BASEでアパレルを売る事業者の発送代行ガイド|種類コードのSKU設計・20分ごとの受注連携・物流起因の返送品
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BASEで服を売り始めて、注文が少しずつ増えてきた。Tシャツ1型でも色が3つ、サイズが4つあれば、それだけで12種類の在庫を数え分ける必要があります。梱包、発送、在庫数の更新、サイズが合わなかったお客さまへの対応。気づけば出荷作業に一日の大半を取られ、新作の企画や撮影に手が回らない、という声は珍しくありません。本記事では、BASEでアパレルを販売する事業者が発送代行を使うときに押さえておきたい実務を、商品登録(SKU設計)、受注と在庫の連携、送料設定、返品・交換の順に整理します。発送代行そのものの仕組みや選び方は発送代行おすすめ25選で全体像をつかめます。
BASEのアパレルショップが出荷でつまずく3つの場面
BASEは初期費用をかけずに始められるため、ブランドを立ち上げたばかりの事業者や、SNSでファンを集めてきた作り手が最初に選ぶことの多いカートです。BASEの料金ページも、小さく始められる点を前面に出しています。
スタンダードプランなら売れるまで無料。小さくはじめて、リスクを抑える。
ネットで買い物をする世帯は半数を超えています。総務省の家計消費状況調査(2026年7月分、2026年9月4日公表)は、次のようにまとめています。
ネットショッピング利用世帯の割合は55.6%で、1年前に比べ2.4ポイントの低下
利用世帯の割合が伸び悩むなかでは、届くまでの速さや交換対応といった買ったあとの体験が、リピートを左右します。小さく始めやすい反面、アパレルは出荷の手間が早い段階で膨らむ商材です。カート選びの比較はECカート5選の徹底比較、BASE自体の特徴はBASEとは?料金・評判・メリットを徹底解説にまとめています。ここでは、アパレル特有のつまずきを3つに絞ります。
在庫の単位が「商品」ではなく「色×サイズ」になる
雑貨なら1商品=1在庫で済むことが多い一方、服は色とサイズの組み合わせごとに在庫を持つ必要があります。Mだけ売り切れているのに商品ページでは購入できてしまう、という事故は、在庫の単位がずれていることが原因です。SKUという考え方はSKUとは?EC在庫管理での意味・設定・活用法で基礎から押さえられます。
繁忙期と新作発売日に出荷が集中する
新作の予約販売やセール、Instagramでの告知直後は、注文が短時間に集中します。自社で梱包している場合、出荷が数日遅れるとレビューや問い合わせに直結します。Instagramから注文が流れ込む場合は、BASEとInstagramのショッピング連携の設定と出荷体制をセットで見直すと効果的です。
サイズが合わないことによる返品・交換が起きる
服は試着できないまま購入されるため、サイズ違いの返品・交換がつきものです。返品率の考え方はEC返品率の計算・改善実務ガイドで整理しています。発送代行を使う場合は、どの返品を倉庫が受け、どの返品を事業者が受けるかを最初に決めておくことが欠かせません(詳しくは後述)。
色×サイズを「種類コード」でSKUにする
BASEでは、1つの商品に「種類」を設定して色やサイズを登録できます。発送代行とAPIで連携するとき、この種類ごとに固有のコードを持たせることが、正しく出荷されるかどうかの分かれ目になります。
種類コードにJANコードを入れる
BASEの管理画面では、APIで使われる商品や種類の内部IDを確認できません。そこでSTOCKCREWでは、「種類」のある商品について、BASE側の「種類コード」にJANコードを入力する運用をお願いしています。種類コードは倉庫側の商品対応表で使うため、受注を取り込む前に登録しておく必要があります。JANコードを取得していない場合は、GS1 Japanへの登録から始めます。
登録申請料は事業者全体の年間売上高と支払年数(3年払いまたは1年払いを選択)により決まります。初期申請料と登録管理費の合計が登録申請料となります。
取得の手順と費用の目安はJANコードとは?取得費用・申請4ステップで解説しています。
コードは「1種類に1つ」、使い回さない
同じJANコードを別の色に付けてしまうと、倉庫は2つの在庫を区別できません。再入荷で色味が少し変わった、生地を変えた、といった場合にコードを分けるかどうかも、社内でルールを決めておきます。採番のルールは商品コード・SKU設計の考え方に沿って決め、商品マスタの項目と合わせて管理します。
コードが空欄だと、受注は入っても出荷されない
STOCKCREWのヘルプでは、商品マスタを登録する前にAPI連携をした場合、受注は取り込まれても在庫の引当がされず、発送処理もされないと案内しています。図1の赤い行がこの状態です。新作を追加したときに種類コードを入れ忘れる、というのが典型的なパターンなので、新作登録のチェック項目に種類コードを入れておくと防げます。
受注から発送済みまでのデータの流れ
BASEと発送代行をAPIで連携すると、受注の取り込み、在庫数の反映、発送済みへの切り替えが自動で行われます。STOCKCREWの場合、API連携後はBASEの受注データを20分ごとに自動で取り込みます。設定の手順はBASEと発送代行のAPI連携実務ガイドで詳しく扱っています。
| 連携の種類 | 向き | 内容(STOCKCREWの仕様) |
|---|---|---|
| 受注取込 | BASE → 倉庫 | ステータスが「未発送」の注文を取り込む。キャンセル・発送済み・発送中は対象外 |
| 配送実績反映 | 倉庫 → BASE | 送り状番号をBASEに送り、該当の注文を「発送済み」に変更する |
| 在庫連携 | 倉庫 → BASE | 倉庫のフリー在庫数(引当済みを除いた数)をBASEに送る |
発送完了メールは自動で届く
倉庫側のステータスが「出荷済」になると、API連携を通じてBASEの注文が発送完了になります。BASEの仕様上、発送完了にすると発送通知メールがお客さまへ自動送信されます。自社で伝票番号を入力し直す作業はなくなりますが、メールの文面はBASE側のテンプレートで管理する点を押さえておきます。
在庫数は倉庫の数に合わせる
在庫連携では、倉庫で数えた在庫がBASEに反映されます。撮影用のサンプルやポップアップ出店用に手元へ残した分は倉庫の在庫に含まれないため、BASEに表示される在庫=倉庫にある在庫と考えて運用を組み立てます。BASE以外の販路でも同じ在庫を売る場合は、複数モールの在庫配分を決めてから連携します。
送料と配送方法の設定で気をつけること
アパレルは、Tシャツ1枚ならポスト投函の小型便、アウターや複数枚の購入なら宅配便、と注文によって適した配送方法が変わります。BASEで送料を細かく設定するには、公式の「送料詳細設定 App」を使うのが一般的です。このAppでは、国内外の地域ごとの送料を商品単位で設定できます。
配送方法は商品単位でしか決められない
送料詳細設定Appでは配送方法が商品ごとに設定されるため、小型便の商品と宅配便の商品を一緒に買われたときの扱いを考えておく必要があります。STOCKCREWのヘルプでも、複数商品購入時の配送方法の設定に工夫が必要だと案内しています。送料の決め方そのものはBASEの送料設定と損益シミュレーション、薄型便の比較はネコポスとクロネコゆうパケットの徹底比較にまとめています。
Appで決めた配送方法は、そのままでは連携されない
送料詳細設定Appで設定した配送方法は連携項目の対象外のため、希望の配送方法を倉庫に伝えたい場合は、BASEの「詳細設定」から配送方法の置換ルールを追加します。これを設定しないと、お客さまが選んだ配送方法と実際の出荷方法がずれるおそれがあります。STOCKCREWの配送料は全国一律260円〜(ネコポス・簡易梱包の場合)で、サイズ別の料金は料金ページで公開しています。アパレルのサイズ別の費用感はアパレルECの発送代行費用も参考になります。
返品・交換は「サイズ違い」と「物流起因の返送」を分ける
アパレルの返品は、大きく2種類に分かれます。1つはお客さまの都合による返品・交換(サイズが合わない、イメージと違った)、もう1つは配送の途中で届けられなかった荷物の返送です。発送代行を使う場合、この2つは受け取り先が異なります。
| 区分 | 主な理由 | 荷物が戻る先 | その後の扱い |
|---|---|---|---|
| 物流起因の返送 | 配送停止依頼、長期不在、受取拒否、住所不明、転居先不明 | 配送会社から倉庫へ自動で返送(着払い) | 倉庫到着後3営業日以内に処理し、在庫一覧に反映 |
| お客さま都合の返品・交換 | サイズ違い、誤購入、キャンセル | 倉庫へ直接は送れない。事業者が受け取る | 事業者が状態を確認し、通常の入荷ルールで倉庫へ入れ直す |
返品の条件は、先にショップに書いておく
通信販売の返品は、特定商取引法のルールと、ショップが広告で示した返品特約の内容で決まります。消費者庁の特定商取引法ガイド(通信販売)では、事業者が広告であらかじめ特約を表示していた場合は特約による、と説明されています。サイズ交換を受けるかどうか、返送料をどちらが負担するかは、EC返品ポリシーの書き方ガイドを参考に、商品ページと特商法表記に明記しておきます。
交換品の発送は「新しい注文」として扱う
サイズ交換では、戻ってきた商品の受け取りと、新しいサイズの発送を分けて考えると運用が崩れません。交換品はBASEで0円の注文を作る、手動で出荷依頼を出す、など自社のやり方を1つに決めておきます。STOCKCREWでは、エンドユーザーからの着払い返品は受け付けていないため、返送先の住所として倉庫を案内しないよう注意します。返品物流全体の設計はEC返品物流(リバースロジスティクス)ガイドで扱っています。
BASE×アパレルで発送代行に切り替える前の準備
ここまでの内容を、切り替え前のチェックリストにまとめます。準備の多くは商品登録にかかわるため、倉庫に商品を送る前に済ませておくと立ち上がりがスムーズです。
- すべての種類に種類コード(JAN)を入れる——色×サイズの全組み合わせで、重複や空欄がないかを一覧で確認します。
- 商品ごとの梱包サイズを決める——Tシャツは薄型、ニットやアウターは宅配便など、畳んだ状態の厚みで分けます。
- 配送方法の置換ルールを設定する——送料詳細設定Appを使う場合は、BASEの詳細設定でルールを追加します。
- 返品・交換の窓口と条件を決める——お客さま都合の返品は事業者が受け取る前提で、特商法表記と商品ページを整えます。
- 入荷の荷姿をそろえる——種類ごとに袋や箱を分け、コードがわかる状態で倉庫へ送ります。荷姿や入荷予定の出し方は発送代行に商品を預ける前の事前準備の手順と同じです。
検品・検針などアパレル特有の作業は事前に確認する
縫製品の検品や検針、たたみ直し、下げ札の付け替えといった作業は、発送代行によって対応の有無や料金が分かれます。必要な作業を洗い出してから見積もりを依頼すると、比較がしやすくなります。検針の考え方は検針とは?アパレルEC物流での作業の流れ、業者選びの軸はアパレルECの物流倉庫・発送代行の選び方5軸にまとめています。
BASEでの発送代行の選び方
BASEと連携できる発送代行の比較はBASEの発送代行おすすめ徹底比較で扱っています。STOCKCREWは初期費用0円・固定費0円で、1点から預けられ、導入は最短7日です。新作を少量ずつ投入するブランドでも、在庫が増えてから慌てて倉庫を探す必要はありません。
まとめ:BASEのアパレル物流は商品登録で8割決まる
BASEでアパレルを販売する事業者が発送代行を使うときのポイントは、色×サイズのすべての種類に種類コード(JAN)を入れることです。種類コードが倉庫の商品対応表とつながっていれば、受注の取り込み(STOCKCREWでは20分ごと)、発送済みへの切り替え、在庫数の反映は自動で回ります。送料詳細設定Appを使う場合は、配送方法の置換ルールを忘れずに設定します。返品は、物流起因の返送は倉庫へ、お客さま都合の返品・交換は事業者へと分けて設計しておくと混乱しません。
発送代行の仕組みや業者の比べ方は発送代行おすすめ25選、ショップ運営全体はネットショップ運営完全ガイド、STOCKCREWのサービス内容はSTOCKCREW完全ガイドにまとめています。自社の商品数や出荷件数で費用を確かめたい場合はお問い合わせから、まずは情報を集めたい段階であれば資料ダウンロードをご利用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. BASEでアパレルを売る場合、発送代行と連携するには何を準備すればよいですか?
A. 色やサイズなどの「種類」がある商品は、BASE側の「種類コード」にJANコードを入力します。STOCKCREWでは種類コードを倉庫の商品対応表で使うため、受注を取り込む前に登録しておく必要があります。種類コードが空欄のままだと、受注は取り込まれても在庫と紐づかず、出荷されません。
Q. BASEの注文はどのくらいの間隔で倉庫に取り込まれますか?
A. STOCKCREWの場合、API連携後はBASEの受注データを20分ごとに自動で取り込みます。取り込み対象はステータスが「未発送」の注文で、キャンセル・発送済み・発送中の注文は対象外です。出荷後は送り状番号がBASEに送られ、注文が「発送済み」に変わります。
Q. BASEの送料詳細設定Appを使っていても発送代行と連携できますか?
A. 連携できますが注意点があります。送料詳細設定Appで設定した配送方法は連携項目の対象外のため、希望の配送方法を倉庫に伝えるには、BASEの「詳細設定」から配送方法の置換ルールを追加します。また配送方法が商品単位で決まるため、複数商品の同時購入時の扱いを決めておく必要があります。
Q. アパレルのサイズ交換や返品は発送代行の倉庫で受け取ってもらえますか?
A. STOCKCREWでは、お客さま都合の返品(サイズ違い・誤購入など)を倉庫へ直接送ることはできません。事業者が受け取り、状態を確認したうえで通常の入荷ルールで倉庫へ入れ直します。一方、長期不在・受取拒否・住所不明などで配送会社から戻る荷物は倉庫へ返送され、到着後3営業日以内に処理されます。
Q. BASEで少量ずつ新作を出すブランドでも発送代行を使えますか?
A. 使えます。STOCKCREWは初期費用0円・固定費0円で、1点から商品を預けられ、導入は最短7日です。新作を追加するたびに、すべての種類に種類コードを入れてから倉庫へ入荷するルールを決めておくと、在庫の引き当て漏れを防げます。
この記事の監修者
保阪涼子
株式会社KEYCREW 営業部長。物流会社で10年間、EC物流の現場担当・営業事務を経験し、EC・物流業界で通算10年以上のキャリアを持つ。STOCKCREWではサービス開始初期から商談を担当し、500社以上のEC事業者への導入支援を一貫して手がけてきた。YFF(Yahoo!フルフィルメント)移管時には1,000社超の顧客接点・フロー設計を主導。月間10万件以上の出荷管理に携わり、顧客の物流費を平均15%削減する成果を上げている。成約率50%を達成した営業手法には、「『売る』より『解く』」という顧客課題解決型のアプローチが根底にある。物流メディア(Logistics Today、ECのミカタ)へのインタビュー掲載実績も持つ。