中国618商戦2026|Tmall Global・JD国際・TikTok Shopの最新動向と日本セラー攻略法

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618商戦(618大促)は毎年6月に開催される中国最大級の越境ECセールで、Tmall Global(天猫国際)・JD Worldwide(京東国際)・TikTok Shop(抖音EC)の3大プラットフォームが一斉にプロモーションを展開します。2026年は5月下旬のプレセール開幕から6月18日のピーク当日まで約30日間にわたるセール期間となり、日本ブランドにとって年間最大の対中輸出機会の一つです。

本記事では、2026年618商戦の最新トレンド・プラットフォーム別の攻略ポイント・日本商品の強いカテゴリ・発送代行を活用した物流設計まで、今から準備すべき実務情報を整理します。

618商戦とは?JD.comが生んだ中国夏の大型越境ECセール

JD.comの創業記念日から育った「夏のEC祭典」

618商戦(618大促)は、中国大手ECのJD.com(京東商城)が1998年6月18日に創業したことを記念し、2010年に始まった大規模セールイベントです。当初はJD.com限定のキャンペーンでしたが、Alibaba(アリババ)グループのTmall(天猫)やTikTok Shop(抖音EC)も参戦したことで、中国ECカレンダーにおいて「双11(独身の日)」に次ぐ規模のセール商戦へと成長しました。

開催期間は年々長期化しており、2026年は5月下旬にプレセールが始まり、6月1日に本番が開幕、6月18日のピーク当日まで約30日間にわたってセール施策が展開されます。Tmall GlobalやJD Worldwideといった越境EC専門モールも同期間に大型プロモーションを組むため、日本をはじめとする海外ブランドにとって年間最大の対中輸出チャンスとなっています。

中国618商戦2026 開催スケジュール フェーズ① プレセール 5月20日〜5月31日 フェーズ② 本番セール 6月1日〜6月17日 フェーズ③ ピーク当日 6月18日(水) JD.com創業記念日 中国618商戦2026 開催スケジュール 参加プラットフォーム:Tmall Global(天猫国際)/JD Worldwide(京東国際)/TikTok Shop(抖音)

越境EC市場の成長と日本ブランドのポジション

618商戦を支えているのが、中国向け越境EC市場の持続的な成長です。新型コロナ禍を経て、中国消費者が海外商品をオンラインで購入するニーズは定着し、特に日本商品への関心は高止まりしています。過去の618商戦では越境EC国別ランキングで日本が連続して1位を獲得しており、スキンケア・美容品・健康食品・生活雑貨の分野において日本ブランドの競争力は際立っています。JETROの中国越境ECビジネス短信でも、日本商品への需要は継続的に取り上げられており、その優位性が確認できます。

2023〜2025年にかけてTemuのEC物流モデルに代表される低価格中国EC台頭により消費者の価格感度が高まりましたが、2025年後半から「安さより品質と安心感」へのシフトが観測されています。日本ブランドがもつ品質プレミアムは、この流れと一致した競争優位です。

越境EC物流市場は2025年の1,025億5,000万米ドルから2030年には2,384億2,000万米ドルに達する見通しで、年平均成長率(CAGR)は18.4%と試算されている。

出典:GlobalData「越境EC物流市場 市場規模・業界シェア・成長性2026年」(GII調査)

2026年618商戦の3大トレンド

①「事前購入廃止」— 直接割引モデルへの全面移行

近年の618商戦で最も大きな変化のひとつが、複雑な事前購入(預售)メカニズムの廃止です。従来、Tmallでは「プレ購入で定金を支払い、本番日に残金を支払う」2段階方式が主流でしたが、消費者の手間と混乱を招くとして廃止が進みました。2026年618商戦ではシンプルな直接割引(即時値引き)モデルが全プラットフォームで採用される見通しです。

この変化は日本セラーにとってポジティブです。直接割引モデルでは在庫管理と価格設定がシンプルになり参入障壁が下がります。ただし、競合ブランドも同じ土俵で比較されるため、割引率の設定と商品ページの訴求力が成否を分けます。

②ライブコマース×SNS連携が販売の主軸に

618商戦におけるライブコマース(直播電商)の比重は年々増加しており、2026年も主要な売上形成手段であり続けます。特にTikTok Shop(抖音EC)との連携においては、KOL・KOCによるライブ配信が短時間で大量注文を生み出す構造が確立しています。SHEIN・TEMU時代の低価格競争に対抗するには、ライブコマースを通じたブランドストーリーの発信が効果的です。

TmallとJD.comも自プラットフォームのライブ機能を強化しており、外部SNSとの連携も活発です。小紅書(RED)とJD.comの購買連携では、小紅書のコンテンツから直接JD商品の購入画面に遷移できる仕組みが整備されつつあります。化粧品ECの発送代行サプリメントECを展開する日本ブランドが特にこの恩恵を受けやすいカテゴリです。

③TikTok Shop(抖音EC)が越境EC本格参戦

抖音EC(TikTok Shop)は2026年618商戦においても存在感を増しています。動画コンテンツとシームレスにつながるショッピング体験を提供し、特に20〜35歳の若年層ユーザーへのリーチにおいてTmall・JDを上回るケースが増えています。

日本ブランドが抖音ECに出店するにはパートナー代理店経由が一般的ですが、618商戦前の早期仕込みが不可欠です。Shopee出店×発送代行の経験がある事業者は、同様のソーシャルコマース手法を抖音ECへ応用できます。またメルカリ グローバルアプリなど日本発の越境EC経路と組み合わせ、多面的な販路を構築することも選択肢のひとつです。

618商戦参加に向けた日本セラー準備チェックリスト
準備項目 担当タイミング ポイント
プラットフォーム出店申請 2〜4か月前 Tmall Partner経由が一般的。審査に時間がかかるため早めに着手
商品ページの中国語整備 1〜2か月前 成分・使用方法・製造元の中国語表記が必須。翻訳品質が信頼感に直結
KOL・ライブ配信者の選定 2〜3か月前 小紅書・抖音のKOC探しは代理店に依頼すると早い
在庫・物流体制の確認 1〜2か月前 保税倉庫投入 or 国際宅配便直送のどちらで対応するか決定
セール価格・クーポン設計 1か月前 直接割引率とクーポン設計を競合比較しながら設定

プラットフォーム別攻略ポイント

618商戦 主要プラットフォーム比較 618商戦 主要プラットフォーム比較 Tmall Global (天猫国際) JD Worldwide (京東国際) TikTok Shop (抖音EC) 特徴 越境EC最大手・ブランド信頼性◎ 美容・食品に強い 特徴 自社物流で翌日配送 180日最安値保証あり 特徴 動画・ライブ起点の購買 若年層・衝動買い需要 日本商品の強み スキンケア・美容品・食品 Tmall Partner活用で出店 日本商品の強み 家電・生活雑貨・品質重視層 保税倉庫で翌日配送実現 日本商品の強み コスメ・トレンド品・KOL拡散 代理店経由で出店 618商戦ポイント スーパーブランドデー 直接割引モデルに移行 618商戦ポイント JD発祥の祭典 Red Note連携が拡大中 618商戦ポイント 抖音ライブが売上の主軸 6月初旬からの仕込みが鍵

Tmall Global(天猫国際):ブランド・美容の王道チャネル

Tmall Globalは、海外ブランドが中国国内に法人を持たずに越境販売できる「天猫国際」のサービスです。取り扱いブランド数・月間アクティブユーザー数ともに最大規模を誇り、ブランドとしての信頼感を中国消費者に示す上で最も有効なプラットフォームです。618商戦では「スーパーブランドデー」施策も展開され、日本ブランドの複数社が過去に急激な売上増を記録しています。出店にはTmall Partner(TP)と呼ばれる公認代理店経由の申請が一般的で、保証金と手数料が必要です。

JD Worldwide(京東国際):品質重視層へのアプローチ

JD.comは独自の物流インフラ(京東物流)を保有し、翌日〜翌々日配送が中国全土でほぼ実現している唯一のECプラットフォームです。618商戦の発祥プラットフォームとして毎年最大規模の施策を展開します。2025年618では「180日間最安値保証」を打ち出し、価格比較を重視する消費者層を取り込みました。日本商品については、家電・調理器具・生活雑貨・健康食品などでJD.comのユーザー層(30〜40代の品質重視層)との相性が良い傾向があります。越境EC専用の「JD Worldwide」では保税倉庫への事前在庫投入が可能で、越境EC×発送代行の体制整備が配送スピードと購買率を底上げします。

TikTok Shop(抖音EC):若年層・衝動買い需要を掴む新興チャネル

月間アクティブユーザー7億人を超える抖音のEC機能は2020年以降急成長し、618商戦でも独自のセールを展開しています。ショート動画やライブ配信と購買が一体化した「ディスカバリーEC」の強みを持ち、特にコスメ・美容品・トレンドアイテムで購買を誘発しやすい構造です。ビューワー数万人規模のライブ1本で数百〜数千個が売れる事例もあり、「知られていない良いブランド」の認知拡大チャネルとして代えがたい存在になっています。

日本商品が強いカテゴリと傾向

スキンケア・美容品:618商戦で最も実績のある日本商品ジャンル

618商戦において日本商品が最も強いのがスキンケア・美容品カテゴリです。「日本のスキンケアは品質・安全性・使用感が信頼できる」というイメージが中国消費者の間で定着しており、花王・資生堂・コーセーなどの日系ブランドが複数の618商戦で国別ランキング上位を占めてきました。スキンケア・保湿・日焼け止め・ヘアケアの各ジャンルで日本製品が強い競争力を持ちます。

化粧品ECの発送代行を活用している日本ブランドが中国向け越境EC展開を始める場合、まず国内発送代行の倉庫から国際便で試験出荷し、需要を確認してから保税倉庫体制に移行するステップが現実的です。化粧品はEC物流の仕組み上、液体・エアゾール品の航空便制限と通関時の成分申告が必要な点も事前確認が不可欠です。

健康食品・生活雑貨・ベビー用品:拡大余地の大きい伸びしろ市場

スキンケアに次いで需要が高まっているのが健康食品・生活雑貨・ベビー用品の分野です。サプリメントECを展開する日本ブランドにとって、中国ではコラーゲン・乳酸菌・プロテイン系が特に人気です。ただし健康食品の場合は品目によって中国のNMPA登録や「蓝帽子(ブルーキャップ)」認証が必要なケースがあるため、法規制の事前確認は必須です。

STOCKCREWの国内倉庫で出荷を委託する際には常温食品のみ対応である点を念頭に置く必要があります。冷蔵・冷凍が必要な食品は別途対応倉庫との連携を検討します。

日本商品カテゴリ別 中国越境EC適性マトリクス
カテゴリ 需要トレンド 618商戦での伸び 越境EC物流上の主な注意点
スキンケア・美容品 安定高需要 ★★★★★ 液体・化粧品の航空便規制に注意
健康食品・サプリ 成長中 ★★★★☆ 蓝帽子認証の要否を事前確認
加工食品・調味料 拡大中 ★★★☆☆ 賞味期限管理・常温保管が必須
生活雑貨・キッチン 安定 ★★★★☆ 軽量小型品が越境ECと相性良好
ベビー・マタニティ 成長中 ★★★★☆ 品質証明書・成分開示の準備が重要

東南アジア越境ECと比較しての特徴として、中国は購買金額の単価が高く、ブランドへのロイヤリティが形成されやすい傾向があります。ベトナム・フィリピン越境EC韓国越境ECを先行して展開している事業者は、中国向けにも同様のブランドコンセプトを活かした参入が可能です。

618商戦に向けた越境EC物流の最適化

コンベアベルト上を流れる出荷商品
618商戦では短期間に大量出荷が集中するため、倉庫の処理能力と配送リードタイムが販売成否を左右する

保税倉庫(跨境倉)vs 国際便直送:どちらを選ぶか

618商戦に向けた物流戦略の核心が、保税倉庫(跨境倉)への事前在庫投入国内倉庫からの国際便直送の選択です。それぞれの特性を理解した上で、自社規模に合った体制を選択することが出発点となります。初年度は国際便直送で試験参加し、実績をもとに保税倉庫体制へ移行する2段階アプローチが最もリスクが低いです。

保税倉庫 vs 国際便直送 比較
項目 保税倉庫(跨境倉) 国際便直送(国内倉庫発)
配送リードタイム 翌日〜2日(中国国内配送) 5〜10日(DHL・FedEx等)
初期コスト 在庫投入・輸出費用が必要 低い(都度出荷)
在庫リスク 需要予測が外れると廃棄リスク 低い(都度対応)
適した事業規模 月200件以上の安定受注がある場合 試験導入・月200件未満
購買率への影響 高(翌日配送で離脱防止) 中(長リードタイムが離脱要因)

初めて618商戦に参加する日本セラーは、まず国際便直送で試験参加し、受注数・人気商品・顧客反応を確認してから保税倉庫体制へ移行するステップが現実的です。国内の発送代行倉庫との国際便連携については、DHL・FedExなどの対応可否と出荷キャパシティを事前確認しておく必要があります。海外発送代行の選定ポイントも合わせて確認してください。

フルフィルメントの観点では、618商戦中は注文が通常の数倍〜数十倍に集中するため、倉庫側の処理能力とバッファを事前に確認・確保しておく必要があります。欧米の発送代行(3PL)と異なり、中国向け越境EC物流は保税区ごとに規制・手続きが異なる点も考慮が必要です。

米国は2025年5月2日から中国および香港からの輸入に対してデミニミス・ルールの適用を停止した。また、2027年7月からは全世界を対象としたデミニミス廃止が予定されており、越境EC物流の構造的な変化が加速している。

出典:JETRO「米トランプ関税、米国向け越境ECの変容を後押し」(2025年6月30日公開)

デミニミス廃止の動きは、中国EC事業者が米国市場からアジア・国内市場へシフトを加速させる一因となっており、中国消費者向けに日本ブランドを訴求する機会の相対的な価値は高まっています。トランプ関税と越境ECの全体動向も把握した上で、対中輸出戦略を設計することをおすすめします。

まとめ:今から動くべき3つのポイント

中国618商戦2026は2026年6月1日〜18日(プレセールは5月20日〜)に開催されます。Tmall Global・JD Worldwide・TikTok Shopの3プラットフォームそれぞれで攻略法が異なりますが、今から着手すべき3つのポイントは共通しています。

  1. プラットフォーム出店・在庫準備を今すぐ確定させる:Tmall Global・JD Worldwideへの出店手続きには2〜4か月かかります。5月時点での参戦を目指すなら在庫確保と価格設定を即座に完了させる必要があります。次の商戦(双11)に向けた仕込みと並行して進めることを推奨します。
  2. ライブコマース・KOL企画を仕込む:618商戦ではライブ配信が販売の主軸です。KOLや抖音ECのライブ配信者との事前交渉を代理店経由で進め、6月初旬のライブ枠を確保しましょう。
  3. 物流・発送代行体制を強化する:国内倉庫からの国際便対応と出荷キャパシティを確認します。海外発送代行選定の基準と合わせて、618商戦の期間中に処理能力が落ちないパートナーを選ぶことが配送品質の鍵です。

よくある質問(FAQ)

Q. 618商戦に参加するにはどのプラットフォームから始めるのがよいですか?

日本ブランドが初めて618商戦に参加する場合は、Tmall Global(天猫国際)からのスタートが一般的です。ブランドの信頼性が高く、スキンケア・食品・健康食品などの日本商品と相性が良いカテゴリが多いためです。すでにECで販売実績がある場合は、JD WorldwideやTikTok Shopへの並行展開も有効です。

Q. 618商戦の準備はいつから始めるべきですか?

理想的には本番の3〜4か月前(2〜3月)から準備を開始するのが望ましいです。プラットフォームへの出店手続き・保税倉庫への在庫投入・KOL交渉などに時間がかかるためです。5月時点では「本番セールへの参戦は来年以降に向けて準備」「プレセールや早割セールへの参加を今年の目標にする」という段階的なアプローチも現実的です。

Q. 日本から中国向けに発送する際の配送方法は?

主な選択肢は3つです。①国際宅配便(DHL・FedEx等):5〜7日程度で追跡性が高い。②EMS(国際スピード郵便):7〜14日程度でコスト中程度。③保税倉庫経由(クロスボーダー):中国国内から翌日〜2日配送が可能ですが、事前の在庫投入が必要です。618商戦参戦初年度は国際宅配便での対応から始め、実績を積んで保税倉庫体制に移行するのが現実的です。

Q. 618商戦で注意すべき規制・法律はありますか?

中国への輸出では品目ごとに規制が異なります。化粧品はNMPA(国家薬品監督管理局)への登録が必要なケースがあります。食品・健康食品も品目によっては蓝帽子認証などが必要です。越境ECプラットフォームを通じた個人輸入扱いで販売する場合と、正式な輸入通関で販売する場合では適用ルールが異なるため、各プラットフォームの規約と中国輸入規制を事前確認することをおすすめします。

Q. STOCKCREWは中国向けの越境EC発送に対応していますか?

STOCKCREWは国内EC事業者向けの発送代行を主なサービスとしており、中国向け越境ECの保税倉庫運営は対応外です。ただし、国内倉庫から提携キャリア経由での国際便出荷対応については個別にご相談ください。詳細はお問い合わせページからご確認いただけます。

Q. 618商戦以外に中国越境ECで重要なセール時期はありますか?

618商戦と並ぶ最大イベントが「双11(ダブルイレブン、11月11日)」です。そのほか「双12(12月12日)」「春節前セール(1〜2月)」「女性の日セール(3月8日)」なども重要です。中国発越境ECの最新動向を踏まえ、年間カレンダーを把握した上で商戦への参加優先度を整理しておきましょう。

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