Shopifyで台湾に直販する日本の事業者の発送ガイド|NT$2,000の低額免税・国際宅急便の送料・HSコード
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Shopifyのストアに、台湾からの注文が少しずつ入るようになってきた。日本の商品を探している台湾のお客さまは多く、SNSで紹介されると注文がまとまって届くこともあります。一方で、国際発送は国内の発送とは勝手が違います。送料はいくらで、関税はお客さまにかかるのか、どの書類に何を書けばよいのか。1件ずつ郵便局や配送会社の窓口に持ち込んでいると、件数が増えた時点で手が回らなくなります。本記事では、Shopifyで台湾に直販する日本の事業者に向けて、台湾の低額免税を前提にした価格の決め方、国際宅急便の送料の積み上げ方、商品情報の準備、発送代行に任せるときの流れを順に整理します。発送代行の仕組みや選び方の全体像は発送代行おすすめ25選でつかめます。
Shopifyで台湾に売るときの3つの壁
Shopifyは、日本のブランドが越境ECを始めるときに選ばれることの多いカートです。プランごとの月額は公式のShopify料金ページで公開されており、機能の全体像はShopifyとは?料金・プラン比較・越境EC対応にまとめています。台湾という市場の特徴は台湾越境EC市場2026年版で扱っています。ここでは、実際に発送を始めると直面する壁を3つに絞ります。
関税がお客さまにかかるかどうかが分かりにくい
台湾には、一定額以下の輸入品の関税などを免除する制度があります。ただし、金額の基準だけでなく回数の上限があり、リピーターのお客さまほど影響を受けます。詳しくは次の章で整理します。
送料が「サイズ」で大きく変わる
国際発送の送料は、国内よりもサイズによる差が大きくなります。梱包のサイズが1段上がるだけで、1件あたりの送料が数千円単位で変わることもあります。販売価格に送料をどう含めるかを、最初に決めておく必要があります。
商品ごとに「何を送るか」を書類で説明する
国際発送では、送る商品の分類(HSコード)と金額を書類に記載します。商品数が増えるほど、商品マスタにあらかじめ登録しておく運用でないと、出荷のたびに手作業が発生します。通関の基本は通関とは?越境ECで必須の手続きの流れと必要書類で確認できます。
台湾の低額免税:課税価格NT$2,000と「半年6回」
台湾の財政部關務署(日本の税関にあたる機関)は、快遞貨物(エクスプレス貨物)の免税について次のように定めています。
同批進口貨物完稅價格在新臺幣2千元以下者,免徵關稅與海關代徵之營業稅及貨物稅
日本語にすると、同じ便で輸入される貨物の課税価格が新台湾ドル(NT$)2,000以下であれば、関税と、税関が代わりに徴収する営業税・貨物税が免除されるという内容です。ただし、たばこ・酒類、関税割当の対象となる農産品は対象外です。同じページは、もう1つの条件として「次数頻繁」(輸入の回数が多すぎる)場合も免税の対象外としています。
「半年6回」は、リピーターほど効いてくる
回数の数え方は、関務署のページで次のように定められています。同じ納税義務者が、半年度のうちに免税の規定で通関した回数が6回を超えた場合は、7回目以降が免税の対象外になります。半年度は毎年1月〜6月と7月〜12月で、1月1日と7月1日に回数を数え直します。回数は輸入申告に記載された輸入日で判定されます。
回数の基準は、ショップ単位ではなく「同じ納税義務者」です。自社以外からの輸入も同じ回数に含まれうるため、リピーターほど早く上限に近づく可能性があります。毎月届ける定期便は、それだけで半年に6回に達する設計です。台湾向けの定期便を組む場合は、2か月分をまとめて送るなど、回数を抑える設計も検討の余地があります。
価格の上限はNT$で決めておく
基準は新台湾ドル建てのため、円で販売価格を決めると、為替の動きで基準をまたぐことがあります。1回の注文の上限をNT$で決め、カートの表示価格もNT$で管理すると、判断がぶれません。なお、NT$2,000を超えた場合の税額の計算方法は、このページには書かれていません。関税の仕組みと税率の考え方は越境ECの関税の仕組みと税率を国別に徹底解説、計算の流れは関税の仕組みと計算方法で整理しています。各国で少額免税の見直しが進んでいる動きは越境ECの少額免税が世界で終わるで取り上げています。
国際宅急便の送料を積み上げて販売価格に入れる
STOCKCREWの国際配送は、ヤマト運輸の国際宅急便を利用しています。倉庫から空港までをヤマト運輸が、通関から海外の配送をヤマト運輸の提携パートナーであるUPSが担当し、200か国以上へ送れます。料金は梱包後のサイズで決まり、燃油サーチャージや遠隔地手数料などの変動費用は発生しません。台湾は「アジア」のゾーンに入ります。
| 費目(アジアゾーン・税抜) | 書類パック | 60サイズ | 80サイズ | 100サイズ | 120サイズ |
|---|---|---|---|---|---|
| 基本料金(1件) | 1,300円 | 2,750円 | 4,650円 | 8,700円 | 14,800円 |
| 海外発送手数料(1件) | 一律300円 | ||||
| 追加ピッキング(2点目以降・1点) | 30円 | ||||
発送料金は、1点あたりの作業費・資材費・配送料を含んだ料金です。最新の料金は料金ページで公開しています。
計算例:60サイズに2点入れて送る場合
雑貨を2点、60サイズに収めて送る場合、1件あたりの費用は基本料金2,750円+海外発送手数料300円+追加ピッキング30円=3,080円(税抜)です。同じ荷物が80サイズになると、基本料金が4,650円に上がり、差は1,900円になります。台湾向けでは、梱包を60サイズに収められる商品構成かどうかが、送料込みの価格設計を大きく左右します。
| 梱包サイズ(2点同梱・税抜) | 基本料金 | 海外発送手数料 | 追加ピッキング | 1件あたり合計 |
|---|---|---|---|---|
| 60サイズ | 2,750円 | 300円 | 30円 | 3,080円 |
| 80サイズ | 4,650円 | 300円 | 30円 | 4,980円 |
| 100サイズ | 8,700円 | 300円 | 30円 | 9,030円 |
※ STOCKCREWのアジアゾーン料金をもとにした計算例。
送料は「無料ライン」と「実費」のどちらで見せるか
送料を販売価格に含めて「送料無料」と見せるか、注文時に送料を加算するかは、ショップの戦略次第です。いずれの場合も、送料を含めた金額が課税価格として扱われるかどうかで免税の判定が変わる可能性があるため、価格の上限には余裕を持たせておくと安全です。国際発送の手段ごとの違いは海外発送代行とは?越境ECの配送手段と業者選定、郵便との比較はEMS(国際スピード郵便)徹底解説で整理しています。国際郵便を使う場合は、2027年1月1日に予定されている約款の変更にも注意が必要です。総務省は2026年9月14日の発表で、次のように説明しています。
保険付は書類のみを包有する優先通常郵便物及び小包に限定されることとなった。
変更点は国際郵便約款の変更と越境ECの発送手段で取り上げています。
HSコードと単価を商品情報に登録する
STOCKCREWで海外向けの注文を出荷するには、受注明細の単価と商品ごとのHSコードが必要です。HSコードは、事前に商品情報に登録しておきます。
HSコードは商品マスタに1回登録する
HSコードは、品目を国際的に共通の番号で分類したものです。日本の税関の実行関税率表で品目の分類を確認できます。調べ方の手順はHSコードの調べ方ガイドにまとめています。商品マスタに一度登録しておけば、出荷のたびに入力する必要はありません。新商品を追加するときのチェック項目に入れておくと、登録漏れを防げます。
単価は「実際に売った金額」で入れる
受注明細の単価は必須項目です。台湾の免税の判定は課税価格で行われるため、書類の金額と実際の販売価格がずれないよう、注文の金額をそのまま使うのが基本です。インボイスの書き方はプロフォーマインボイス(PI)とは?が手がかりになります。
送れない商品と、個人宛ての制限を確認する
STOCKCREWの国際配送は、発送の可否や荷物の取扱条件がヤマト運輸の規定に準じます。お届け先の国・地域や、依頼主・お届け先が法人か個人かによって、送れない荷物があります。特に、依頼主かお届け先のどちらか一方でも個人の場合、書類以外の荷物を送れない国があります。台湾が該当するかを含め、対象国・地域、送れない品物、国ごとの注意事項を、発送前にヤマト運輸の国際宅急便の公式ページで確認しておきます。商品ごとの輸出入の手続きは、JETROの商品ごとの輸出入手続きでも調べられます。
Shopifyの注文を倉庫の出荷につなげる
STOCKCREWでは、ShopifyとのAPI連携を利用料0円で組めます。台湾からの注文も、国内の注文と同じように倉庫のシステムへ取り込まれ、出荷後は送り状番号がShopifyに送られて注文が「発送済み」に変わります。国内と海外の在庫を1つの倉庫で持てるため、在庫を国別に分けて置く必要がありません。連携の具体例はShopifyとSTOCKCREW発送代行のAPI連携、業者選びはShopify×発送代行の連携方法と業者選定ガイドで扱っています。
取り込みの前提はバリアントSKU
STOCKCREWの新連携方式(ShopifyV2)では、Shopify側の商品バリアントにSKUを設定しておくことが前提です。SKUが空白のまま注文が入ると受注を取り込めず、倉庫のシステムに手作業で登録し直すことになります。支払方法と配送方法の変換設定も、連携を始める前に登録します。Shopify側で使っている支払方法をすべて洗い出してから登録すると、運用開始後のエラーを減らせます。
台湾向けの発送を発送代行に任せる前の準備
ここまでの内容を、切り替え前のチェックリストにまとめます。多くは商品情報と価格設計にかかわるため、倉庫に商品を送る前に済ませておくと立ち上がりがスムーズです。
- 1回の注文の上限をNT$で決める——課税価格NT$2,000を基準に、送料を含めて余裕を持たせます。
- 定期便の回数を見直す——半年度6回の上限を超えにくい送り方を検討します。
- 梱包サイズを商品構成ごとに決める——60サイズに収まる組み合わせを優先します。
- すべての商品にHSコードを登録する——商品マスタに一度入れておけば出荷ごとの入力は不要です。
- Shopifyのバリアントすべてに SKUを入れる——空欄があると注文が取り込まれません。
- 送れない商品と個人宛ての制限を確認する——ヤマト運輸の国際宅急便の公式ページで、台湾の条件を見ておきます。
越境ECの発送代行の選び方
越境ECで発送代行を比べる軸は越境EC×発送代行の始め方と業者選定の実務ガイド、海外発送に強い業者の比べ方は海外発送代行サービスの選び方と越境EC業者比較にまとめています。Shopify以外の販路で海外に売る場合は、Etsyで海外に販売する日本の事業者の発送ガイドやShopee出店×発送代行の実務ガイドも参考にできます。STOCKCREWは初期費用0円・固定費0円で、1点から預けられ、導入は最短7日です。
まとめ:台湾直販は「免税の範囲」と「送料の積み上げ」で設計する
Shopifyで台湾に直販する日本の事業者が押さえておきたいのは、課税価格NT$2,000以下・半年度6回までという台湾の低額免税の範囲です。1回の注文の上限をNT$で決め、定期便は回数の上限も意識して設計します。送料は国際宅急便のアジアゾーンの基本料金に海外発送手数料300円を足して積み上げ、梱包を60サイズに収められるかで価格が大きく変わります。商品ごとのHSコードとバリアントSKUを先に登録しておけば、Shopifyの注文は国内と同じ倉庫から自動で出荷できます。
発送代行の仕組みや業者の比べ方は発送代行おすすめ25選、物流全体の設計はEC物流完全ガイド、物流の基礎用語は物流完全ガイド、STOCKCREWのサービス内容はSTOCKCREW完全ガイドにまとめています。台湾向けの出荷件数やサイズで費用を確かめたい場合はお問い合わせから、まずは情報を集めたい段階であれば資料ダウンロードをご利用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 台湾に送る荷物は、いくらまでなら関税がかかりませんか?
A. 台湾の財政部關務署によると、同じ便で輸入される快遞貨物の課税価格が新台湾ドル2,000以下であれば、関税と、税関が代わりに徴収する営業税・貨物税が免除されます。ただし、たばこ・酒類、関税割当の対象となる農産品は対象外です。
Q. 台湾の低額免税の「半年6回」とは何ですか?
A. 同じ納税義務者が、半年度のうちに免税の規定で通関した回数が6回を超えると、7回目以降は免税の対象外になるという条件です。半年度は1月〜6月と7月〜12月で、1月1日と7月1日に回数を数え直します。定期便のように毎月届ける販売では上限に達しやすくなります。
Q. 台湾向けの国際宅急便の送料はいくらですか?
A. STOCKCREWの国際宅急便では、台湾はアジアゾーンに入り、基本料金は60サイズで2,750円、80サイズで4,650円(いずれも税抜)です。これに海外発送手数料300円(1件)と、2点目以降の追加ピッキング30円(1点)がかかります。燃油サーチャージや遠隔地手数料は発生しません。
Q. Shopifyの台湾からの注文も自動で出荷できますか?
A. STOCKCREWでは、ShopifyとのAPI連携を利用料0円で組めます。台湾からの注文も国内と同じ倉庫のシステムに取り込まれ、出荷後は送り状番号がShopifyに送られます。海外向けの出荷には、商品ごとのHSコードの登録と、受注明細の単価が必要です。
Q. 台湾向けに送れない商品や、発送の制限はありますか?
A. STOCKCREWの国際配送はヤマト運輸の国際宅急便を利用しており、発送の可否や取扱条件はヤマト運輸の規定に準じます。依頼主かお届け先のどちらか一方でも個人の場合、書類以外の荷物を送れない国もあるため、台湾が該当するかを含め、発送前にヤマト運輸の国際宅急便の公式ページで確認してください。
この記事の監修者
重光翔太
株式会社KEYCREW 営業管掌取締役。ヤマト運輸にて本社営業部長を歴任し、物流業界で16年以上のキャリアを積む。法人営業・コスト最適化・業者比較選定を専門とし、累計1,500社以上のEC事業者への物流支援を手がけてきた。数百万件/日規模の出荷オペレーション管理や、6,000社が利用するフルフィルメントサービスの構築、温度帯コールドチェーンの大規模荷主向け事業設計など、業界でもトップクラスの実績を持つ。STOCKCREWでは営業戦略全体を統括し、「数字で語り、ROIで証明する」をモットーに、EC事業者の物流コスト最適化を推進している。