Amazonで化粧品を売る事業者の発送代行ガイド|FBA納品と自社出荷の準備・期限とロットの管理・航空便の制限
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Amazonで化粧品を売る事業者が発送代行を検討するとき、論点は「FBAに納品する分」と「自社から出荷する分」の2本立てになります。どちらの経路でも、化粧品は使用期限とロットの管理が欠かせません。預けられる範囲とAmazonの受注の取り込み方を先に押さえておかないと、切り替えの途中で手が止まります。本記事では、Amazonで化粧品を販売する事業者に向けて、預けられる化粧品の範囲、FBA納品の準備、期限とロットの管理、自社出荷の受注連携、切り替え前の準備を整理します。FBA納品の流れそのものはFBA納品と自社出荷の併用ガイド、FBAとの比較はAmazon発送代行の徹底比較と最適戦略【2026年版】で扱っているため、ここでは化粧品に絞ります。発送代行の仕組みと業者の選び方は発送代行おすすめ25選、化粧品ECの全体像は化粧品ECの発送代行実務ガイドと業者選定の基準でつかめます。
Amazonの化粧品セラーが出荷でつまずく3つの場面
化粧品は、肌に使うものだからこそ品質への目が厳しい商材です。国民生活センターは、2025年度の危害・危険情報について、次のように公表しています。
全国の消費生活センター等から収集した「危害・危険情報」は15,899件で、対前年度比でみると5.3%増となりました。
出典:独立行政法人国民生活センター「2025年度 全国の危害・危険情報の状況-PIO-NETより-」(2026年9月16日公表)
同じ発表では、危害情報の1位が化粧品でした。動向は危害・危険情報の1位は化粧品で整理しています。届いた商品への目が厳しいジャンルでは、出荷の正確さと期限の管理がそのまま信頼になります。Amazonの化粧品セラーが発送代行を使う場合は、次の3つの場面でつまずきやすくなります。
FBAへ納品する荷物が、FBA向けとして扱われない
STOCKCREWでは、FBA向けの出荷指示で納品先名称に「Amazon」や「FBA」の文言が入っていないと、FBA発送のピッキング費用が適用されません。化粧品に限った話ではありませんが、納品先の登録を後回しにすると、費用の見込みがずれます。第3章で登録の手順を扱います。
期限やロットの違う在庫が、混ざって届く
化粧品は、同じSKUでも製造ロットや使用期限が違うことがあります。入荷の段階で期限ごとに分けておかないと、倉庫側で正しい期限を登録できません。第4章で、入荷から出荷までの管理の流れを確認します。
Amazonの注文は、APIでは取り込めない
自社から出荷する分では、Amazonの受注を倉庫のシステムへ渡す経路が必要です。AmazonはCSV連携での受注取込に対応しており、楽天市場やYahoo!ショッピングのようなAPI連携とは運用が変わります。第5章でまとめます。
預けられる化粧品は、温度帯・区分・配送区間の3つで決まる
Amazonで売っている化粧品を、そのまま発送代行に預けられるとは限りません。STOCKCREWの場合、預けられるかどうかは温度帯・商品の区分・配送区間の3つで判断します。図1に整理しました。
判定①②:預けられるのは常温の化粧品と医薬部外品
STOCKCREWの温度帯は常温のみです。冷蔵・冷凍の保管や配送には対応していないため、要冷蔵の化粧品は対象外になります。商品の区分では、化粧品と医薬部外品は預けられ、医薬品は預けられません。Amazonに出品している商品のうち、どれが医薬品の扱いになるのかは、事業者側で区分を確認しておく必要があります。配送はヤマト運輸と佐川急便が中心で、日本郵便には対応していません。
判定③:航空輸送の区間は、商品ごとに確認する
3つ目は配送区間です。ヤマト運輸は、宅急便の航空輸送区間として、沖縄と他の都道府県の間、北海道と九州・中国・四国の間を挙げています。同じページには、航空に搭載できない危険物の例として、化粧品・香水・ヘアスプレーや、マニキュア・除光液などが示されています。例示であり、どの商品が該当するかは商品ごとに異なるため、離島や北海道・沖縄への注文が多い事業者は、預ける前に委託先へ確認しておきます。航空輸送の区間でSTOCKCREW固有の追加ルールがあるかどうかは、公開している資料に記載がないため、個別確認の対象です。出典はヤマト運輸「宅急便等で送れないもの」です。化粧品ECの選び方はコスメ・美容品ECの発送代行の選び方2026にもまとめています。
FBA納品に出す化粧品:納品先名称・ラベル・付帯作業・費用
FBAへの納品は、倉庫の在庫から納品指示を登録して出荷します。納品の流れの全体像はFBA納品と自社出荷を併用する物流設計ガイドに譲り、ここでは化粧品セラーが事前に決めておく項目に絞ります。FBAからの移行はFBAから発送代行への移行ガイドと手順の全体像で手順をまとめています。
納品先名称には「Amazon」「FBA」の文言を入れる
納品先は、事前に納品先設定で登録しておきます。納品先名称に「Amazon」や「FBA」の文言を含めるのが決まりで、含まれていないとFBA発送のピッキング費用が適用されません。納品先の住所が決まっていない段階で出荷指示を先に登録する場合は、仮住所を使い、納品先名称に「(仮)」と入力します。住所が判明してから、カスタマーポータルのチケットで納品指示の注文番号と、FBA納品用の商品ラベルのPDFを連絡します。
ラベルと袋入れは、PDFで準備して依頼する
FBA向けの付帯作業は、納品先からの指定にあわせて倉庫が対応します。商品に関する付帯作業は、原則として入荷時に行われます。化粧品では、商品ラベルの貼り間違いが期限・ロットの取り違えにつながるため、貼るバーコードの情報を事前にそろえておきます。
| 作業 | 内容 | 準備するもの |
|---|---|---|
| バーコード貼付 | FBAや卸先向けの商品に、指定のバーコードシールを貼る | 24面または40面サイズのPDF、必要な枚数分 |
| 袋入れ | FBAの納品ルールに基づき、商品を透明のOPP袋に入れる | 注文番号と作業内容の連絡 |
| セット組 | 複数の商品を袋に入れ、1商品としてセット化する | 受注をセット組単位で登録 |
| ケースラベル貼付 | 出荷用の段ボール箱に外装ラベルを貼る | PDF形式のラベル、必要な枚数分 |
ラベルのサイズは、商品ラベルが40面の29.7mm×52.5mmまたは24面の33.9mm×66.0mm、配送ラベルが6面の98.0mm×104.5mmと指定されています。付帯作業を伴う出荷は通常より時間がかかる場合があるため、納期は事前に問い合わせます。
FBA向け発送の費用は、点数とサイズ、個口とエリアで決まる
FBA向け発送には、基本料金(Operation Fee)と配送費(Delivery Fee)の2つがかかります。基本料金には、外装検品での入荷作業、保管エリアへの格納、ピッキング、梱包、資材費が含まれます。金額は商品1点あたりで、サイズにより次のとおりです(税別)。
| サイズ | S(〜30サイズ) | M(〜60サイズ) | L(〜90サイズ) | XL(〜140サイズ) |
|---|---|---|---|---|
| 基本料金(1点) | 20円 | 30円 | 40円 | 50円 |
FBA専用便のグリーンボックスは、1個口あたりの配送費がエリアで決まります(税別)。160サイズまでは1ケース同料金です。
| 納品エリア | 関東 | 小田原 | 中部 | 関西 | 岡山 | 鳥栖 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 配送費(1個口) | 600円 | 650円 | 700円 | 760円 | 800円 | 950円 |
配送方法には、グリーンボックスのほか、ヤマト運輸の宅急便も選べます。宅急便を選ぶ場合は、荷受けの制限にも注意が必要です。ヤマト運輸は、宅急便で送れないものについて次のように示しています。
一梱包の価格が30万円(税込)を超える荷物
単価の高い化粧品を、FBAへまとめて納品する場合は、1箱あたりの商品価格を見積もったうえで、箱の分け方を決めておくと安心です。Amazon側の出品手数料の体系はAmazon出品サービスの料金で確認できます。FBAと外部発送代行のコストの違いはAmazon FBA vs 外部発送代行を徹底比較2026で扱っています。
期限は「出荷期限設定日」、ロットは「検品スキャン」で守る
化粧品の品質を守るには、使用期限の近い商品を出荷させない仕組みと、どのロットを出荷したかを追える仕組みが必要です。STOCKCREWでは、期限は商品マスタの「出荷期限設定日」、ロットは出荷検品のスキャンで管理します。流れを図2に示します。
「出荷期限設定日」で、出荷してよい最終日を決める
商品マスタで「消費期限確認商品」にチェックを入れ、「出荷期限設定日」に出荷不可とする日数を入力します。ヘルプの例では、消費期限の20日前に出荷不可としたい場合は「20」と入れます。入荷予定を登録するとき、消費期限を入力すると、商品マスタの出荷期限設定日を加味した日付が「出荷期限」に自動で反映されます。出荷期限に登録された日付を過ぎると、その商品は出荷不可ステータスになります。何日前を最終日にするかは、自社の品質基準から決めておきます。消費期限が分からない場合は、流通加工指示の「消費期限登録」にチェックを入れると、入荷作業のときに倉庫が期限を確認して登録します。期限管理商品の入荷予定は、消費期限の入力かこの指示のどちらかがないと登録できません。期限の違う入荷の組み立ては賞味期限・消費期限のある商品の入荷予定登録ガイドで扱っています。
ロットNoは、出荷検品のスキャンで紐づく
ロットとは、同じ時期・条件で製造された同一商品をひとまとめにして管理する単位です。商品にロットナンバーを示すバーコードなどが印字されていることが前提になります。商品マスタでロット管理を有効にし、入荷予定にロットNoを入力すると、出荷検品でロットNoをスキャンしたときに、どのロットがどの出荷に使われたかが記録されます。在庫にないロットNoをスキャンすると検品エラーとなり、発送できません。使われたロットは、出荷済み情報のエクスポートで確認します。デフォルトのエクスポート項目に「ロットNo」は含まれないため、事前にCSVエクスポート設定で項目を追加しておきます。なお、ロット管理は引当の順番と連動していません。ロットの考え方はEC事業者のためのロット管理と発注最適化の実務で整理しています。
途中からロット管理に切り替えるときは、倉庫側の対応が入る
すでに在庫がある商品を、あとからロット管理に切り替える場合は、既存の在庫にロットNoを付与する作業が必要です。この作業は画面から操作できず、STOCKCREW側で対応します。連絡はカスタマーポータルから行います。入荷のルールとして、同じSKUで消費期限を管理する場合は、期限ごとに袋を分けて梱包します。袋での分別が難しいときは、箱で分けます。入荷予定は、前日の17時までにシステムで登録します。
自社出荷の受注:AmazonはCSV連携で取り込む
FBAに納品する分とは別に、自社から出荷する注文があるセラーは、Amazonの受注をどう倉庫へ渡すかを決めておく必要があります。STOCKCREWの連携一覧では、AmazonはCSV連携での受注取込に対応しています。連携の方式の違いはEC物流のAPI連携とCSV連携の違いを解説で扱っています。2026年10月1日時点の連携一覧では、主なモールの対応状況は次のとおりです。
| モール | API連携の受注取込 | API連携の在庫連携 | CSV連携の受注取込 |
|---|---|---|---|
| Amazon | 対応なし | 対応なし | 対応 |
| 楽天市場 | 対応 | 対応 | 対応 |
| Yahoo!ショッピング | 対応 | 対応 | 対応 |
| Qoo10 | 対応 | 対応 | 対応 |
CSVは、規定のフォーマットに整形してからインポートする
CSV連携では、Amazonから出力したCSVを、STOCKCREWのシステムにインポートします。CSVファイルは、規定のフォーマットに合わせて整形してから取り込む決まりです。API連携のように受注が自動で入るわけではないため、1日のうちにいつ取り込むかを、社内で決めておきます。商品コードの設計は商品コード・SKU設計の実務ガイド【2026年版】、SKUの考え方はSKUとは?EC在庫管理での意味・設定・活用法で確認できます。
受注管理システムを使う場合は、二重取込に注意する
ネクストエンジンなどの受注管理システム(OMS)と連携する場合は、OMSを経由してモールの受注を取り込みます。OMSと連携済みのモールを、STOCKCREWと直接連携してはいけません。同じ注文を二重に取り込み、二重に出荷する原因になります。OMS経由の運用はネクストエンジン対応の発送代行の選び方で整理しています。
なお、2026年2月のサービスリニューアルに関するQ&Aでは、AmazonのAPI連携について「連携予定があるが、現時点で具体的な情報は提供できない」と案内されています。API連携の開始時期は決まっていないため、当面はCSV連携を前提に運用を設計します。
Amazon×化粧品で発送代行に切り替える前の準備
切り替えは、設定の順番を間違えないことが近道です。次の順に進めます。
- 預けられる商品の区分を確認する——化粧品・医薬部外品か、医薬品か。要冷蔵の商品が含まれていないか。
- 航空輸送の区間に出す注文の割合を見る——沖縄・北海道向けの注文が多い場合は、商品ごとの確認を先に依頼する。
- 期限管理とロット管理の対象を決める——期限管理商品とロット管理商品を洗い出し、出荷期限設定日の日数を決める。
- FBA納品先を登録する——納品先名称に「Amazon」「FBA」を入れ、FBA用のラベルのPDFを用意する。
- Amazonの受注の取り込み方を決める——CSVの整形ルールと、取り込む時間帯を決める。OMSを使う場合は直接連携しない。
- 入荷の荷姿をそろえる——期限ごとに袋か箱を分け、入荷予定を前日の17時までに登録する。
モール・カート別の比較は化粧品ECの発送代行をモール・カート別に比較【2026年版】、ほかのモールの化粧品は楽天市場で化粧品を売る事業者の発送代行ガイド、Qoo10で化粧品を売る事業者の発送代行ガイドで確認できます。楽天市場のRSLとの違いはRSLとSTOCKCREWを徹底比較【2026年版】、Yahoo!ショッピングの出荷はYahoo!ショッピング×発送代行の選び方で整理しています。セール時の出荷の波はAmazonプライムデー・大型セールの出荷急増対策で扱っています。STOCKCREWは初期費用0円・固定費0円で、1点から預けられ、導入は最短7日です。
まとめ:Amazonの化粧品物流は「預けられる範囲」と「期限・ロット」で決まる
Amazonで化粧品を販売する事業者が発送代行を使うときのポイントは、預けられる範囲を最初に確かめることです。預けられるのは常温の化粧品と医薬部外品までで、航空輸送の区間は商品ごとに確認します。FBA納品では、納品先名称に「Amazon」「FBA」を入れ、ラベルをPDFで用意します。期限は出荷期限設定日で、ロットは出荷検品のスキャンで管理します。自社出荷の受注は、AmazonがCSV連携のため、取り込みのルールを決めておきます。
発送代行の仕組みや業者の比べ方は発送代行おすすめ25選、物流全体の設計はEC物流完全ガイド【2026年版】、モール運営はネットショップの始め方、サービス内容はSTOCKCREW完全ガイド【2026年版】にまとめています。自社の商品数や出荷件数で費用を確かめたい場合はお問い合わせから、まずは情報を集めたい段階であれば資料ダウンロードをご利用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. Amazonで売っている化粧品は、発送代行に預けられますか?
A. STOCKCREWでは、化粧品と医薬部外品は預けられ、医薬品は不可です。取り扱いは常温のみで、冷蔵・冷凍は対応していないため、要冷蔵の化粧品は対象外になります。
Q. Amazonの注文は、API連携で自動的に取り込めますか?
A. 2026年10月1日時点の連携一覧では、AmazonはCSV連携での受注取込に対応しています。CSVファイルは、規定のフォーマットに合わせて整形してからインポートします。
Q. 使用期限の近い化粧品を、出荷させない方法はありますか?
A. 商品マスタで「消費期限確認商品」を有効にし、「出荷期限設定日」に出荷不可とする日数を入力します。入荷予定に消費期限を入れると出荷期限が自動で反映され、その日付を過ぎた商品は出荷不可ステータスになります。
Q. FBA向けの商品ラベルと配送ラベルは、どのサイズで用意しますか?
A. 商品ラベルは40面の29.7mm×52.5mm、または24面の33.9mm×66.0mmです。配送ラベルは6面の98.0mm×104.5mmです。いずれもPDFで用意し、カスタマーポータルから連絡します。
Q. FBA向け発送の料金は、どう決まりますか?
A. 基本料金と配送費の2つがかかります。基本料金は商品1点あたり、サイズにより20円から50円(税別)です。グリーンボックスの配送費は1個口あたり、エリアにより600円から950円(税別)で、160サイズまでは1ケース同料金です。
この記事の監修者
保阪涼子
株式会社KEYCREW 営業部長。物流会社で10年間、EC物流の現場担当・営業事務を経験し、EC・物流業界で通算10年以上のキャリアを持つ。STOCKCREWではサービス開始初期から商談を担当し、500社以上のEC事業者への導入支援を一貫して手がけてきた。YFF(Yahoo!フルフィルメント)移管時には1,000社超の顧客接点・フロー設計を主導。月間10万件以上の出荷管理に携わり、顧客の物流費を平均15%削減する成果を上げている。成約率50%を達成した営業手法には、「『売る』より『解く』」という顧客課題解決型のアプローチが根底にある。物流メディア(Logistics Today、ECのミカタ)へのインタビュー掲載実績も持つ。