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越境ECの始め方と失敗しない4つの準備|商品選定・関税計算・配送手段・保険の実務リスト

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2026年06月12日 更新 2022年5月12日 公開

この記事は約13分で読めます

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越境ECの市場規模は世界的に急拡大しています。

2024年の世界の越境EC市場規模は約1.01兆USドル(約152兆円)に達し、2034年には6.72兆USドルにまで成長すると予測されている。中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額は2兆6,372億円(前年比8.5%増)。

出典:経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」(2025年8月)

「日本製品を海外に売る」チャンスはかつてないほど広がっています。しかし、国内のネットショップ運営と同じ感覚で越境ECを始めると、思わぬトラブルに見舞われることがあります。「商品が税関で止められた」「購入者に高額な関税が請求された」「配送中に破損したが保険が適用されなかった」――こうしたトラブルは事前確認で防げます。

本記事では、越境ECを始める前に確認すべきポイントを「取扱商品」「関税・通関」「配送方法」「保険」の4つの観点から解説します。越境ECの物流全般については発送代行の仕組みと費用の全体像も合わせて参考にしてください。

この記事の内容

  1. 越境ECの全体像――国内ECとの違い
  2. 取扱商品のチェック――禁制品と輸入規制
  3. 関税と通関の基礎知識――HSコード・申告価格・原産国
  4. 配送方法の選び方――コスト・スピード・追跡性のバランス
  5. 貨物保険で万が一に備える
  6. 越境ECの物流を発送代行に任せるメリット
  7. まとめ:事前確認を怠らず、越境ECのチャンスをつかもう
  8. よくある質問(FAQ)
国内ECと越境ECの主な違い 国内EC 配送:国内キャリアで完結 通関:不要 関税:なし 法規制:日本国内法のみ リードタイム:1〜3日 越境EC 配送:国際郵便 or 国際クーリエ 通関:必須(インボイス作成) 関税:輸入国で課税される場合あり 法規制:輸入国の法律に準拠 リードタイム:3日〜数週間

越境ECの全体像――国内ECとの違い

越境ECとは、自国の国境を越えて海外の消費者に商品を販売する電子商取引のことです。国内ECとの最大の違いは「国境を越える」ことに伴う追加の手続きとリスクが存在する点です。通関手続き、関税対応、輸入国の法規制への準拠、国際配送の手配、貨物保険の検討など、確認すべき事項が格段に増えます。本記事で扱う「取扱商品の規制確認→関税・通関の理解→配送方法の選定→貨物保険の検討」という順番は、そのまま越境EC立ち上げ時のチェックリストとして使える構成になっています。準備の抜け漏れは出荷後に発覚すると取り返しがつかないため、販売開始前にこの順序で一つずつ潰し込むことが重要です。「ECモール5社の費用・物流サービスを徹底比較」も販路選定の参考になります。

取扱商品のチェック――禁制品と輸入規制

越境ECで最初に確認すべきは、販売する商品が輸入先の国で正当に輸入できるかどうかです。

禁制品の確認方法

各国の禁制品情報は、日本郵便の国際郵便禁制品ページで国別に確認できます。代表的な禁制品には火薬類、毒物、麻薬類、生きた動物、偽造品などがありますが、国によっては食品・化粧品・電子機器にも独自の規制がかかります。リチウムイオンバッテリーを内蔵した電子機器は航空便での輸送に制限がかかるケースが多く、化粧品や健康食品は成分表示の基準が国ごとに異なるため、事前に輸入国の規制を調べておくことが不可欠です。

輸入そのものは可能でも「許可」が必要な場合

禁制品には該当しなくても、事前の許可申請が必要な商材もあります。医薬品、医療機器、食品(原材料証明書が必要な場合)、ワインなどのアルコール類が該当します。取り扱い商品の輸出入規制は発送代行業者や配送会社に事前に相談しておきましょう。

国ごとに異なる規制の具体例

国・地域 主な規制 注意点
中国 食品・化粧品にNMPA登録が必要 成分表示の中国語翻訳も必須
EU 化粧品のRA安全性評価書が必須 パッケージ表記もEU規制に準拠
オーストラリア 木製品・食品の検疫が極めて厳格 木製梱包材にも燻蒸処理証明が必要
米国 FDA登録(食品・化粧品・医療機器) 2025年8月以降デミニミス撤廃で全商品に関税

こうした国ごとの規制の違いを自社ですべて把握するのは現実的ではありません。越境EC対応の経験が豊富な物流パートナーに相談するのが最も効率的です。通関書類・HSコード・禁制品・貨物保険を含む越境EC向け発送代行の実務も詳しく解説しています。

関税と通関の基礎知識――HSコード・申告価格・原産国

商品が輸入可能だと確認できたら、次に押さえるべきは関税に関する3つのキーワードです。

HSコード 商品の国際分類番号(6桁) これをもとに関税率が決まる 世界200カ国以上で共通使用 申告価格 税関に申告する商品の価格 関税額の計算基準になる 販売価格 or 公正市場価格 原産国 商品が製造・生産された国 関税率や規制が変わる 複数国にまたがる場合は要注意

HSコード(商品の国際分類番号)

HSコード(Harmonized System Code)とは、あらゆる貿易対象品目を21の項目で大分類した6桁の数字です。世界200カ国以上で導入されており、このコードをもとに各国の関税率が決定されます。自社商品のHSコードを把握しておくことで、輸入国ごとの関税率を事前に調査できます。関税率は国によってまちまちで、同じ商品でもある国では5%、別の国では30%かかることもあります。関税は基本的に商品の購入者(輸入者)が支払うため、販売ページや購入確認メールで「関税は購入者負担になる場合があります」と明記しておくことがトラブル防止の鉄則です。

米国デミニミス制度の撤廃に注意

かつて米国には個人輸入のUS800ドル以下の商品に対する非課税措置(デミニミスルール)がありましたが、この制度は2025年8月29日に全世界を対象として撤廃されました。

2025年7月30日、トランプ大統領はすべての国を対象としてデミニミスルールの適用を停止する大統領令を発表。2025年8月29日以降、800ドル以下の貨物であっても関税・税金・手数料が課される。

出典:JETRO ビジネス短信「トランプ米大統領、全世界に非課税基準額(デミニミス)ルール適用を停止する大統領令発表」(2025年8月)

これにより、米国向けの越境ECでは金額にかかわらず全商品が関税の対象となります。これに伴い米国向け越境ECではDDP(関税込み配送)対応が事実上必須となっており、配送コストと通関手続きの負担が大きく増加しています。米国デミニミス撤廃の影響と対策については「米国デミニミス制度撤廃後の越境EC物流【2026年版】」で詳しく解説しています。

税関申告価格

税関申告価格とは、関税を計算するために税関当局へ申告する金額で、商品の販売価格または公正な市場価格に準じた金額をインボイスに正確に記載する必要があります。申告価格を意図的に低く記載する行為(アンダーバリュー)は各国の税関法に抵触するため絶対に行ってはいけません。

原産国の確認

原産国とは、商品が実際に生産・製造された国を指します。複数の国にまたがって製造される商品は原産地規則に基づく判定が必要になります。原産国によって関税率が変わる場合もあるため、判断が難しい場合は通関業者に相談しましょう。商品の国際識別については「JANコードとは?取得方法・種類・EC物流での活用メリット」も参考になります。越境ECの関税の詳細は「越境ECの関税|アメリカ・中国・台湾の税率・HSコード・通関手続き」を参照してください。

配送方法の選び方――コスト・スピード・追跡性のバランス

越境ECにおいて、配送方法の選択は購入者の満足度を大きく左右します。

配送方法 リードタイム コスト 追跡 適したケース
EMS(国際スピード郵便) 2〜5日 中 ◎ バランス重視
小形包装物(航空便) 1〜2週間 安 ○(書留付加時) 小型・軽量品(2kgまで)
DHL / FedEx(国際クーリエ) 1〜3日 高 ◎ スピード重視・高額品
国際小包(船便) 1〜3ヶ月 最安 ○ コスト最優先・重量物

郵便系サービス(EMS・小形包装物・国際小包)

日本郵便が提供する国際郵便サービスは、越境EC初心者にとって最も手軽な選択肢です。EMSはアジア圏なら2〜3日で届き、追跡と補償も付帯します。小形包装物は2kgまでの小型商品向けで安価ですが到着まで1〜2週間かかります(かつて利用されていた国際eパケットは2023年9月末で取扱いを終了しています)。ただし、米国向けについては日本郵便の一部サービスで引受停止の影響が出ているため、最新の対応状況を確認してください。

国際クーリエ(DHL・FedEx・UPS)

DHL、FedEx、UPSなどの国際クーリエサービスは、最速で翌日〜3日以内に届く圧倒的なスピードが魅力です。通関手続きも代行してくれるため、高額商品や緊急性の高い配送に適しています。米国デミニミス撤廃後はDDP対応が必須となったため、DDP配送に対応したクーリエの重要性が増しています。

配送方法を選ぶ際の判断基準

配送方法の選択は「コスト」「スピード」「追跡性」「補償」の4要素で判断します。商品の価格帯が高い場合は追跡と補償が充実したクーリエを、低価格の軽量商品ならeパケットを、というように商品特性に合わせて使い分けるのが合理的です。配送のリードタイムや追跡方法は、購入者にとって購入時の大きな判断基準になります。商品ページに配送目安日数を明記し、購入確認メールに追跡番号を自動送信する仕組みを整えましょう。

貨物保険で万が一に備える

国際配送は国境を越える性質上、購入者の手元に届くまでに多くの人の手を介します。梱包を万全にしても、配送中の破損や紛失を100%防ぐことは困難です。

貨物海上保険(ICC)の3つの補償レベル ICC(A) 最広範 火災・爆発・水濡れ・盗難等 高額品・電子機器におすすめ ICC(B) 中範囲 火災・沈没・衝突・浸水等 一般的な商品に対応 ICC(C) 限定的 火災・沈没・衝突のみ 低コスト・低リスク商品向け

貨物海上保険は国際的にICC(Institute Cargo Clauses)で規定されており、補償範囲の広さによってA・B・Cの3つのレベルに分かれます。ICC(A)は最も広範で、輸送中のほぼすべての危険を補償するため、水濡れに弱い電子機器や高額商品に適しています。EMSには2万円までの損害賠償が標準付帯し、オプションの保険料を追加することで最大200万円まで付保できます。DHLやFedExも申告価格に基づく補償が付帯しています。高額商品の場合は追加の保険を検討しましょう。貨物保険の詳細は「越境EC事業者のための貨物海上保険ガイド」を参照してください。

越境ECの物流を発送代行に任せるメリット

越境ECには禁制品チェック、HSコードの確認、インボイスの作成、国際配送の手配、保険の付保など、国内ECにはない多くの手続きが発生します。これらをすべて自社で対応するのは、特に小規模事業者にとって大きな負担です。

越境EC対応の発送代行サービスを利用すれば、インボイスの作成から国際配送の手配、梱包、保険の付保まで一括して委託できます。国内ECの発送と越境ECの発送を一つの倉庫から一元管理できれば、在庫の分散を防ぎ管理コストを最小化できます。主要ECプラットフォームとAPI連携している発送代行業者なら、受注データの連携もスムーズです。STOCKCREWのような完全従量課金型のサービスであれば、初期費用・固定費0円で1点からの出荷にも対応しており、テスト販売段階の越境ECでも無駄な固定コストを抱えずに導入できます。海外発送代行の選び方は海外発送代行の物流の選び方で解説しています。

まとめ:事前確認を怠らず、越境ECのチャンスをつかもう

越境ECの事前確認は、商品の輸入規制チェック、HSコード・申告価格・原産国の把握、配送方法の選定、貨物保険の検討と多岐にわたります。特に2025年8月の米国デミニミス制度撤廃により、米国向け越境ECの関税・通関環境は大きく変わっています。最新の制度変更を正確に把握した上で物流パートナーと連携することが、これまで以上に重要です。

発送代行の仕組みと業者選びの完全ガイドとSTOCKCREWのサービス内容・料金の詳細も参考に、まずは無料のサービス資料をダウンロードするか、お問い合わせページからお気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q. 越境ECを始めるのに必要な初期費用はどのくらいですか?

販売プラットフォームの利用料(Shopifyベーシックプランなら月額3,650円〜・年払い時)と最初の在庫仕入れ費用が主な初期コストです。Shopifyの多言語・多通貨機能やeBay、Shopeeなど既存のマーケットプレイスを活用すれば、月数千円〜数万円で始められます。

Q. 返品・返金はどう対応すればよいですか?

返送にかかる国際送料の負担ルール(購入者負担か出品者負担か)を事前に決め、購入ページに明記しておくことがトラブル防止の基本です。低価格商品の場合は「返品不要・返金対応」とする事業者も増えています。

Q. 越境ECで売れやすい日本商品のジャンルは?

アニメ・キャラクターグッズ、化粧品・スキンケア、文房具、お菓子・食品、伝統工芸品、ゲーム関連商品、ファッション(ストリート系)などが海外で人気です。ただし化粧品は輸入規制が厳しい国が多いため事前の規制確認は必須です。

Q. 越境ECはどの国・地域から始めるのがおすすめですか?

経済産業省の令和6年度調査では、中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額が2兆6,372億円と最大規模です。一方で中国は化粧品・食品の規制が厳格なため、規制が比較的緩やかで日本商品の需要が高い台湾・香港・米国・東南アジアからテスト販売を始め、商材と規制の相性を確認しながら販路を広げる進め方が現実的です。

Q. 越境ECの物流を発送代行に任せる場合、最低何件から対応してもらえますか?

STOCKCREWのように1点から対応可能なサービスもあります。初期費用・固定費0円の完全従量課金制であれば、越境ECのテスト販売段階から無理なく利用でき、最短7日で利用開始できます。

この記事の監修者

北原一樹

北原一樹

株式会社KEYCREW オペレーション部長。大手物流会社にて現場担当からセンター長を経て、営業・管理職を12年間歴任。物流業界での経験は24年に及ぶ。大規模顧客の初のEC・DCが併設された10,000坪規模の大型倉庫の立ち上げを主導した実績を持ち、月間100Mの赤字を抱えていた物流センターをわずか3か月で黒字化に転換させた。現在はSTOCKCREWにおいて部門管理・各拠点の収支管理・業務改善を統括。「現地・現物」「数字で現場を見る」「何事にも基準を作る」を信条に、年間5千万点の入出荷を支える高品質な物流オペレーションを実現している。

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Tags: # 配送・ラストマイル # EC物流
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サイズ
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納品書同梱(20円/件)
配送切替手数料(100円/件)
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追加ピッキング(30円/点 × 2点目〜) ¥0
配送料 合計(税抜) ¥0

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1 STOCK = 1,000cm³(10cm角)= 20円/月。
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ボリューム割引 —
保管料 合計(税抜/月) ¥0

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流通加工オプション¥0
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コンテナ関連¥0
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