Amazon商品名が75文字に短縮【2026年7月27日〜】商品のハイライト活用と出品者の対応
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Amazonで商品を売っている事業者にとって、商品名(商品タイトル)は検索でもクリックでも最初に効く重要な要素です。そのAmazonが、2026年7月27日から商品名を原則75文字以下に制限し、あふれた情報は新設の「商品のハイライト」に移すという大きな仕様変更を始めます。従来は200文字まで詰め込めた商品名が、一気に4割弱まで絞られる変更です。本記事では、この変更の内容と適用スケジュールを整理したうえで、出品者が「今やるべきこと」を、キーワードの棚卸しから発送代行を含む出荷オペレーションへの波及まで、実務目線でまとめます。
何が変わるのか──75文字制限と「商品のハイライト」
商品名は原則75文字以下に
今回の変更の核心は、Amazon.co.jpに出品する商品の商品名(タイトル)を、メディア系を除く全カテゴリーで、スペースを含めて原則75文字以下にするというものです。従来の上限は200文字だったため、実質的に4割弱までの短縮を求められることになります。長い商品名の中に、ブランド名・商品名・サイズ・色・容量・用途・訴求ワードを詰め込んできた出品者は少なくありません。今後は、その多くを商品名から外し、本当に必要な情報だけを75文字に収める「取捨選択」が避けられなくなります。
そもそもなぜAmazonは商品名を絞るのでしょうか。背景にあるのは、購買体験の変化です。スマートフォンでの閲覧が主流になり、長すぎる商品名は一覧で途中から切れて読みにくく、肝心の要点が埋もれてしまいます。さらに、AIや音声による検索・購入が広がるなかでは、機械が商品を正確に理解できる、簡潔で構造化された情報のほうが有利に働きます。つまり今回の75文字制限は、人にとっても機械にとっても「伝わりやすい商品名」へ揃えるための整理だと捉えると、単なる制約ではなく、これからの見つけられ方に沿った前向きな変化として準備できます。冗長なキーワードの詰め込みで順位を稼ぐ時代から、要点を的確に伝える時代への移行だといえます。
あふれた情報は「商品のハイライト」へ
そこで新設されるのが「商品のハイライト」という項目です。最大125文字で、素材や推奨する利用シーンなどの補足情報を記載でき、検索対象にもなります。商品名の下、検索結果や商品詳細ページ上に、重要な補足情報として表示される想定です。つまり今回の変更は、単なる文字数カットではなく、「商品名(最重要・簡潔)」と「商品のハイライト(補足・検索対象)」という2層に情報を再配置する設計変更だと捉えるのが正確です。何を上位の商品名に残し、何をハイライトに移すか——この判断が、これからの検索順位とクリック率を左右します。
適用スケジュールとAI自動更新の仕組み
2026年6月11日告知、7月27日から段階適用
この変更は2026年6月11日に告知され、2026年7月27日から適用が始まります。日本だけでなくグローバルで進められる変更です。7月27日以降、75文字を超えている既存の商品名は、Amazonが提供するAIによる推奨内容へ段階的に更新されていきます。つまり、出品者が何もしなくても、いずれAIが商品名を短縮し、あふれた情報をハイライト側へ振り分ける、という流れです。作業中も出品(リスティング)は有効のまま保たれ、商品名やハイライトはいつでも変更できます。
AI任せにせず「14日間」で先に整える
ここで重要なのは、ブランド所有者には適用前に推奨内容を確認・修正・承認できる期間(およそ14日間)が用意されている点です。セラーセントラルの「出品情報の変更を確認」から、AIが生成した商品名・ハイライトの案をレビューできます。AIの短縮は機械的で、ブランドが本当に残したいキーワードや訴求が削られたり、逆に不要な語が残ったりすることがあります。売上に直結する商品ほど、AI任せにせず、この確認期間のうちに自社の手で最適な形へ整えておくのが得策です。
もう一つ意識したいのは、この変更が一度きりで終わるとは限らないという点です。プラットフォームの表示仕様は、購買体験の変化に合わせて今後も更新されていきます。そのたびに手作業で慌てて対応するのではなく、商品情報を「どの項目に何を入れるか」というルールとして自社内で整理しておけば、仕様変更のたびの対応コストを小さくできます。今回の棚卸しを、その場しのぎではなく、商品情報の管理体制そのものを見直すきっかけにすることが、長い目で見た省力化につながります。
商品名の改善に関する更新は2026年7月27日より開始されます。75文字を超える既存の商品名は段階的にAIの推奨情報へ更新され、更新中も出品は有効のまま、商品名と商品のハイライトはいつでも変更できます。
出典:Amazon セラーセントラル公式アナウンス(2026年6月11日告知/7月27日適用開始)
情報の"引っ越し"をどう設計するか
商品名に残すべき情報、ハイライトに移す情報
75文字という制約の中では、「検索でも一覧でも、まず伝わらなければ困る情報」を商品名に残すのが原則です。具体的には、ブランド名、商品の一般名(何であるか)、そして購入判断を分ける核となる特徴(容量・入数・型番など)です。一方、素材の詳細、利用シーン、こだわりの訴求、複数のサジェストワードは、商品のハイライト(125文字)へ移す候補になります。判断に迷ったときは、「これが商品名から消えたら、検索で見つからなくなるか? 一覧で誤解されるか?」を基準にすると整理しやすくなります。消えても検索に残り、誤解も生まないならハイライト側で十分です。
優先度で仕分ける2軸マトリクス
情報の引っ越しは、勘ではなく基準で行うべきです。下図のように、「検索・識別への寄与(高い/低い)」と「一覧での視認の必要性(高い/低い)」の2軸で各要素を仕分けると、商品名に残すもの・ハイライトへ移すもの・思い切って削るものが見えてきます。両方高い情報は商品名の核、検索寄与は高いが一覧では不要な情報はハイライト、どちらも低い情報は削除候補です。この棚卸しは、これまで惰性で積み上がった冗長なキーワードを見直す好機でもあります。AI検索最適化(AEO)の観点でも、簡潔で構造化された情報は機械にとって理解しやすく、今後の見つけられやすさにプラスに働きます。
見落としがちな出荷オペレーションへの波及
商品名は「倉庫での商品識別」にも使われている
この変更は一見、ページ運用・マーケティングの話に見えますが、出荷オペレーションにも静かに波及します。多くの事業者は、Amazonの商品名を在庫管理システムや受注管理システム(OMS)、さらにはピッキングリストや納品書の商品表記としてそのまま流用しています。商品名がAIによって短縮・変更されると、モール上の表記と、社内・倉庫側で参照している商品名がずれる可能性があります。表記の不一致は、担当者やスタッフが「どの商品か」を取り違える誘因になり、誤出荷の遠因になりかねません。
この波及は、出荷件数が多い事業者ほど影響が大きくなります。1日に何百件と出荷する現場では、商品名の表記ゆれが数件の取り違えを生むだけでも、返送・再出荷・お詫びといった対応コストが積み上がります。とくに、複数の担当者やスタッフが関わる倉庫では、「同じ商品を、人によって違う名前で認識している」状態が事故のもとになります。モール側の名称が変わるこのタイミングは、社内・倉庫で使う商品名の呼び方を棚卸しし、一つの基準に揃え直す好機でもあります。
識別は「名前」ではなく「コード」で持つ
だからこそ、この機会に確認したいのが「商品の識別を、表示名ではなくSKU・JAN(バーコード)などの一意なコードで持てているか」です。商品名は検索やクリックのために変わり得る"見せる情報"であり、倉庫での特定は変わらない"識別コード"で行うのが原則です。SKUやバーコードで在庫と出荷を紐づけていれば、モール側の商品名がどう変わっても、庫内の識別は揺らぎません。逆に、商品名の文字列に依存した運用をしていると、今回のような外部都合の名称変更のたびに、現場が振り回されます。名称は変わるもの、コードは変えないもの——この分離が、外部プラットフォームの仕様変更に強い出荷体制の土台になります。
出品者が今やるべきことチェックリスト
適用前にやる3ステップ
やることは大きく3つです。第一に、売れ筋商品から順に、現在の商品名を棚卸しし、75文字に収めるコアと、ハイライトへ移す補足を仕分けます。第二に、セラーセントラルの確認画面でAIの推奨案をレビューし、削られては困るキーワードが残っているか、不要な語が残っていないかをチェックし、承認前に手直しします。第三に、確定した商品名を、在庫・受注・帳票側の商品表記とどう整合させるかを決めます。すべてを完璧にする必要はなく、売上上位の商品から着手すれば、限られた工数で効果の大半を回収できます。
棚卸しの実務では、まず売上とアクセスの上位2〜3割の商品をリストアップし、その商品名を一つずつ「残す・移す・削る」に仕分けていきます。判断に迷ったら、実際にその商品を探す顧客が検索窓に打ち込む言葉を想像し、それが商品名かハイライトのどちらかに入っているかを確認します。検索されない飾り言葉は思い切って削り、空いた文字数を、購入判断を分ける核の情報へ充てます。この作業はチームで基準を共有しながら進めると、担当者によるばらつきを防げます。売れ筋を整え終えたら、残りの商品はAIの推奨案をベースに、明らかな不足だけを補う形で効率的に処理していくとよいでしょう。
マルチモール運用なら「基準名」を1つ決める
楽天・Yahoo!・自社サイトなどAmazonとほかのモールでSKUを共有している場合、Amazonだけ商品名が変わると、複数モールの在庫・物流で表記がバラつきます。おすすめは、社内で参照する「基準となる商品名」を1つ決め、それをSKUに紐づけて在庫・出荷の正とすることです。各モールの表示名はそれぞれの最適化に任せ、庫内オペレーションは基準名+SKUで統一する。こうしておけば、今後どのモールが名称仕様を変えても、出荷側は影響を受けません。発送代行に出荷を委託している場合も、連携するのはSKU単位の情報なので、モール表示名の変更に強い運用を保てます。
| 対応項目 | いつ | ねらい |
|---|---|---|
| 売れ筋から商品名を棚卸し(75文字化) | 適用前(7/27まで) | コアと補足を仕分ける |
| ハイライト(125文字)に補足を再配置 | 適用前 | 検索対象を活かす |
| AI推奨案をレビュー・承認前に手直し | 適用前・約14日間 | 必要KWの削除を防ぐ |
| SKU・JANで識別する運用に統一 | 随時 | 名称変更に強い出荷体制 |
| マルチモールの「基準名」を決める | 随時 | 庫内表記のばらつき防止 |
まとめ:商品名の断捨離を、運用改善の機会に
Amazonの商品名75文字制限と「商品のハイライト」新設は、2026年7月27日から段階的に始まります。放置してもAIが自動で短縮しますが、売れ筋ほど適用前の約14日間で自社の手で整え、削られては困るキーワードを守るのが得策です。ポイントは、単なる文字数カットではなく、「商品名(コア)」と「ハイライト(補足・検索対象)」の2層に情報を役割で再配置する設計変更だと捉えること。そして、この機会に商品の識別を表示名ではなくSKU・JANといった一意コードで持ち直せば、今後どのプラットフォームが名称仕様を変えても、出荷オペレーションが揺らがない体制になります。外部都合の仕様変更を、自社の運用を筋肉質にする機会に変えていきましょう。
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よくある質問(FAQ)
Q. Amazonの商品名は何文字までになりますか?
2026年7月27日から、メディア系を除く全カテゴリーで、スペースを含めて原則75文字以下になります。従来の上限は200文字だったため、実質的に4割弱までの短縮が求められます。
Q. 「商品のハイライト」とは何ですか?
今回新設される項目で、最大125文字まで、素材や推奨する利用シーンなどの補足情報を記載できます。検索対象になり、商品名の下(検索結果・商品詳細ページ)に重要な補足として表示される想定です。商品名からあふれた情報の受け皿になります。
Q. 何もしないと商品名はどうなりますか?
7月27日以降、75文字を超える既存の商品名は、Amazonが提供するAIの推奨内容へ段階的に更新されます。作業中も出品は有効のままですが、AIの短縮は機械的なため、残したいキーワードが削られることがあります。適用前の約14日間に推奨案をレビュー・修正しておくのが安全です。
Q. この変更は出荷や在庫管理に影響しますか?
Amazonの商品名を在庫・受注管理システムやピッキングリスト・納品書に流用している場合、モール表記と社内表記がずれ、取り違えや誤出荷の遠因になり得ます。商品の識別は表示名ではなくSKU・JAN(バーコード)などの一意コードで行う運用にしておくと、名称変更の影響を受けにくくなります。
Q. 複数モールに出品している場合の注意点は?
Amazonだけ商品名が変わると、モール間で表記がばらつきます。社内で参照する「基準となる商品名」を1つ決めてSKUに紐づけ、庫内の在庫・出荷はその基準名+SKUで統一しておくと、どのモールが名称仕様を変えても出荷側は影響を受けません。
この記事の監修者
保阪涼子
株式会社KEYCREW 営業部長。物流会社で10年間、EC物流の現場担当・営業事務を経験し、EC・物流業界で通算10年以上のキャリアを持つ。STOCKCREWではサービス開始初期から商談を担当し、500社以上のEC事業者への導入支援を一貫して手がけてきた。YFF(Yahoo!フルフィルメント)移管時には1,000社超の顧客接点・フロー設計を主導。月間10万件以上の出荷管理に携わり、顧客の物流費を平均15%削減する成果を上げている。成約率50%を達成した営業手法には、「『売る』より『解く』」という顧客課題解決型のアプローチが根底にある。物流メディア(Logistics Today、ECのミカタ)へのインタビュー掲載実績も持つ。