Qoo10雑貨ショップの発送代行実務|カート番号の取込・オプションコード・配送方法が混ざった注文の扱い
- EC・物流インサイト
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Qoo10で雑貨・インテリアを売る事業者が発送代行を使うと、注文の取り込みはAPI連携で動きます。ただ、Qoo10は注文がカート番号の単位で入り、商品コードが2つのコードの連結で取り込まれるため、色・サイズ違いの多い雑貨ではコードの設計と、配送方法が混ざったカートの扱いが出荷の品質を左右します。本記事では、Qoo10で雑貨・インテリアを販売する事業者が発送代行を使うときに押さえたい実務を、受注の取り込み、商品コードの設計、梱包の3ルートとケース出荷、破損時の対応、切り替え前の準備の順に整理します。Qoo10のAPI連携の仕様はQoo10のAPI連携で押さえる仕様、アパレルでの同じ論点はQoo10アパレルの発送代行ガイドで扱っているため、ここでは雑貨・インテリアに絞ります。
Qoo10の雑貨ストアが出荷でつまずく3つの場面
EC市場の拡大とともに、宅配便の取扱個数も増え続けています。国土交通省は、令和6年度の実績を次のように公表しています。
令和6年度の宅配便取扱個数は、50億3147万個で、前年度と比較して2414万個・約0.5%の増加となった。
雑貨・インテリアは、商品の数とばらつきが出荷の品質を左右します。Qoo10で発送代行を使う場合は、次の3つの場面でつまずきやすくなります。
色・サイズ違いが、オプションコードがないと判別できない
Qoo10の注文は、販売者商品コードと販売者オプションコードを連結した商品コードで取り込まれます。オプションコードが未設定だと、販売者商品コードだけで取り込まれ、色やサイズを判別できません。第3章で扱います。
配送方法が混ざったカートが、先頭の商品の配送方法で出荷される
1つのカート番号の中に配送方法の違う商品が入ると、先頭(1商品目)の配送方法で出荷されます。雑貨は小物と大型品が同じカートに入りやすいため、事前に把握しておく必要があります。第2章で扱います。
割れ物の梱包と、破損時の対応が決まっていない
陶器・ガラス・フレームなどの割れ物は、標準の梱包で足りるかを商品ごとに決めておく必要があります。破損の連絡と、証拠として必要な画像も、事前に知っておくと対応が早くなります。第5章で扱います。
受注は「取り込まれるステータス」と「カート番号」で見る
STOCKCREWのシステムとQoo10をAPI連携すると、受注は注文の状態を見て取り込まれます。連携の方式による違いはEC物流のAPI連携とCSV連携の違いで解説しています。取込の対象と、配送方法が混ざったときの動きは、図1のとおりです。
取り込まれるのは、入金待ち・新規注文・配送準備の3つ
Qoo10の注文のうち、STOCKCREWのシステムに取り込まれるのは、ステータスが入金待ち・新規注文・配送準備の受注です。注文の単位はカート番号で、1つのカートに複数の商品が入ることがあります。
配送方法が混ざったカートは、先頭の商品の配送方法で出荷される
1つのカート番号の中に配送方法の違う商品が含まれていると、先頭(1商品目)の配送方法で出荷されます。薄い小物と箱の大きい商品を同じカートで買われると、全体が先頭の商品に合わせた配送方法になり、想定より送料が上がったり、サイズに収まらなかったりします。ギフト向けの設定はギフト出荷を発送代行に任せる設定ガイドで整理しています。
商品ごとに配送方法を分けて売りたい場合は、組み合わせて買われたときの出荷方法を、出品の設計の段階で決めておきます。連携の仕様の全体はECカート別の発送代行連携を比較でも比べられます。
追加購入の商品は、在庫連携の対象にならない
Qoo10の「追加購入」で買われた商品は、セット商品として扱われ、在庫連携の対象になりません。追加購入を使う雑貨ストアは、在庫の数を手動で合わせる運用を決めておきます。
色・サイズ違いは「販売者オプションコード」まで設定する
雑貨・インテリアで設定を間違えやすいのが、商品コードです。SKUの考え方は、色・柄・サイズの違いを持つ雑貨では、そのままコードの設計になります。図2のように、取り込まれる商品コードは、販売者商品コードと販売者オプションコードを連結した形式です。
| 設定 | 取り込まれるコード | 倉庫の商品との対応 |
|---|---|---|
| オプションコードを設定 | 販売者商品コードと販売者オプションコードを連結した形式 | 色・サイズごとに別のコードで対応づけられる |
| オプションコードが未設定 | 販売者商品コードだけ | 色・サイズを判別できない |
オプションのある商品は、オプションコードを必ず設定する
色やサイズの選択肢がある商品は、販売者オプションコードの設定が必須です。未設定のまま販売を始めると、どの色・サイズが売れたのかを倉庫の商品に対応づけられません。倉庫側の商品は、色・サイズの組み合わせの数だけ登録し、連結した形式のコードと一致させます。商品コードの設計は商品コード・SKU設計の実務ガイドが、付番の考え方を整理しています。
認証キーは、再発行やAPIキーの再申請が必要になることがある
Qoo10との連携に使う販売者認証キーは、再発行が必要になることがあります。APIキーも、Qoo10への再申請が必要になる場合があります。連携が止まったときは、まず認証キーとAPIキーの状態を確認します。更新の時期は、Qoo10の画面で確認します。
梱包は3ルート:ネコポス・段ボール箱・ケース出荷
雑貨・インテリアの梱包は、商品のサイズによって3つのルートに分かれます。配送会社はヤマト運輸と佐川急便で、このルートはQoo10でも同じです。サイズ区分と1辺の長さの制限は、ヤマト運輸の宅急便のサイズについてで確認できます。サイズ規格の違いは宅配便のサイズ規格をヤマト・佐川・日本郵便で徹底比較で比べられます。
ルート①:薄い小物はネコポス。倉庫の上限は297×210×25mm
薄い雑貨は、クッション封筒で送るネコポスが向いています。STOCKCREWの倉庫でネコポスとして包装できる最大サイズは297mm×210mm×25mm(縦・横はA4サイズ)で、超えると宅急便に切り替わります。
ルート②:一般的な雑貨は段ボール箱。サイズごとに重さの上限がある
段ボール箱の資材は、宅急便コンパクトと、60・80・100・120・140・160サイズです。重さの上限は、60サイズの2kgから160サイズの25kgまでで、サイズが大きくなるほど上がります。陶器の食器セットは、箱が小さくても重さが先に上限へ達することがあるため、サイズと重さの両方を測っておきます。高額なインテリアは、ヤマト運輸が「宅急便等で送れないもの」に定める次の上限に収まるかも見ておきます。
一梱包の価格が30万円(税込)を超える荷物
ルート③:箱の大きい商品はケース出荷。配送方法の混在で外れやすい
ケース出荷は、商品を1ケース(1個口)として扱い、商品に直接、送り状を貼って出荷する方法です。入荷時の荷姿のまま出荷するため、梱包作業と資材の選定が要りません。適用は、1ケースだけの受注で、商品マスタの「ケース出荷商品」がONになっているときです。2ケース以上の受注、他の商品との同梱、受注同梱登録での「同梱する」、紙の納品書の設定がある場合は適用されません。ケース出荷は60サイズから使え、ネコポスと宅急便コンパクトには使えません。Qoo10では、小物と大型品が同じカートに入ると同梱になり、ケース出荷から外れます。商品単位で「ケース出荷にするか、梱包して出すか」を先に決めます。梱包資材の選び方はEC梱包の資材選び・サイズ最適化・開封体験の設計ガイドで整理しています。
破損対策と、破損が起きたときの対応
STOCKCREWでは破損を防ぐため、シュリンク包装に対応しています。特殊梱包の指示がある場合と160サイズを除き、段ボール箱での発送に対応していて、基本料金に含まれます。
プチ巻きは入荷予定で頼み、独自のブランド箱は特殊梱包にする
商品そのものにプチ巻き(エアーキャップ)が必要なときは、入荷予定の作成時に「プチ巻き」の指示を登録します。すでに在庫になっている商品は、流通加工指示を登録したうえで、カスタマーポータルから連絡します。お客様独自の梱包資材(ブランド箱、印刷パッケージなど)やギフトラッピングは、機械での梱包ができないため特殊梱包の指示が必要で、事前に相談します。専用資材を使う場合は、資材保管料と専用資材梱包料がかかります。梱包サービスの全体像は発送代行の梱包サービスと流通加工の実務解説で扱っています。
破損の連絡を受けたら、廃棄せず画像をそろえる
お客さまから破損の連絡を受けたときは、カスタマーポータルで該当の情報を連絡します。あわせて、商品到着時の外箱の状態、内装と緩衝材の状態、実際に破損している商品の3点が確認できる画像を提供します。破損した商品は廃棄せず、配送会社が引き取りに来たときに渡します。STOCKCREWが「配送破損」と判断した場合は、追送データを作成して代品を発送します。商品到着から1か月以上経過している場合は、補償の対象外です。
補償には配送会社と配送方法ごとの上限額があります。ヤマト運輸は、宅急便の責任限度額を個人のお客さま向けFAQで案内しています。
| 配送方法 | 補償の上限(1個あたり・税込) |
|---|---|
| ヤマト運輸 ネコポス | 3千円 |
| ヤマト運輸 宅急便 | 30万円 |
| ヤマト運輸 宅急便コンパクト | 3万円 |
PE袋での出荷は配送中に破損しやすく、補償が適用されない可能性があるため、破損しやすい商品には段ボール発送が推奨されます。梱包不良による破損を減らす実務は梱包不良による破損クレームを減らすEC出荷の実務ガイドにまとめています。
Qoo10で発送代行に切り替える前の準備
ここまでの内容を、切り替え前のチェックリストにまとめます。多くは倉庫に商品を送る前に済ませておくと、立ち上がりがスムーズです。
- 色・サイズ違いに販売者オプションコードを設定する——未設定だと、販売者商品コードだけで取り込まれます。
- 倉庫の商品を連結した形式のコードで登録する——色・サイズの組み合わせの数だけ用意します。
- 配送方法が混ざるカートの扱いを決める——先頭の商品の配送方法で出荷される前提で、出品を設計します。
- 追加購入の在庫の合わせ方を決める——追加購入は在庫連携の対象外です。
- 認証キーとAPIキーの状態を確認する——再発行や再申請が必要になることがあります。
- 商品ごとにサイズと重さを測る——ネコポスの上限、段ボール箱の重さ上限、ケース出荷の対象かを判定します。
- 破損対策の段階を決める——シュリンク包装で足りるか、プチ巻きや特殊梱包が要るかを分けます。
雑貨の販路を比べるときの手がかり
雑貨の発送代行を複数の販路で比べる視点は、雑貨・インテリアECの出荷設計をカート別に比べるで整理しています。同じ雑貨の販路別では、Amazon、Yahoo!ショッピング、Shopify、メルカリShopsの記事があります。Amazonからの切り替えはFBAから発送代行への移行ガイド、Yahoo!ショッピングの業者選びはYahoo!ショッピング発送代行の実務ガイドで扱っています。業種ごとの違いは業種別の発送代行の選び方にまとめています。
まとめ:Qoo10の雑貨物流は「オプションコード」と「配送方法の混在」で決まる
Qoo10で雑貨・インテリアを販売する事業者が発送代行を使うポイントは、色・サイズ違いに販売者オプションコードを設定することと、配送方法が混ざったカートが先頭の商品の配送方法で出荷される点を踏まえて出品を設計することです。取り込まれるのは、入金待ち・新規注文・配送準備の受注で、追加購入は在庫連携の対象外です。梱包は、薄い小物がネコポス(倉庫の上限は297×210×25mm)、一般的な雑貨が段ボール箱、箱の大きい商品がケース出荷です。ケース出荷は、1ケースのみの受注、商品マスタのON、紙の納品書の設定なしがそろったときだけ適用されます。割れ物は、シュリンク包装を基準に、プチ巻きや特殊梱包を足して決めます。
発送代行の仕組みや業者の比べ方は発送代行おすすめ25選、物流全体の設計はEC物流完全ガイド、モール運営はネットショップ運営完全ガイド、サービス内容はSTOCKCREW完全ガイドにまとめています。自社の商品数や出荷件数で費用を確かめたい場合はお問い合わせから、まずは情報を集めたい段階であれば資料ダウンロードをご利用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. Qoo10の注文は、どのステータスのものが取り込まれますか?
A. 入金待ち・新規注文・配送準備の受注が取り込まれます。注文の単位はカート番号で、1つのカートに複数の商品が入ることがあります。
Q. 色・サイズ違いのある雑貨は、どう商品コードを設定しますか?
A. 販売者商品コードに加えて、色・サイズごとに販売者オプションコードを設定します。取り込まれる商品コードは両者を連結した形式で、オプションコードが未設定だと販売者商品コードだけで取り込まれ、色・サイズを判別できません。
Q. 1つのカートに配送方法の違う商品が入ると、どうなりますか?
A. 先頭(1商品目)の配送方法で出荷されます。小物と大型品が同じカートに入りやすい雑貨は、組み合わせて買われたときの出荷方法を、出品の設計の段階で決めておきます。
Q. 箱の大きい雑貨は、梱包せずに送れますか?
A. ケース出荷が使えます。商品に直接、送り状を貼って出荷する方法で、60サイズから設定できます。1ケースのみの受注で、商品マスタの設定がONのときに適用され、他の商品との同梱や紙の納品書の設定がある場合は適用されません。
Q. 配送中に商品が破損したときは、どうすればよいですか?
A. カスタマーポータルで連絡し、外箱の状態、内装と緩衝材の状態、破損した商品の画像を提供します。破損した商品は廃棄せず、配送会社の引き取りに備えます。商品到着から1か月以上経過している場合は、補償の対象外です。
この記事の監修者
保阪涼子
株式会社KEYCREW 営業部長。物流会社で10年間、EC物流の現場担当・営業事務を経験し、EC・物流業界で通算10年以上のキャリアを持つ。STOCKCREWではサービス開始初期から商談を担当し、500社以上のEC事業者への導入支援を一貫して手がけてきた。YFF(Yahoo!フルフィルメント)移管時には1,000社超の顧客接点・フロー設計を主導。月間10万件以上の出荷管理に携わり、顧客の物流費を平均15%削減する成果を上げている。成約率50%を達成した営業手法には、「『売る』より『解く』」という顧客課題解決型のアプローチが根底にある。物流メディア(Logistics Today、ECのミカタ)へのインタビュー掲載実績も持つ。