楽天市場で化粧品を売る事業者の発送代行ガイド|事前審査と誓約書・期限とロットの管理・航空便の制限
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楽天市場で化粧品を売っている事業者にとって、出荷の現場は「ほかの商材より気を使う場面」が多くなります。事前審査と誓約書を通って出店している商材であり、使用期限の切れた商品を出荷すれば、モールの規約にも触れかねないためです。発送代行に切り替えるときは、受注の連携だけでなく、期限・ロット・配送の制限まで運用に落とし込む必要があります。本記事では、楽天市場で化粧品を販売する事業者が発送代行を使うときに押さえておきたい実務を、楽天側のルール、預けられる商品の範囲、期限とロットの管理、SKUの整理、配送の制限、切り替え前の準備の順にまとめます。発送代行の仕組みや業者の比べ方は発送代行おすすめ25選でつかめます。
楽天の化粧品ショップが出荷でつまずく3つの場面
楽天市場は、ポイントやイベントで集客しやすく、化粧品の販路としても選ばれるモールです。出店プランと費用は楽天市場の出店プランと費用・料金体系で公開されており、費用の読み解き方は楽天市場の出店費用・手数料を徹底解説にまとめています。その一方で、化粧品は出荷の段階でつまずきやすい商材です。代表的な場面を3つに絞ります。
使用期限の近い商品を、そのまま出荷してしまう
化粧品は製造のたびに使用期限が変わり、同じ商品でも棚に期限の違う在庫が並びます。楽天は、使用期限の切れた化粧品を不適切な商品として扱っています。期限の管理が人の目頼みのまま出荷が増えると、確認漏れが起こる確率も上がります。仕組みで守る方法は第4章で扱います。
預けられない商品が、あとから見つかる
発送代行には、預けられる商品の範囲があります。冷蔵が必要な化粧品や、医薬品に分類される商品は預けられません。楽天で売っている商品のどれが対象になるのかを、切り替え前に洗い出しておかないと、立ち上げの途中で出荷できない商品が見つかります。判定の考え方は第3章にまとめます。
SALEで注文が増え、受注の確認が追いつかない
楽天のイベント期間は、普段の数倍の注文が数日間に集中します。受注の取り込みの仕様は楽天市場で健康食品・サプリを売る事業者の発送代行ガイドで整理しているため、本記事では化粧品に関わる部分に絞ります。SALEへの備え方は楽天スーパーSALEの出荷急増に備える物流設計に整理しています。
楽天は化粧品を事前審査商材として扱う:誓約書と使用期限切れの規約
出荷の話に入る前に、楽天側のルールを確認しておきます。楽天市場の出店ページには、取扱商材についての注意事項が掲載されています。
医薬部外品・化粧品は事前審査の商材
楽天は、出店審査や取扱商材の注意事項のなかで、「医薬部外品・化粧品・健康食品」を事前審査商材の一つに挙げています。審査では、提出する書類や販売方法も考慮されます。そのうえで、これらの商材を扱う事業者には、次のように案内しています。
これらの商材をお取扱予定の事業者様には、弊社所定の誓約書を提出していただいております。
同じページでは、商品と広告表現に法令違反がないよう、事業者が自身の責任で確認することも求められています。出荷を外部に任せても、商品の表示や販売の責任は出店者に残る点は変わりません。倉庫に任せるのは、決められた商品を決められた条件で届ける工程です。
使用期限の切れた化粧品は、不適切な商品の例
同じページには、楽天が不適切と判断する商品の例として、使用期限の切れた医薬品・医薬部外品・化粧品などが並んでいます。期限切れの在庫を出荷してしまうと、規約上の問題に発展する可能性があります。次の表のように、楽天の規約と倉庫側の仕組みを対応させておくと、運用で迷いません。
| 楽天のルール | 倉庫側で用意できる対応 |
|---|---|
| 事前審査商材として誓約書を提出 | 出店者側の手続き。倉庫には、審査を通った商品の登録内容を伝える |
| 使用期限切れの化粧品は不適切 | 商品マスタの「出荷期限設定日」で、出荷してよい最終日を日数で管理する |
| 表示・広告の責任は出店者 | 出店者側で点検。同梱物の文言も同じ基準で見直す |
化粧品ECの発送代行の全体像は化粧品ECの発送代行実務ガイドと業者選定の基準、選び方の観点はコスメ・美容品ECの発送代行の選び方で扱っています。
倉庫に預けられる化粧品は、温度帯・区分・配送区間の3つで決まる
楽天で売っている化粧品を、そのまま発送代行に預けられるとは限りません。STOCKCREWの場合、預けられるかどうかは温度帯・商品の区分・配送区間の3つで判断します。図1にまとめました。
判定①②:常温の化粧品・医薬部外品が対象
STOCKCREWの温度帯は常温のみです。冷蔵・冷凍の保管や配送には対応していないため、要冷蔵の化粧品は対象外になります。商品の区分では、化粧品と医薬部外品は預けられますが、医薬品は預けられません。楽天で売っている商品のうち、どれが医薬品の扱いになるのかは、出店者側で区分を確認しておきます。
判定③:航空輸送区間では、商品ごとの確認が欠かせない
3つ目は配送区間です。ヤマト運輸は、宅急便の航空輸送区間として沖縄と他の都道府県の間、北海道と九州・中国・四国の間を挙げています。同じページには、航空に搭載できない危険物の例として、化粧品・香水・ヘアスプレーや、マニキュア・除光液などが示されています。どの商品が該当するかは商品ごとに異なるため、離島や北海道・沖縄への注文が多い場合は、預ける前に委託先へ確認しておきます。航空輸送の区間で、STOCKCREW固有の追加ルールがあるかどうかは、公開している資料に記載がないため、ここでは個別確認の対象としています。出典はヤマト運輸「宅急便等で送れないもの」です。
配送はヤマト運輸と佐川急便が中心で、日本郵便には対応していません。倉庫での検品の流れは検品とは?EC物流の入荷検品・出荷検品を徹底解説でつかめます。
期限は「出荷期限設定日」、ロットは「検品スキャン」で守る
楽天の規約上、期限切れの化粧品は避けなければなりません。STOCKCREWでは、期限を出荷期限に置き換えて、倉庫のシステムで管理します。ロットは別の仕組みで追えるようになっています。
「出荷期限設定日」で、出荷してよい最終日を決める
商品マスタで消費期限の管理を有効にし、「出荷期限設定日」に出荷不可とする日数を入力します。ヘルプの例では、消費期限の60日前に出荷不可とする場合は「60」と入れます。入荷予定を登録するときに消費期限を入れると、その日付から出荷期限設定日をさかのぼった日付が「出荷期限」に自動で反映されます。登録された日付を過ぎた在庫は、出荷不可のステータスになります。何日前を出荷の最終日にするかは、自社の品質基準から決めておきます。
消費期限が分からない場合は、流通加工指示の「消費期限登録」をONにすると、入荷作業のときに倉庫で期限を確認し、登録してもらえます。期限管理商品の入荷予定では、消費期限の入力か、この登録指示のどちらかがないと登録できません。
ロットNoは、出荷検品のスキャンで紐づく
ロットとは、同じ時期・条件で製造された同一商品をひとまとめにして管理する単位です。商品にロットナンバーを記載したバーコードなどが印字されていることが前提になります。商品マスタでロット管理を有効にし、入荷予定登録のときにロットNoを入力すると、出荷検品のスキャンでどのロットがどの出荷に使われたかが記録されます。在庫にないロットNoをスキャンした場合は、検品エラーになって発送できません。
使われたロットは、出荷済みの情報をエクスポートして確認します。ただし、初期設定のエクスポート項目にロットNoは含まれていないため、CSVエクスポート設定で項目を追加しておきます。なお、ロット管理は引当の順番と連動していません。ロット管理は、使われたロットを記録して追跡するための仕組みです。
途中からロット管理に切り替えるときは、倉庫側の対応が入る
すでに在庫がある商品を、あとからロット管理に切り替える場合は、既存の在庫にロットNoを付ける作業が必要です。この作業は画面からは行えず、倉庫側で対応します。切り替えは、カスタマーポータルから連絡します。製造ロットを後から追えるようにしたい場合は、入荷の前に設定を済ませておくとスムーズです。ロット管理の考え方はEC事業者のためのロット管理と発注最適化の実務、在庫を古いものから出す考え方は先入れ先出し(FIFO)とは?で扱っています。
期限の違う在庫は、袋や箱を分けて入荷する
同じSKUで消費期限を管理する場合は、期限ごとに袋を分けて梱包して倉庫へ送ります。袋で分けにくいときは、箱で分けます。混ざった状態で届くと、入荷の段階で正しい期限を登録できません。入荷予定は前日の17時までにシステムで登録する決まりです。入荷の流れは入庫とは?入荷との違いとEC物流の実装方法で確認できます。
容量違い・ミニサイズ・セット品を楽天のSKUに合わせる
化粧品では、同じ中身を「30ml」「100ml」「ミニサイズ」のように容量で売り分けたり、複数本をセットにして売ったりする場合があります。倉庫で数える単位と楽天で売る単位がずれると、在庫数が正しく反映されません。楽天の在庫連携には前提があります。
| 確認すること | 内容(STOCKCREWの仕様) |
|---|---|
| SKUプロジェクトの適用 | 在庫連携を使えるのは、適用された店舗のみ。未適用の店舗では在庫が連携されない |
| API連携設定の「SKU適用店舗」 | ONにすると在庫連携のトグルが表示される |
| 商品連携の登録 | 楽天のシステム連携用SKU番号と、STOCKCREW側の商品コードを対応づける。入荷予定の登録前に済ませる |
| セット品の入荷 | セット商品の単位では入荷予定を登録できない。構成品ごとに登録する |
容量違いは、別のSKUとして揃える
30mlと100mlは、中身が同じでも別のSKUです。楽天側のSKU、倉庫側の商品コード、期限とロットの管理を、同じ単位で揃えておきます。SKUの基本はSKUとは?EC在庫管理での意味・設定・活用法、移行後の在庫管理は楽天SKUプロジェクト移行後の在庫管理・物流最適化で整理しています。
ギフトセットは、構成品の登録から始める
複数の商品を組み合わせたギフトセットを売る場合、倉庫では、セット商品の単位では入荷を登録できないため、構成品ごとに期限とロットを登録します。セットの組み方はセット品・アソート商品のEC物流運用ガイドが手がかりになります。
同梱チラシは、受注の条件に応じて自動で追加できる
STOCKCREWでは、受注トリガ(自動処理)を使って、条件に合う注文に明細行を追加してチラシを同梱する設定ができます。ヘルプには、すべての注文にチラシを1枚ずつ追加する設定例があります。新商品の案内や使い方の冊子を入れる場合は、商品ページと同じ基準で文言を点検します。同梱の考え方はEC事業者が今すぐ使える同梱戦略実務ガイドにまとめています。
楽天×化粧品で発送代行に切り替える前の準備
国民生活センターが2026年9月に公表した、2025年度の危害・危険情報では、化粧品が上位に挙げられています。
全国の消費生活センター等から収集した「危害・危険情報」は15,899件で、対前年度比でみると5.3%増となりました。
出典:独立行政法人国民生活センター「2025年度 全国の危害・危険情報の状況-PIO-NETより-」(2026年9月16日公表)
同じ発表では、上位3商品・役務等の筆頭に「化粧品」が挙げられています。内容は危害・危険情報15,899件の1位は化粧品で取り上げました。届いた商品への目が厳しいジャンルだからこそ、期限とロットを追える体制が信頼につながります。切り替え前の準備を、チェックリストにまとめます。
- 預ける商品を3つの判定で仕分ける——要冷蔵の化粧品と医薬品を外し、航空輸送区間の配送が多い商品は事前に確認します。
- 楽天のSKUプロジェクトの適用を確認する——在庫連携を使うなら、未適用の店舗は先に移行します。
- RMSでAPIの利用設定を整える——在庫API・商品API・楽天ペイ受注APIの3つを有効にします。
- ライセンスキーの更新日を控える——有効期限は90日で、過ぎるとAPI連携が解除されます。
- 出荷期限設定日の日数を決める——自社の品質基準から、何日前を出荷の最終日にするかを決めます。
- ロットNoの付け方をそろえる——商品にロットナンバーのバーコードなどを印字し、入荷予定にもロットNoを入力します。
- 同梱物の文言を点検する——商品ページと同じ基準で見直します。
楽天出店者の発送代行の選び方
楽天出店者が比べるのは、楽天が提供するRSLと、モールを問わない外部の発送代行です。違いはRSLとSTOCKCREWを徹底比較、楽天向けの実務は楽天市場×発送代行の実務ガイド、外部へ切り替える手順は楽天市場の発送代行を外部3PLに切り替える実務ガイドにまとめています。同じ化粧品でも、Yahoo!ショッピングはYahoo!ショッピング×発送代行の選び方とYahoo!ショッピングで化粧品を売る事業者の発送代行ガイド、ShopifyはShopifyで化粧品を売る事業者の発送代行ガイドで、連携の違いを整理しています。STOCKCREWは初期費用0円・固定費0円で、1点から預けられ、導入は最短7日です。配送料は全国一律260円〜で、楽天市場の受注から出荷までを一括で対応しています。
まとめ:楽天の化粧品物流は「規約の遵守」と「期限・ロット」で決まる
楽天市場で化粧品を販売する事業者が発送代行を使うときのポイントは、楽天の規約を守る仕組みを、倉庫の運用に落とし込むことです。楽天は化粧品を事前審査商材として扱い、使用期限の切れた商品を不適切とみなします。倉庫側では、「出荷期限設定日」で出荷の最終日を決め、ロットNoは出荷検品のスキャンで追えるようにします。預けられるのは常温の化粧品と医薬部外品までで、医薬品は預けられません。航空輸送区間の配送は、商品ごとに確認が必要です。
発送代行の仕組みや業者の比べ方は発送代行おすすめ25選、物流全体の設計はEC物流完全ガイド、モール運営はネットショップ運営完全ガイド、サービス内容はSTOCKCREW完全ガイドにまとめています。自社の商品数や出荷件数で費用を確かめたい場合はお問い合わせから、まずは情報を集めたい段階であれば資料ダウンロードをご利用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 楽天市場で化粧品を売るとき、出店前の審査はありますか?
A. 楽天市場の出店ページでは、医薬部外品・化粧品・健康食品が事前審査商材として挙げられています。審査では、提出する書類や販売方法も考慮されます。該当する商材を扱う事業者は、楽天所定の誓約書を提出します。詳しい手続きは、楽天市場出店の案内で確認してください。
Q. 使用期限の近い化粧品を、出荷させない方法はありますか?
A. STOCKCREWでは、商品マスタの「出荷期限設定日」に、出荷不可とする日数を入れて管理します。たとえば消費期限の60日前に出荷不可とする場合は、60と入力します。入荷予定の登録時に消費期限を入れると、出荷期限が自動で反映され、期限を過ぎた在庫は出荷不可のステータスになります。
Q. ロットごとの出荷実績は、あとから確認できますか?
A. 出荷検品でロットNoをスキャンすることで、どのロットがどの出荷に使われたかが記録されます。出荷済みの情報をエクスポートして確認できますが、初期設定のエクスポート項目にロットNoは含まれていないため、CSVエクスポート設定で項目を追加します。
Q. 化粧品と医薬部外品は、発送代行に預けられますか?
A. STOCKCREWでは、化粧品と医薬部外品は預けられ、医薬品は預けられません。温度帯は常温のみで、冷蔵・冷凍には対応していないため、要冷蔵の化粧品は対象外です。
Q. 楽天の在庫を倉庫と連携するには、何が必要ですか?
A. 在庫連携を使えるのは、楽天SKUプロジェクトが適用された店舗のみです。未適用の店舗では、商品ごとに在庫連携のチェックを入れても在庫は連携されません。適用後に、API連携設定の「SKU適用店舗」をONにし、商品連携を登録します。楽天のライセンスキーは有効期限が90日で、過ぎるとAPI連携が解除されるため、更新日の管理も欠かせません。
この記事の監修者
保阪涼子
株式会社KEYCREW 営業部長。物流会社で10年間、EC物流の現場担当・営業事務を経験し、EC・物流業界で通算10年以上のキャリアを持つ。STOCKCREWではサービス開始初期から商談を担当し、500社以上のEC事業者への導入支援を一貫して手がけてきた。YFF(Yahoo!フルフィルメント)移管時には1,000社超の顧客接点・フロー設計を主導。月間10万件以上の出荷管理に携わり、顧客の物流費を平均15%削減する成果を上げている。成約率50%を達成した営業手法には、「『売る』より『解く』」という顧客課題解決型のアプローチが根底にある。物流メディア(Logistics Today、ECのミカタ)へのインタビュー掲載実績も持つ。