・インボイス作成・国際発送を代行 → ③EMS/DHLなどで顧客に届くという流れになります。発送代行業者が国際配送に対応しているかの確認が最初のステップです。インボイスのHS コード・申告価格の設定は事業者側で指定できる場合が多いため、あらかじめ通関担当者と確認しておくことをおすすめします。

この記事の監修者

保阪涼子

保阪涼子

株式会社KEYCREW 営業部長。物流会社で10年間、EC物流の現場担当・営業事務を経験し、EC・物流業界で通算10年以上のキャリアを持つ。STOCKCREWではサービス開始初期から商談を担当し、500社以上のEC事業者への導入支援を一貫して手がけてきた。YFF(Yahoo!フルフィルメント)移管時には1,000社超の顧客接点・フロー設計を主導。月間10万件以上の出荷管理に携わり、顧客の物流費を平均15%削減する成果を上げている。成約率50%を達成した営業手法には、「『売る』より『解く』」という顧客課題解決型のアプローチが根底にある。物流メディア(Logistics Today、ECのミカタ)へのインタビュー掲載実績も持つ。

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