Shopifyでオーストラリアに直販する日本の事業者の発送ガイド|オセアニアゾーンの送料・GST・HSコードの確認点
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Shopifyのストアに、オーストラリアからの注文が入るようになってきた。日本の雑貨やコスメ、食器などを日本のブランドから直接買いたいというお客さまは、遠い市場にもいます。一方で、オーストラリア向けは送料が大きく、さらに現地の税の扱いも決めておく必要があります。1件ずつ窓口に持ち込んでいると、件数が増えた時点で手が回らなくなります。本記事では、Shopifyでオーストラリアに直販する日本の事業者に向けて、国際宅急便の送料の積み上げ方、豪州の輸入商品にかかるGSTを発送前に確認する点、商品情報の準備、ShopifyのAPI連携、発送代行に任せる前の準備を順に整理します。発送代行の仕組みや選び方の全体像は発送代行おすすめ25選でつかめます。
Shopifyでオーストラリアに売るときの3つの壁
Shopifyは、日本のブランドが越境ECを始めるときに選ばれることの多いカートです。機能の全体像はShopifyとは?料金・プラン比較・越境EC対応にまとめています。近隣のアジアの市場の例として、韓国向けはShopifyで韓国に直販する日本の事業者の発送ガイドで扱っています。オーストラリア向けは距離があるぶん、送料の比重が大きくなります。実際に発送を始めると直面する壁を3つに絞ります。
送料が「サイズ」で桁から変わる
オーストラリア向けの送料は、梱包のサイズが1段上がるだけで数千円単位で変わります。販売価格に送料をどう含めるかを、最初に決めておく必要があります。第2章で積み上げ方を示します。
現地の税(GST)をだれが徴収するのかが決まっていない
豪州では、輸入される少額の商品にもGST(物品サービス税)が課される仕組みがあります。お客さまが受け取るときに予想外の支払いが発生すると、購入の体験が悪くなります。第3章で、発送前に確認する点を整理します。
商品ごとに「何を送るか」を書類で説明する
国際発送では、送る商品の分類(HSコード)や原産国を書類に記載します。商品数が増えるほど、商品マスタにあらかじめ登録しておく運用でないと、出荷のたびに手作業が発生します。通関の基本は通関とは?越境ECで必須の手続きの流れと必要書類で確認できます。
オーストラリアは「オセアニア・北米・中米」ゾーン:送料を積み上げる
STOCKCREWの国際配送は、ヤマト運輸の国際宅急便を利用しています。国内の区間(空港まで)はヤマト運輸が、海外の区間(通関から海外の配送)はヤマト運輸の提携パートナーであるUPSが担当し、200か国以上へ送れます。料金は梱包後のサイズで決まり、燃油サーチャージや遠隔地手数料などの変動費用は発生しません。オーストラリアは、料金表では「オセアニア・北米・中米」のゾーンに入ります。ヤマト運輸は、国際宅急便について次のように案内しています。
世界の国々へ贈り物や商品等を送る場合にご利用いただける、海外向けの宅急便です。
出典:ヤマト運輸「国際宅急便」
STOCKCREWの基本料金は次のとおりです(税抜)。
| 梱包サイズ(オセアニア・北米・中米ゾーン・税抜) | 書類パック | 60 | 80 | 100 | 120 | 140 | 160 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 基本料金(1件) | 1,600円 | 3,700円 | 6,300円 | 11,950円 | 20,300円 | 27,750円 | 35,150円 |
基本料金とは別に、海外発送手数料が1件あたり一律300円、同じ注文に同梱する2点目以降の追加ピッキングが1点あたり30円かかります(税抜)。発送料金は、1点あたりの作業費・資材費・配送料を含んだ料金です。最新の料金は料金ページで公開しています。
計算例:2点を同梱して送る場合
雑貨を2点、60サイズに収めて送る場合、1件あたりの費用は基本料金3,700円+海外発送手数料300円+追加ピッキング30円=4,030円(税抜)です。同じ荷物が80サイズになると、合計は6,630円になり、差は2,600円です。図1に、梱包サイズ別の合計を示します。
100サイズでは12,280円、120サイズでは20,630円と、サイズが上がるごとに販売価格へのはね返りが大きくなります。商品構成ごとに、60サイズに収まる組み合わせを先に決めておくことが、豪州向けの価格設計の出発点です。1件あたりの費用が決まったら、送料を販売価格に含めるか、購入者に別立てで請求するかを選びます。
豪州のGSTは、発送前に「だれが徴収するか」を決める
オーストラリアには、輸入される少額の商品にもGSTを課す仕組みがあります。豪州税務庁(ATO)は、海外の事業者が豪州向けに商品を販売する場合について、次のように案内しています(英語の原文です)。
If you are a non-resident business and you sell goods into Australia with a customs value of A$1,000 or less, GST applies
和訳すると、「非居住者の事業者が、税関価格A$1,000以下の商品を豪州向けに販売する場合、GSTが適用される」という内容です。同じページには、税関価格は商品の販売価格から、輸出地からの運賃と保険料を除いた金額であること、GSTは購入者から徴収して豪州税務庁に納付すること、同じ荷送りの合計がA$1,000を超える場合はGSTが国境で課されることも示されています。
確認する3つの点
| 確認する点 | 内容 | 確認先 |
|---|---|---|
| GSTの対象になるか | 税関価格がA$1,000以下か。運賃と保険料を除いた販売価格で見る | 豪州税務庁(ATO)の公表情報 |
| 徴収と納付の方法 | 購入者からGSTを集める方法と、納付の手続きを、自社で決める | 豪州税務庁(ATO)、税理士などの専門家 |
| 販売ページの表記 | GSTの扱いを、注文前に購入者へ伝える | 自社のShopifyストア |
GSTの税率や、非居住者の事業者に登録が必要になる金額の基準は、本記事では扱いません。登録の要否や税額の計算は、豪州税務庁の最新の案内を確認し、必要に応じて税理士などの専門家に相談してください。
発送の側では、STOCKCREWの国際配送は国内がヤマト運輸、海外がUPSです。届け先の国で発生する関税などを荷主の側で負担できるかどうかは、注文を受ける前に、受注NO.と届け先の国を添えてカスタマーポータルのチケットで確認します。確認する前に「関税込み」「税込み」と販売ページに書くのは避けます。各国で少額免税の見直しが進んでいる動きは越境ECの少額免税が世界で終わる、関税の計算の流れは関税の仕組みと計算方法で取り上げています。
HSコード・原産国・危険物の区分を商品情報に登録する
海外へ発送する商品は、STOCKCREWの商品情報で「海外発送」を有効にし、HSコード・原産国・大分類・中分類(危険物の有無)を入力します。受注明細の単価も必要です。
HSコードは商品マスタに1回登録する
HSコードは、品目を国際的に共通の番号で分類したものです。日本の税関の実行関税率表で、品目の分類を確認できます。調べ方の手順はHSコードの調べ方ガイドにまとめています。商品情報に一度登録しておけば、出荷のたびに入力する必要はありません。新商品を追加するときのチェック項目に入れておくと、登録漏れを防げます。
単価は「実際に売った金額」で入れる
受注明細の単価は必須項目です。書類の金額と実際の販売価格がずれないよう、注文の金額をそのまま使うのが基本です。豪州のGSTの対象になるかを見るときも、この金額が基になります。インボイスの書き方はプロフォーマインボイス(PI)とは?が手がかりになります。
送れない商品を、発送前に確認する
STOCKCREWの国際配送は、発送の可否や荷物の取扱条件がヤマト運輸の規定に準じます。お届け先の国・地域や、依頼主・お届け先が法人か個人かによって、送れない荷物があります。オーストラリアが該当するかを含め、対象国・地域、送れない品物、国ごとの注意事項を、発送前にヤマト運輸の国際宅急便の公式ページで確認しておきます。商品ごとの輸出入の手続きは、JETROの商品ごとの輸出入手続きでも調べられます。
Shopifyの注文を倉庫の出荷につなげる
STOCKCREWでは、ShopifyとのAPI連携を利用料0円で組めます。オーストラリアからの注文も、国内の注文と同じように倉庫のシステムへ取り込まれ、出荷後は送り状番号がShopifyに送られて注文が「発送済み」に変わります。国内と海外の在庫を1つの倉庫で持てるため、在庫を国別に分けて置く必要がありません。流れを図2に示します。
連携の具体例はShopifyとSTOCKCREW発送代行のAPI連携、業者選びはShopify×発送代行の連携方法と業者選定ガイドで扱っています。
取り込みの前提はバリアントSKU
STOCKCREWの新連携方式(ShopifyV2)では、Shopify側の商品バリアントにSKUを設定しておくことが前提です。SKUが空白のまま注文が入ると受注を取り込めず、倉庫のシステムに手作業で登録し直すことになります。店舗登録では、プラットフォームに「ShopifyV2」を選びます。同じShopifyストアを複数の店舗に紐付けることはできません。
オーストラリア向けの発送を発送代行に任せる前の準備
ここまでの内容を、切り替え前のチェックリストにまとめます。多くは商品情報と価格設計にかかわるため、倉庫に商品を送る前に済ませておくと立ち上がりがスムーズです。
- 梱包サイズを商品構成ごとに決める——60サイズに収まる組み合わせを優先します。
- GSTの扱いを決めて確認する——豪州税務庁の案内で対象かを確かめ、販売ページの表記をそろえます。
- すべての商品にHSコードと原産国を登録する——商品情報に一度入れておけば出荷ごとの入力は不要です。
- ShopifyのバリアントすべてにSKUを入れる——空欄があると注文が取り込まれません。
- 送れない商品を確認する——ヤマト運輸の国際宅急便の公式ページで、オーストラリアの条件を見ておきます。
越境ECの発送代行の選び方
越境ECで発送代行を比べる軸は越境EC×発送代行の始め方と業者選定の実務ガイド、海外発送に強い業者の比べ方は海外発送代行サービスの選び方と越境EC業者比較にまとめています。Shopify以外の販路で海外に売る場合は、Etsyで海外に販売する日本の事業者の発送ガイドも参考にできます。STOCKCREWは初期費用0円・固定費0円で、1点から預けられ、導入は最短7日です。
まとめ:豪州直販は「送料の積み上げ」と「GSTの確認」で設計する
Shopifyでオーストラリアに直販する日本の事業者が押さえておきたいのは、送料の積み上げ方と、GSTの扱いを発送前に確認することです。送料は国際宅急便の基本料金に、海外発送手数料300円と追加ピッキングを足して積み上げ、梱包を60サイズに収められるかで価格が大きく変わります。GSTは、税関価格A$1,000以下の商品が対象になるかを豪州税務庁の案内で確かめ、徴収と納付の方法を決めてから、販売ページの表記を決めます。商品ごとのHSコード・原産国とバリアントSKUを先に登録しておけば、Shopifyの注文は国内と同じ倉庫から出荷できます。
発送代行の仕組みや業者の比べ方は発送代行おすすめ25選、物流全体の設計はEC物流完全ガイド、STOCKCREWのサービス内容はSTOCKCREW完全ガイドにまとめています。オーストラリア向けの出荷件数やサイズで費用を確かめたい場合はお問い合わせから、まずは情報を集めたい段階であれば資料ダウンロードをご利用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. オーストラリアに送る国際宅急便の送料はいくらですか?
A. STOCKCREWの国際宅急便では、オーストラリアは「オセアニア・北米・中米」のゾーンに入り、基本料金は60サイズで3,700円、80サイズで6,300円、100サイズで11,950円です(いずれも税抜)。これに海外発送手数料300円(1件)と、2点目以降の追加ピッキング30円(1点)がかかります。燃油サーチャージや遠隔地手数料は発生しません。
Q. オーストラリア向けの商品にもGSTはかかりますか?
A. 豪州税務庁(ATO)は、非居住者の事業者が税関価格A$1,000以下の商品を豪州向けに販売する場合にGSTが適用され、購入者から徴収して納付する必要があると案内しています。税率や登録の要否は本記事では扱いません。豪州税務庁の最新の案内を確認し、必要に応じて専門家に相談してください。
Q. 海外向けの商品には、どんな情報を登録しますか?
A. 商品情報で「海外発送」を有効にし、HSコード・原産国・大分類・中分類(危険物の有無)を入力します。受注明細の単価も必要です。HSコードは一度登録すれば、出荷のたびに入力する必要はありません。
Q. Shopifyのオーストラリアからの注文も自動で出荷できますか?
A. STOCKCREWでは、ShopifyとのAPI連携を利用料0円で組めます。オーストラリアからの注文も国内と同じ倉庫のシステムに取り込まれ、出荷後は送り状番号がShopifyに送られます。Shopify側の商品バリアントにSKUを設定しておくことが前提です。
Q. オーストラリア向けに送れない商品や、発送の制限はありますか?
A. STOCKCREWの国際配送はヤマト運輸の国際宅急便を利用しており、発送の可否や取扱条件はヤマト運輸の規定に準じます。オーストラリアが該当するかを含め、発送前にヤマト運輸の国際宅急便の公式ページで確認してください。
この記事の監修者
重光翔太
株式会社KEYCREW 営業管掌取締役。ヤマト運輸にて本社営業部長を歴任し、物流業界で16年以上のキャリアを積む。法人営業・コスト最適化・業者比較選定を専門とし、累計1,500社以上のEC事業者への物流支援を手がけてきた。数百万件/日規模の出荷オペレーション管理や、6,000社が利用するフルフィルメントサービスの構築、温度帯コールドチェーンの大規模荷主向け事業設計など、業界でもトップクラスの実績を持つ。STOCKCREWでは営業戦略全体を統括し、「数字で語り、ROIで証明する」をモットーに、EC事業者の物流コスト最適化を推進している。