Shopifyで米国に直販する日本の事業者の発送ガイド|米国の輸入規制(CPSC・FDA)と国際宅急便の料金ゾーン
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Shopifyのストアに、米国からの注文が入るようになった。次に気になるのは、その商品は米国に送ってよいのかという点です。米国には、消費者向け製品を扱うCPSC(米国消費者製品安全委員会)と、食品などを扱うFDA(米国食品医薬品局)の輸入規制があり、日本郵便は2026年9月に、これらの申請手続を専門事業者が代行するサービスの取次を発表しました。本記事では、Shopifyで米国のお客さまに直接販売する日本の事業者に向けて、規制の確認、HSコードと単価の入力、国際宅急便の北米ゾーン料金、受注取込の条件の順に整理します。台湾向けはShopifyで台湾に直販する発送ガイド、欧州向けはShopifyで欧州に直販する発送ガイドで扱っています。越境ECの発送代行の全体像は越境EC×発送代行の始め方、サービスの比較は発送代行おすすめ25選が入口になります。なお、米国の関税率やde minimis(少額免税)の扱いは頻繁に動くため、本記事では数値を載せず、確認先を示します。
米国向けは、商品がCPSC・FDAの対象かを出荷前に確かめる
国内向けと違い、米国向けは、送る商品が輸入規制の対象かどうかが出荷の前提になります。日本郵便の発表では、規制の対象として、CPSC(消費者製品の安全)とFDA(食品・医薬品など)が挙げられています。越境ECの始め方の段階で、取り扱う商品がどちらに近いかを分類しておくと、後の手戻りが減ります。
CPSCの対象は、子ども用製品や家電、繊維アパレルなど
日本郵便の別紙では、CPSC規制の対象となる製品の主な例として、子ども用製品、家庭用品と家具、家電製品と電化製品、家庭用補修用品とレクリエーション製品、繊維アパレルが挙げられています。家電製品の例には、電源アダプタと充電器、携帯照明製品、小型家電、バッテリー駆動の消費者機器が並びます。
これらに限定されるものではありませんのでご注意ください。
FDAの対象は、施設登録と事前通知が関わる品目
FDAについては、施設登録と事前通知(Prior Notice)が代行の対象として示されています。食品や化粧品、医薬品に近い商品を扱う事業者は、自社の商品がどの手続に関わるかを、最初に確かめておきます。
| 商品の区分 | 出荷前に必要なこと | 確認先 |
|---|---|---|
| CPSCの対象製品 | 証明情報の準備とeFiling | 日本郵便の発表(別紙の例示) |
| FDAの対象 | 施設登録と事前通知(Prior Notice) | 日本郵便の発表(本紙) |
| どちらにも当たらない | HSコードと単価の入力 | STOCKCREWヘルプ、税関の関税率表 |
日本郵便の取次サービスは、何が変わったのか
日本郵便は2026年9月18日に、米国輸入規制に係る登録・申請などの手続代行サービスの取次開始を発表しました。取次の開始日は10月9日で、手続は専門事業者であるアラウンド・ザ・ワールド株式会社が代行します。対象は、国際郵便とUGXです。
差出しの条件と、代行の内容
必要な証明情報が準備されていない商品については、差出しをお断りしております。
CPSCの規制品はeFiling(電子申請)が必要で、代行の内容には、証明書の作成支援、eFilingの代行、輸入者代行、検査の手配が含まれます。FDAでは施設登録と事前通知が対象です。詳細は、日本郵便のニュースリリースと、対象製品の別紙で確認できます。
STOCKCREWの国際配送はヤマト運輸の国際宅急便
日本郵便の発表は、国際郵便とUGXについての取扱です。STOCKCREWの国際配送は、ヤマト運輸の国際宅急便を使っており、発送の可否や荷物の取扱条件はヤマト運輸の規定に準じます。米国の規制そのものは、どの配送手段でも商品側に関わる点は変わりません。そのため、出荷の前に、商品がCPSC・FDAの対象かどうかの判断と、ヤマト運輸の公式ページでの取扱条件の確認を、別々に行います。EMSと国際宅急便の使い分けは国際発送サービスの比較、米国宛てEMSの動きは米国宛てEMSの引受再開、関税の負担の考え方は越境ECの関税負担の設計で整理しています。
HSコードと単価は、海外向け受注の必須入力
STOCKCREWの海外向け受注登録には、2つの必須入力があります。1つは、受注商品の単価です。もう1つは、HSコードで、事前に商品情報に登録しておく必要があります。HSコードの調べ方はHSコードの確認方法、税関の実行関税率表でも参照できます。
手入力とCSVインポートの2通りがある
登録は、受注登録画面での手入力と、インポート設定を使ったCSVの2通りです。手入力では、「県/地方/州」に州名や地域名、「住所1」に都市名、「住所2」に都市名以降の住所を入れます。CSVでは、州名、都市名を含む住所、国コードのカラムを設定します。米国の州は、州名のカラムを、受注データ側で分けて持たせておくと、入力が崩れにくくなります。
国際宅急便の北米ゾーンは、サイズ区分で料金が決まる
2025年1月2日から、越境ECのヤマト国際宅急便の基本作業料金は、国内配送と同じく梱包サイズに基づく体系になっています。燃油サーチャージや遠隔地手数料などの変動費用が発生しないため、事前に合計金額を把握できます。200か国以上に対応し、国内区間(空港まで)はヤマト運輸、海外区間(通関から海外配送)はヤマト運輸の提携パートナーであるUPSが担当します。
北米ゾーンに含まれる国と、基本料金以外の費用
「オセアニア・北米・中米」ゾーンには、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、メキシコ、インドなどが入ります。料金は1点あたりの作業費・資材費・配送料を含み、梱包後のサイズで区分が決まります。基本料金のほかに、海外発送手数料が1件300円、同梱できる2点目以降の追加ピッキングが1点30円かかります。たとえば80サイズの1点なら、基本料金6,300円と海外発送手数料300円で、合計6,600円(税別)です。料金は改定されることがあるため、最新の金額は料金ページで確かめてください。
| 費用の項目 | 金額(税別) | かかるタイミング |
|---|---|---|
| 基本料金(北米ゾーン) | 書類パック1,600円〜160サイズ35,150円 | 1件ごと、梱包後のサイズで決まる |
| 海外発送手数料 | 300円 | 1件ごと |
| 追加ピッキング | 30円 | 同梱する2点目以降、1点ごと |
個人宛てに送れない場合と、ヤマト運輸の取扱条件
国際宅急便は、お届け先の国・地域と、ご依頼主・お届け先が法人か個人かによって、荷物を発送できない場合があります。特に、ご依頼主またはお届け先のどちらか一方でも個人の場合、書類以外の荷物を発送できない国があります。Shopifyで米国の個人のお客さまに直接販売する場合は、米国向けの取扱条件を、発送前にヤマト運輸の国際宅急便の公式ページで確かめます。各国の情勢や規制により、条件は変わることがあります。
- 対象国・地域——発送できる国・地域に、お届け先が入っているかを見ます。
- 発送できない品物——商品が、取扱できない品物に当たっていないか調べます。
- 個人宛ての条件——お届け先が個人のとき、書類以外を送れるかを確認します。
関税の考え方や書類は、越境ECの通関の基本、プロフォーマインボイスの書き方、関税の仕組みと税率で整理しています。米国の追加関税の動きは米国の追加関税と越境EC戦略でまとめています。
Shopifyの受注は、取込条件を満たしたものだけが連携される
ShopifyとSTOCKCREWのAPI連携(新連携方式、V2)は、STOCKCREWのShopifyアプリをOAuth認証で連携します。カスタムアプリの作成やAPIスコープの設定は不要です。取込の対象は、次の条件をすべて満たす注文で、1つでも満たさなければ取り込まれません。
- 作成日時が直近30日以内である
- 支払状態が
paidまたはpendingで、フルフィルメント状態がunfulfilledである - 配送先住所と配送方法が設定されている
- 取込対象の明細にSKUが設定されている
- 支払方法変換PMと配送方法変換TPが、SCシステムで設定されている
SKUが空白の注文は取り込めず、SCシステムへ手動で受注を登録することになります。1つのShopifyストアにつき、紐付け先のSCシステム店舗は1つで、STOCKCREWアプリをアンインストールすると、連携は即時に止まります。海外向けの受注では、前章の単価とHSコードの入力が加わるため、国内向けの受注と同じ流れで取り込めるかどうかは、運用開始の前に、サンプルの注文で確かめておくと安心です。連携の全体像はShopify×発送代行の連携方法、API連携の事例はShopifyとSTOCKCREWのAPI連携にあります。
導入前のチェックリスト
- 規制の区分を確認する——商品がCPSC・FDAの対象かを、品目ごとに整理します。
- HSコードを登録する——海外向けにするすべての商品で、商品情報に入れます。
- 取扱条件を確認する——ヤマト運輸の国際宅急便の公式ページで、米国向けの条件を確かめます。
- 送料の目安を出す——梱包後のサイズ区分と、海外発送手数料を含めて計算します。
- SKUと変換設定を整える——Shopifyの全バリアントにSKUを入れ、PMとTPを設定します。
まとめ:米国向けは「規制」「入力」「料金」の順で確かめる
Shopifyで米国に直販する事業者が最初に確かめるのは、商品がCPSC・FDAの輸入規制に関わるかどうかです。そのうえで、海外向け受注の必須入力であるHSコードと単価を整え、国際宅急便の北米ゾーンの料金をサイズ区分で見積もります。STOCKCREWは初期費用0円・固定費0円で、1点から預けられ、導入は最短7日です。
物流全体の設計はEC物流完全ガイド、モール運営はネットショップ運営完全ガイド、サービス内容はSTOCKCREW完全ガイド、越境ECの出荷ガイドは越境EC出荷ガイド総まとめにあります。自社の商品や出荷件数での費用はお問い合わせから、情報収集の段階なら資料ダウンロードをご利用ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 米国向けに送るとき、最初に何を確認しますか?
A. 商品がCPSC(消費者製品の安全)やFDA(食品・医薬品など)の輸入規制の対象かどうかです。日本郵便の発表では、必要な証明情報が準備されていない商品は、差出しを断られるとされています。
Q. STOCKCREWの国際配送は、日本郵便のサービスですか?
A. いいえ。STOCKCREWの国際配送はヤマト運輸の国際宅急便です。発送の可否や取扱条件はヤマト運輸の規定に準じるため、発送前に公式ページで確認します。
Q. 海外向けの受注登録で、必須の入力は何ですか?
A. 受注商品の単価と、商品情報に事前に登録するHSコードです。受注登録画面では、配送区分を「海外配送」に切り替えて入力します。
Q. 米国宛ての送料はいくらですか?
A. 北米ゾーンの基本料金は、書類パック1,600円、60サイズ3,700円、80サイズ6,300円など、梱包後のサイズ区分で決まります(税別)。別途、海外発送手数料が1件300円かかります。最新の金額は料金ページで確認します。
Q. Shopifyの注文が取り込まれないのはなぜですか?
A. 作成日時が直近30日を超えている、SKUが空白、支払方法変換PMや配送方法変換TPが未設定などの場合は、取り込まれません。条件を満たすよう修正すれば、30日以内の注文は次回以降の自動取込の対象になります。
この記事の監修者
重光翔太
株式会社KEYCREW 営業管掌取締役。ヤマト運輸にて本社営業部長を歴任し、物流業界で16年以上のキャリアを積む。法人営業・コスト最適化・業者比較選定を専門とし、累計1,500社以上のEC事業者への物流支援を手がけてきた。数百万件/日規模の出荷オペレーション管理や、6,000社が利用するフルフィルメントサービスの構築、温度帯コールドチェーンの大規模荷主向け事業設計など、業界でもトップクラスの実績を持つ。STOCKCREWでは営業戦略全体を統括し、「数字で語り、ROIで証明する」をモットーに、EC事業者の物流コスト最適化を推進している。